台湾・國立政治大学(経済学部経済法学科3年 川﨑さくら)

 

皆さんこんにちは!大家好!

今年9月から来年6月までの約10ヶ月、台湾の国立政治大学に留学している、経済学部経済法学科3年の川﨑さくらです。この日記では主に、台湾と政治大学の魅力、留学生活についてお伝えしたいと思います。

 

 【政治大学について】

政治大学は元々官僚や外交官の育成を目的として創立されたことから、法学部や商学部などの文系学部に強みを持つ台湾のいわゆる名門校であり、台湾各地から非常に優秀な学生たちが集まっています。国際交流が盛んで留学生向けのイベントや講義が多く、ほとんどの学生が英語を話せると共に、第三言語として日本語を学んでいる学生も多くいます。大学内は複数の図書館や寮、書店、プール、ジムなど学生のための様々な施設が完備されており、寮や学部棟によっては山の上に位置しているものもあるため、学内には1回2元(約10円)で乗れるバスも通っています。定期的にフリーマーケットや高校生向けのスクールフェアなどが開かれており、平日も夜遅くまでダンス部やバスケ部が練習に励んでいるため、大学内は常に活気に溢れています。



(左)夜のグラウンド(中)大学前の通り(右)達賢図書館

 

【寮について】

政治大学内には複数の寮がありますが、私が住んでいる自強九舎という寮は建物自体が古く、大学内ではあるものの山の上に建っているため、登下校に少し時間がかかります。3、4年生や修士課程になると希望する寮を選べるそうですが、新入生と留学生は自動的にこの決まった寮に割り振られます。寮は通常4人部屋なのですが、私の部屋は他に住む予定だった留学生がキャンセルしたらしく、フランス人のルームメイトと2人で使っています。とても優しく気の合う子で、落ち込んでいる時に抱きしめてくれたり、お酒やお菓子を分けてくれたりと、私にとっては姉のような存在です。ヨーロッパ圏の子たちが話す英語はとても速いので、初めは聞き取るだけでも精一杯でしたが、今はその子のおかげでかなり英語力が上がったなと感じています。

iHouseやアパートという大学寮以外の選択肢もありますが、寮はとにかく安い(半年で約5万円)上に、ルームメイトがいるので必然的に英語や中国語を話す環境が整っており、語学力が比較的早く向上します。コモンスペースや食堂に行けば誰かしら友だちに会えるので、寂しさを感じることもありません。また、寮の下には食堂と一緒に売店があるのですが、そこでは食料品を始め筆記用具や生活雑貨などのあらゆる物が安く手に入り、かつ夜遅くまで開いているので生活面においても非常に便利だと思います。初めは慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、もし政治大学に留学を考えている方がいれば、私は迷わず寮生活をおすすめします!


(左)寮の部屋(中)食堂でテレビを観る学生たち(右)大好きなルームメイト


【講義について】

ここの大学では社会学部に所属しているのですが、留学生は学部に関係なく興味のある講義が受けられるので、今期は台湾史や韓国文化、国際租税法、中国語など、幅広い分野の講義を6コマ履修しています。

Freedom and Human Rights in the Digital AgeHappinessは専門というよりは教養の講義で、講義内でよく動画や映画を観るのですが、当然英語吹き替えや中国語字幕なので、正直分からない部分も多く、講義後に毎回概要を調べたりしています。前者の講義は30人クラスで、動画を視聴した後にディスカッションの時間が設けられるのですが、私を除いたほぼ全員が流暢な英語で発言するので、意見を述べるどころか聞き取って話題について行くのに精一杯で、正直一番精神的な負担が重い講義です。この講義の後は毎週自分の英語力の無さを痛感して落ち込みますが、もっと努力しなければと思える良い機会になっていると捉え、何とか耐えています。

また、私は週1回のPart-time Mandarinという中国語の講義を履修しています。留学前にクラス分けテストがあったのですが、今まで本格的に中国語を勉強したことがなかったのでテストを受けず、自動的に5クラスある内の1クラス(Beginner class)になりました。初心者クラスだけはほぼ英語で講義が行われ(他のクラスは中国語だそうです)、クラスメイトもヨーロッパ圏からの留学生ばかりなので、中国語よりも英語の方が伸びそうです。初めはもう少し上のクラスでも良かったなと思いましたが、1クラスレベルが違うだけでもかなり内容が難しくなるらしく、2クラスからは聞き取れることを前提に講義が進められるらしいので、私には英語も基礎的な中国語も同時に学べる今のクラスが合っていると感じています。

中国語に関しては講義だけでなく、週1回2時間ほど言語交換も行っています。日本語を学びたい現地の学生とペアを組み、毎週注文の仕方や家族の紹介などのテーマを決めて、それに沿って会話をしたり、教科書では習わない若者言葉を教え合ったりしており、日常生活で使える実践的な中国語を学ぶ貴重な機会となっています。


(左)中国語クラスでの校外学習(右)今学期の時間割


【休日の過ごし方について】

休日は、課題をこなしながら寮や図書館でダラダラと過ごすこともありますが、部屋ぐるみで仲の良い友達グループがあるので、その子たちと10人ほどでよくお出かけしています。政治大学は台北の隅にあるのでどこへ行くにしても少し時間がかかりますが、毎週バスやMRTを使って中心街までショッピングや音楽イベントなどに行ったり、九份や深坑老街といった観光地を巡ったりして台北を満喫しています。最近はだいぶ公共交通機関を使いこなせるようになってきたので、全休の月曜日などには1人でおしゃれな雑貨屋を回ったりもしています。

 


様々な観光地(左)九份(中)故宮博物院(右)烏来 



【食事について】

台湾は外食文化が浸透しているために飲食店が至る所にあり、寮は基本的に自炊が禁止されているので、毎日寮内の食堂や大学前のお店、夜市などで食事をしています。大体一食80元(約380円)ほどで魯肉飯や牛肉麺などの美味しいご飯を食べることができるので、そこまで食費の心配をする必要がないことも台湾留学の魅力の一つだと思っています。ちなみに、私が個人的に好きな台湾グルメは臭豆腐と豬血です。見た目と匂いが独特なために苦手な人も一定数いるそうですが、食わず嫌いは絶対にもったいないので、台湾に来た時にはぜひ食べてもらいたいです。また、台湾では50元(約240円)ほどでLサイズのタピオカを飲めたり、夜市では絶品のマンゴーかき氷やスイカジュースを堪能できたりするので、甘いもの好きには天国のような場所でもあります。

 


(左)饒河街観光夜市(中)臭豆腐と豬血(右)マンゴーかき氷


【最後に】

慣れてしまえば楽しい留学生活ですが、一方で苦労が多いことも事実です。私は留学の数ヶ月前に何とか留学要件のTOEIC700点を取得してきたのですが、それだけの語学力では全く不十分だったし、行動力、努力量、知識あらゆる面において自分に欠けているものが浮き彫りになって、常に悔しい思いをしています。しかし、ここで抱くどんな感情も挑戦しなければ味わえなかったものであり、全てを含めて留学に来て良かったなと思っています。残りの留学生活も一日一日ここで学べることを最大限吸収しながら、精一杯楽しみたいと思います!



仲良しの友だちと(左)香港料理(右)河川敷でBBQ



 

 

 



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