韓国留学生活


 こんにちは。文化教育学部国際文化課程の武廣沙也香です。私は現在韓国の釜山にある釜慶大学に2013年の9月から留学しています。この半年間での釜山の生活について書かせていただきたいと思います。
 

1.留学を決めた理由

 私は高校1年生の頃から韓流ブームの影響により、韓国の歌やドラマが大好きで、大学に入学する前から、韓国に留学したいと思っていました。このときはただ単に語学力を伸ばしたいという単純な理由でした。大学に入学して、ある課題で韓国の服飾文化について調べた際に、私が興味があるのはこれだ!と感じ、留学してこれらについて理解を深めたいと思うようになりました。また、日韓の間では従軍慰安婦や領土問題など大きな問題を抱えており、国家間で認識が大きくずれています。これらの問題に対する現地の学生や教授の生の声を聞きたいと思い留学を決意しました。


2.釜山について

 私は、一昨年にサマースクールで釜慶大学に3週間滞在した際に釜山という町にとても魅力を感じ今回の交換留学もこの釜山にしようと決めました。そんな釜山の魅力について紹介したいと思います。

 釜山は韓国第二の都市と言われており、港町として発展してきました。またリゾート地としても有名で国内外からたくさんの観光客が訪れます。

 半年生活してきてここはおすすめだなと思う場所をいくつか紹介したいと思います!

○海雲台                                                                                                        
 ここはリゾート地として有名で釜山に来たら海雲台を訪れる観光客が多いです。夏は砂のアートや9月には国際映画祭などが行われています。また元旦には初日の出を見に多くの人々が集まります。
初日の出の様子
 
○甘川文化村
 釜山のマチュピチュと言われているところで、色とりどりの建物や壁にさまざまなアートが描かれていています。観光案内所もあり、地図を頼りにスタンプラリーをしたり、ものづくり体験もできるスペースもあったりと、とても楽しめるところです!ただし上り下りが激しいので、涼しい時期に行くのがベストだと思います!因みに私は10月頃に行ったのですが、暑くて死にそうでした。。。
甘川文化村の町並み
 
○ボス(ドン)
 ここは古本や古書を販売するお店が並んでいます。教材を安く手に入れようと思うならここで購入するのがいいかもしれません。教材だけでなく雑誌、漫画、小説、古書なども安く購入できます。
 また、この古本屋が集まっているところから少し歩いたところにボス小学校というのがあるのですが、その近辺は壁画が多く描かれています。この場所は私がたまたま見つけたのですが、まだ韓国の方も知らないような穴場スポットだと思います!
古本屋さん
 
巨大な壁画
 
釜山の方言が書かれた壁
 
以上私がおすすめだと思うところをピックアップしました。釜山に観光や留学する際には参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
3.学習について
○授業
 今期は留学生向けの授業を中心に聴講しました。授業の内容として、映像を通して韓国文化を理解する授業や、韓国の大学生活において必要な発表方法や話法について学ぶ授業、韓国文化体験など韓国語を学ぶ上でとても充実した授業ばかりでした。授業形式として日本にいた時と違って授業中に発言、発表する場面が多いです。またグループでの話し合いの場が設けられ会話の練習にもなります。今回留学するにあたって私はTOPIK(韓国語能力検定)3級を取得して、日常会話はできる程度で韓国へ行きました。しかし、自分の考えを発言できるほどの語彙力もなく、周りの学生は積極的に発表している中、私は何も言えなかったり、なかなかうまく答えらなかったりと、もどかしさや悔しさを感じた時期もありました。留学する前にもっと会話の練習をしておくべきだったと感じています。しかし、このもどかしさや悔しさも自分を成長させる上で必要な過程だったと思っています。
○言語
授業の予習・復習はもちろん、言語交換のプログラムに参加したり、日本語の授業に参加して友達を作り、できるだけ話す機会をつくろうと思いました。韓国にはTOPIK(韓国語能力試験)という試験があり、高級(5.6級)を目指して授業の予習・復習と平行して勉強しました。また韓国の社会の現状を把握するために、ドラマやバラエティ、ニュースを見て情報を得ていました。
 
4.寮
 釜慶大学の寮は男子寮、女子寮に分かれていて、外国人寮というのはなく、韓国人も外国人も同じ寮に住んでいます。交換留学生は基本的に2人部屋で日本人同士で住むことが多いです。部屋も比較的きれいで、冷蔵庫もあり、冷房、オンドル(床暖房)完備で夏も冬も快適に過ごすことができました。女子寮は20階建てで私は17階に住んでいるのですが、学校の近くに広安里ビーチと広安大橋という橋があり、寮の窓から見える景色は最高です!寮の食事は13食か2食(朝・昼)、(昼・夜)と選択できます。お世辞にもおいしいとは言えないですけど、外食するよりは安上がりです。とはいっても、寮の食事はやはり飽きがくるので、私はちょくちょく外食していました。また各階にWiFiが設置してあり、ネット環境も備わってます。セキュリティもしっかりしていて住むには十分満足できると思います。
寮から見える景色(広安大橋)
 
 
5.半年間の振り返り
 まず、留学に来たばかりの時は授業で落ち込んだり、言葉が理解できなくて店員に嫌な顔されたりと悔しいことばかりでした。また○○人は私のことを見下してるなどと感じることもあり、とにかく余裕がなく、必死で周りをよく見れていませんでした。しかし生活にも慣れてきて言葉もある程度話せるようになり余裕ができると、周りの人々のあたたかさにようやく気づくことができました。この半年で人との接し方について学べたと思います。何も会話をせず、この国の人はこんな人だと最初から決め付けていた自分が今思うととても恥ずかしいです。会話なしには何も相手に伝わらないし、相手を理解することもできないということを痛感しました。今後もこのことを胸に残りの留学生活を送りたいと思います。
 次に、日本にいる時から美術館や博物館を巡るのが趣味でした。特にアートやデザイン、服飾に関心が高く、韓国でも美術館・博物館巡りをしました。今期は釜山内はもちろん光州に1回、テグに2回行ってきました。光州ではビエンナーレという2年に1回開かれる美術展覧会、美術館、博物館に行き、テグでは特別展を見に行きました。私は韓国に留学して初めて、韓国のアートやデザインに直接触れることができ、この美術館・博物館・壁画巡りを通して、さらに韓国の魅力を知ることができました。そこで来期は留学の目的でもある服飾文化について博物館・美術館など巡りさらに深く探っていきたいと思っています。
 韓国に限らず、留学する際は自分の興味・関心・趣味を通して得られることはたくさんあります。人は興味・関心のあることには積極的に行動することができるということを改めて実感しました。残りの留学生活も興味・関心・目標をもって多くのことを吸収し、さらに成長して日本に帰れるよう努力していきたいと思います。
 
 
 
 
 

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