2度目のGap Year



2度目のGap Year
佐賀大学医学部医学科4年 古賀さくら
facebook: Sakura Koga
Instagram: sorarasakura
email: sakurakoga619@gmail.com

I run, through the layered shadows of tall trees, deep into the forest.
In the clear silence, feeling the sharpness of winter breeze from the north on my cheeks,
I’m running with all my senses awakened, feeling the crunchy soil beneath my feet,
seeking for the path with my eyes, ears and both my hands.
Instead of fear, I feel warm aliveness running through my vessels. My strong heart beat and
warm breath keeps me nowhere but here and now.
I feel “home”, in the darkness.
(-YIP News letter, November 2016に掲載した記事より)
Ytterjarna, Sweden. @YIP
 Hello!
はじめまして。
私は現在、スウェーデンのYIPという教育プログラムに参加しています。そのプログラムの一貫で、今は南アフリカのケープタウンでインターンシップを行なっていて、1年前には想像してもみなかった環境の中、たくさんのご縁に恵まれ、とても刺激的な毎日です。私は、今回の休学で2度目の休学留学になります。このブログでは、主に今回の留学について書きますが、1度目は2013年に、アメリカのシアトルのCommunity College9ヶ月間行きました(興味がある方は直接ご連絡下さい)。私がそもそも留学に至った経緯を説明していると、幼少期まで遡ることになり、一回のブログには到底おさまらないので、興味がある方は直接話しましょう。私の経験をもとに、留学のノウハウやメリットを少しでもシェアできたらと思います。質問などありましたら、お気軽にご連絡下さい。

YIP ~The International Youth Initiative Program~
12月、家族のような参加者みんなとの集合写真

 さて、YIPが一体どんな教育プログラムなのか、まずは簡単に説明します。YIPは、毎年スウェーデンのJärnaという小さな村で開催される10ヶ月の教育プログラムで、参加者一人一人が自分の最大限の可能性を見出し、社会起業家(SocialEntrepreneur)として世界の様々な問題に立ち向かう知識・技術・ネットワークを育成することを目的として据えています。期間中、参加者は一つ屋根の下、共同生活をすることも大きな特徴です。(ホームページ:http://yip.se/)そんなYIPとの最初の出会いは、今思えば遡ること7年前、Facebookで、幼少期の友人がYIPに参加している写真を見たことでした。初めてYIPのホームページを開いたときの胸のときめきを今でもはっきりと覚えています。そのとき以来、ずっと心のどこかで参加することを夢見ていました。
大学に入ってからもチャンスを伺ってはいたものの、医学部での生活はなかなかハードで、心にも、時間にも、お金にも余裕が無く、半分諦めていました。そんな中、1年前の丁度今頃、トビタテ!留学JAPAN奨学金(http://www.tobitate.mext.go.jp/)を知り、これはラストチャンスだと直感的に感じたのを覚えています。試験勉強の合間を縫って、トビタテ奨学金とYIPの両方に応募し、気づけばスウェーデンに向けて飛行機に飛び乗っていました。
文章ではYIPの様子が伝わりにくいので、ここからは写真を中心に日々の様子を紹介します。
朝のChoir
YIPでの生活は、毎朝15分間のChoir(合唱)で始まります。今年度は、15カ国から25人の参加者が集まり、年齢も、バックグラウンドも多様性に富んだメンバーです。

授業風景 講師の先生も同じ目線で対等に話し合います
午前中は、毎週異なるテーマが定められ、そのテーマの専門家が世界各国から講師として授業をしに来られます。机は無く、ディスカッションやワークショップスタイルが多く含まれ、眠たくなることはありません。

食に関する授業。講師は地元のシェフで、世界の食産業の実態に始まり、野菜の栽培と保存方法から、羊の解体まで幅広く学びました。

  
2週間、ひたすら自分を見つめる自画像ワークショップ。絵を描くだけではなく、自己や他者に対する偏見への気づきや、建設的な批評のやり取りについても学びました。
この他にも、テクノロジー、サスティナビリティ&複雑性理論、経済、遊び心、Art of Hostingなど、多種多様なテーマのもと、毎日勉強しています。
午後は、割と自由な構成で、個人のプロジェクトを進めたり、森に散策に行ったり、音楽やダンスのワークショップがあったりします。大学とは違って、単位のためでも、資格のためでもなく、評価の基準もないので、時間の使い方も、どれだけ学ぶかも自分次第です。
最初にも少し触れましたが、共同生活もYIPの大きな特徴です。皆んなで夕食を囲んだ後も、音楽セッションをしたり、映画をみたり、夜が明けるまで焚き火を囲んで語り合ったりしています。


とある夜の、仮装パーティー
 *Internship
プログラム中盤には、実際に世界の現状を肌で感じ、その中で自分にできる事を見出す実践の機会として、1ヶ月半のインターンシップが組み込まれています。ブラジル、フィリピン、アメリカ、南アフリカ、オランダという選択肢から、自分の興味にあった行き先を選び、資金集めから取り組みます。私は南アフリカのケープタウンを選び、現地の様々なプロジェクトや団体を訪れ、主にボランティア活動をしています。

資金集めの為、村中の林檎を収穫し、ジュースにして販売しました
思いがけないご縁から、現地で働かれている日本人ドクターの下、病院見学
をすることができました
 *Lastly...
この半年弱は本当に盛り沢山で、要所要所をかい摘んで紹介する形になりましたが、学部留学でも研究留学でもない、一味違う留学の面白さが伝わったら幸いです。タイトルにもありますが、「Gap Year(休学)」という概念は海外では一般的で、多くの学生が専門的な学部に入る前や在学中に休学して、働いたり、全く違う分野の勉強をしたりしています。私は今年で2度目のGap Yearとなりますが、思い切って留学を決意して本当に良かったと実感しています。そして、何よりもこの留学を実現させるにあたって、トビタテ奨学金、佐賀大学国際課の皆様、家族、友人、多くの方々にご支援頂き、心から感謝しています。今、留学を考えている方は、自分の目的と手段をよく考え、意志と気合を以て望めば沢山のチャンスが見えてくるはずです。
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。

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