アンニョンハセヨ~



 こんにちは。現在韓国・ソウルの国民大学校に留学している文化教育学部国際文化課程3年の服部菜緒です。2月の終わりにこちらに来て、今年の12月末まで約10か月の滞在予定です。こっちに来てから、本当に時間があっという間に過ぎていきます。気が付けば留学を始めてもう2か月半がたとうとしているんですね… 今回は、私の留学前から留学生活のほんの一部になると思いますが、紹介させていただきます。

ソウルについた次の日、雪が積もりました。
私が留学に至るまで

 私は高校生の頃から海外に興味を持ち、大学では留学をしよう!!と決めて大学に入学しました。しかし、当初は韓国やアジアより欧米の方に関心があったので英語圏に留学したいと思っていました。韓国語に関しては、以前から韓国のポップカルチャーが好きだったので、趣味程度にできればいいかな、という感じでいました。そんな私がなぜ今韓国にいるのかというと、1年生の夏に参加したSUSAPの大邱大学校プログラムに友達と一緒に半分勢いで参加したことがきっかけでした。一応1学期間韓国語を履修して、初めて韓国に渡ったのですが、自分の韓国語のできなさに撃沈しました。今思えば韓国語の基礎中の基礎しか学んでなかったので当たり前なのですが、どこかに変な自信があったのかもしれません…バスのアナウンスも、ごはん屋さんのメニューもわからなかった当時の私はショックを受けるというよりも悔しくて「次に韓国に来るときは、もっと韓国語が上手になってから来よう!!」と決心しました。また、その時に韓国の遺跡などにも行き、歴史や文化にも興味を持つようになりました。それからの私は、欧米文化専修に進もうと思っていたのを日本・アジア文化専修に変え、英語圏への留学ではなく韓国への留学という目標に大きく舵を切りかえました。ここまで思い切って舵を切れたのは1年生の夏という早い段階でSUSAPに参加したからというのが大きいと思います。それからは暇さえあれば韓国語の勉強をし、TOPIKも受け始めました。特にTOPIKは年に2回しか受けられないので、早めに始めてよかったと思います。不思議なことに、こんなに韓国語をしても全く苦ではなく、むしろもっとやりたい、ずっと韓国語をやっておきたいと思うほどでした。韓国に対するいい意味でのリベンジ心が私をそうさせていたのだと思います。あとは他の留学生と同様に申請や手続きを済ませ、今、韓国にいます。

 
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留学生活
 私はいま、国民大学の校内寮に日本人4人で一緒に暮らしています。授業も後期で専門科目を履修できるように今学期は留学生向けの韓国語の授業のみを履修しています。ここで、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、韓国人との接点が全くないのです!そこで(…前々から考えてはいましたが)私はバスケサークルに入りました。
 

校内のトーナメント戦の様子🏀
  それと、日本学科の学生と日本人留学生の交流サークルがあって、それにも所属しているですが、日本学科の学生は本当に日本語が上手なので、どうしても頼ってしまって日本語で話してしまいます。それに比べてバスケサークルは学科も全く違うし、日本語ができる人もいないので、韓国語の練習には最適な環境です。しかし、まだまだネイティブ同士の会話のスピードにはついていけないし、自分の言いたいこともうまく言えず、毎回もどかしい思いをしています。ただ、お酒が入ると、私は恥ずかしさや恐怖心がなくなってだいぶ流暢に韓国語が話せるし、みんなも酔っぱらって無意識に大きな声でゆっくり話すようになるので信じられないほどに会話が成り立ってしまっていて、次の日我に返って本当に驚きます。お酒というのは、上手に飲めば、ドラえもんの道具並みにすごい力を発揮してくれるのだというのも留学に来ての発見のひとつです。先月は、サークルのみんなと12日のミニ旅行にも参加させてもらいました。5月の中旬には学祭があって、サークルで出店を出す予定です。
 

