韓国ソウル 国民大学校



こんにちは。経済学部経営・法律課程4年の蘭理沙です。現在、韓国ソウルの国民大学校に交換留学生として在籍しています。これから私のソウルでの生活について紹介していきます。




はじめに
 2011年、春学期から一年間、韓国人留学生のチューターとなったことがきっかけでした。私にとっては、この留学生が初めての外国人の友達でした。当時の私は、海外旅行にすら興味がなく、英語もろくに勉強していませんでした。しかし、その友達と一緒に過ごしているうちに、たくさんの文化の違いを感じ、初めて日本以外の国に興味を持つようになりました。今思えば、この友達がアメリカ人だったら英語に興味を持ったのかもしれないし、中国人だったら今頃中国にいるのかもしれません。しかし、ここまで韓国語が面白いと感じ、韓国で生活したいと思えたのは、私と韓国は何か特別な結びつきがあったのではないのかと今更ながら感じています。
 韓国人の留学生と出会ってから、私は初めて自ら自分の意思で行動するようになりました。2011年8月には韓国釜山にある釜慶大学校で一カ月間のプログラムに参加し、かけがえのない友達もでき、さらに半年後には同大学で一年間交換留学をさせていただきました。このように今までの自分では想像もつかなかった積極性も身に付き、自分のやりたいことをできる幸せを初めて感じました。
 現在、二度目の交換留学を国民大学校でさせていただいています。前回の交換留学での反省点を踏まえて、一日一日を大事に過ごしています。

生活
寮は学校内と学校外にあります。ほとんどの外国人留学生は学校内の寮に住んでいます。学校内にあるので便利ですが、41部屋なので最初は苦労するかもしれません。他の日本人留学生は日本人同士、同じ部屋になっていますが、私と同じ佐賀大学からの留学生の朴さんは韓国人2人と一緒に住んでいます。韓国人と住んでいると、友達と過ごしていても発見できない、日本との違いを感じることができると思います。寮の申請前にお願いをすればルームメイトを決めることができるそうなので、韓国語がうまくなりたいのならば申請前にぜひルームメイト申請をしてください。






授業
前期では5科目履修しました。韓国語の授業を3科目、教養の作文の授業を1科目、広告の専門の授業を1科目です。広告の授業では発表が多く、発表に慣れていない私は苦労しましたが、人前に出るのは慣れだとおっしゃる教授のもと、たくさんのことを教えていただきました。韓国語の授業は自分のレベルに合わせて履修できるため、どの授業も大変役に立ちました。





サークル
現在、国民大学校で2つ、多学校で1つのサークルに所属しています。主に日本学科の学生が所属するパニパニという日韓交流サークル、写真サークル、そして淑明女子大学にある日中韓交流サークルです。
 写真サークルでは日本語を話せる人が一人もいないので、とても勉強になります。日本に興味のある学生が所属するサークルと別の目的で活動するサークルとでは、私への接し方もサークル内の雰囲気も大きく違います。写真サークルでは、みんなが私を外国人ではなく同じ韓国人のように接してくれます。難しい単語もどんどん使ってくるし、話す速度も調整しないし、写真サークルのメンバーでいるときは、本当に韓国で生活しているのだと実感します。やはり、日本人がいない環境で、日本語に甘えない環境で話そうとすることが語学での近道なのだと感じます。






以上、留学のきっかけと生活、授業、サークルと大きく4つに分けて説明しましたが、まだまだ話したりないくらいソウルでの生活は充実しています。
これから留学を考えている方へ、私からアドバイスしたいことは2つあります。一つ目は、語学はある程度習得してから出発されてください。教科書や授業で学ぶ語学とはまた別の生きた語学があります。それを習得するためには、日本である程度話せるようになってから留学すること、基本の日常生活レベルの語学を習得しなければ生きた韓国語を習得するのは難しいと思います。また、どんなに留学先で語学能力が伸びたとしてもそれでも自分では満足できないはずです。なので、出発日当日も徹夜で勉強する勢いで勉強に励んでもらいたいです。(私は日本でもっと勉強すればよかったと現在、後悔しています。)
 二つ目は、日本について知ることです。留学先では、「日本はどうなの?」と聞かれることが多々あります。自分が生まれ育った国に対しての知識が乏しく、韓国に来てもっと日本のニュースを見ればよかった、毎日新聞を読むべきだったと反省しています。他の日本人留学生同士、この話はよくするので、韓国に限らず留学を考えている方はぜひ、日本のことを自信もって説明できるよう、日本について知識を習得したほうが良いと思います。

最後に、距離的に近い韓国だとしても外国で暮らすということは想像以上に大変です。嫌な思いもしてきましたし、辛いと泣いたこともありました。しかし、辛い思い以上にたくさんのことを学べますし、たくさん良い経験もできています。また、日本から離れることで日本を好きになれましたし、日本に対する誇りももてました。日本の文化や人間性、技術を褒めてくださる方が大変多いです。褒めてくださる方が多い日本で生まれたということに感謝の気持ちも持つことができ、これからは日本に貢献できるような人間になりたいと思っています。佐賀大学で4年間(留学期間も含めると6年になりますが)過ごして一番よかったことは何かと聞かれれば、迷わず釜山・ソウルの留学だと胸を張って言えます。それくらい、私の人生でこの留学は良い経験になっていますし、この経験も生かしてこれから先も頑張っていきたいと思います。

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