ある日のサークルの後の二次会♪みんな目が開いてない()
学習面では、先に書いたように、今は留学生用の授業しかとっていないのですが、自分のレベルより少し高めの応用的な授業もとっていて、最初は授業の度に自分の韓国語のできなさにメンタルがボキボキになりました。たぶん他のクラスメイトよりたくさん時間をかけて予習や課題をしていってもそんな感じだったので、本当に心が折れそうでした。しかし最近ではわかることが増えてきて、毎回のメンタルもポキッぐらいで済むようになりました。先生がたまにいう冗談なんかもわかるようになって授業自体も楽しめています。また、コンビニやお店でも「袋入りますか?」とか「ポイントカード持ってますか?」と日本でも聞かれること多いですよね。はじめのうちはそれすらも聞き取れなくて大したことではないのにすごく不安を感じていたのですが、いつからかそれがわかるようになっていたんです。他にも、韓国人はよく知らない人に道やどの電車に乗ればいいかを尋ねるようで、私もしょっちゅう聞かれます。これも来た当初は何を聞かれているのかわからず、(質問が分かったところで土地勘もないので答えられないのですが…)「ごめんなさい、分かりません」としか答えられなかったのですが、先日、自分でも無意識のうちにぱっと答えられた自分に驚きました。しかもそんな風に答えられる頻度が明らかに増えていて、日本にいたら何気ないこういうことが、本当にうれしいし刺激的です。こうした体験も留学ならではだと思います。



現在、韓国人と留学生がチームになって活動するある大会にも参加しています!

とはいっても、言葉の壁は本当に大きくて、日本では一回で済むところを長い時間をかけて、しかも何度もやり直しということもありました。たとえば、こっちの大学の学生証を作る際、最初は受付時間外に行ってしまってその場で「平日の○時までに来てください」と言われたのを、聞き間違えて次の日も受付時間外に行ってしまいました。そしてその時に必要なものをいくつか教えてくださってわかっていたつもりでいましたが、次の日、時間内には行ったものの必要書類を一つ忘れて行ったため、4回目でやっと学生証を作ることができました。ここまでではなくても、似たような経験は何度もありました。特に留学の最初の頃は手続きなどが多くてわからないし大変だし嫌になりそうでしたが、こんな経験は日本では絶対にできないし、いい勉強になったと思います。
 韓国の食事ですが、やはりイメージとして赤くて辛い、という印象だと思います。中にはそうじゃない料理もありますが、基本的にはそのイメージ通りです。私は以前、本当に辛いものが苦手でSUSAPで韓国に初めて来たときはあまりの辛さに何度もお腹を壊していました。コンビニのおにぎりやカップラーメンでさえも辛いし、日本食ならと思って注文したうどんやとんかつも当時の私には辛くて…韓国で何かを食べることにすごく抵抗を持つようになりました。そのため、留学に来る前も寮で自炊が全くできないこともあって、唯一食事に関しては不安がありましたが、辛くない料理もたくさんあるし、辛い料理でも辛さのレベルを選べたり、何より少しずつでも食べていれば体が慣れてくれるので、今ではある程度は食べられるようになりました。韓国の料理は辛ささえ克服すれば安くておいしくて最高です。


王道のキムチチゲ!
 また、韓国人は他人にはドライだけど、知り合いや身内には本当に情が厚いと聞きます。まさにその通りで、ひとたび友達になってしまえばすごく気にかけてくれます。先日、熊本地震が起こった際、韓国でも大きなニュースになっていたようで、私が九州から来たと知っている人たちは特に、家族や友達は大丈夫かと心配してくれたし、SNSで個人的にメッセージを送ってくれた人もいました。先生方も、学生も、顔見知りになったごはん屋さんのおばちゃんも本当にみんな親切です。また、東日本大震災の時の原発事故の印象が強いようで、日本学科の学生からは聞かれたことがないのですが、日本についてあまり知らない学生からは「原発は大丈夫?」「九州や佐賀は福島に近いの?」などと聞かれたことがあります。意外ですよね。聞かれたときは本当に驚きましたが、「福島にも住んでいる人はいるし、日本人は今はそんなに気にしていないよ」というと、すごく驚かれます。こうしたことは、日本が海外からどう見られているのか、日本を客観的に見るきっかけにもなります。

体にも心にもしみる日本食♡
 まだまだ書きたいことは尽きませんが、この辺でとめておきます。長いようで短い留学生活、いろんな人と出会い、たくさん学び、たくさん吸収して帰れるよう、悔いのないように過ごしていきたいです。
 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
 
ともこさんとたい焼きと私
 

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