プーさんの発祥地から




  プーさんの発祥地から

   

 

教育学研究科教科教育専攻英語教育専修3年 河野 翔太

 

   こんにちは。現在カナダのマニトバ州ウィニペグ市にあるマニトバ大学に留学している河野翔太です。ウィニペグと聞いて、どこか知らない方も多いと思いますので(私も留学するまでその一人でした。)、まずは少しだけウィニペグについて紹介したいと思います。

 

【ウィニペグとは?】

   まずは下の写真をご覧下さい。(今年のものではありませんが、現地の友達が見せてくれました。)

「winnipeg mars」の画像検索結果     「winnipeg mars」の画像検索結果 

 

   ウィニペグの冬はMars(火星)や North Pole(北極)に劣らない寒さを誇ります。ウィニペグでは実際私が1月にウィニペグに来てから-35度の中を散歩していたら危うく凍傷になりかけました。ウィニペグの冬を体験すると日本ならどこでも暮らせるようになると思います。また、ウィニペグは冬-40度以上、夏30度以上になることから世界一気温差が激しい市と言われています。

 

 

(左はレッドリバーという川の上にいます。右は無料のカーリング場です。)

 

マニトバ州の人口は120万人で毎年約16,000人の移民をフィリピン、インド、中国など世界各国から受け入れています。移民はカナダの大きな特徴と言えます。大学やダウンタウンを歩いていても様々な人種の人々を出会うことができます。多様な人々が住んでいるので、あいさつ一つにして色々です。例えば、カナダ人の友達とは必ずHow are you doing?など聞いたり聞かれたりします。私のコースメートのバングラデシュ人の方とはいつも握手をしますし、チューターのフィリピン人の方とはハグをします。

総じて言えるのは、ウィニペグに住んでいる方は基本的にとても優しいです。例えば、私が買い物の帰りで重いものを運んでいると「help?」と聞いてくれたり、ドアを私が通るまであけてくれます。移民が多く、様々な文化が共存しているのでお互いを思いやり尊重する文化が発達しているのだと思います。ウィニペグはとても暮らしやすい街だと言えます。

 

【留学について】

   私は高校の英語教師を目指していたことからもあり留学には学部時代から強い憧れはありました。しかし、英語の点数が取れない為中々実現には至りませんでした。大学院に入り、英語でレポートを書くことが増え、本格的に学術英語に触れる機会が増え、私自身の英語力のなさを痛感したことがきっかけで留学を本格的に志すようになりました。私の場合、行きたい国よりもまず学びたいことを考え、英語を教えるコースを提供している大学を選び、目標となる英語の点数を設定しました。後は、ひたすらその目標をクリアできるように勉強しました。TOEFLIELTSは本当に中々点数が上がらないので、留学を考えている方は早めに受験し、現段階の英語力を把握し、ゴールを設定し、勉強を始められることを強くお勧めします。英語力の次に問題なのが留学費用でした。私は大学院まで親に進学させて頂いています。これ以上迷惑はかけられないということで、留学を志した時から奨学金も探しました。私は幸運なことに業務スーパージャパンドリーム財団様に給付型の奨学金を頂いて留学することができています。この奨学金は本当にお勧めです。この奨学金の団体に応募することは自分の留学目的やゴールについて考える機会になるので十分に価値があることだと思います。私の場合は、海外留学経験のある優秀な指導教官の先生に指導していただき、自分ではイメージしにくかった留学や現地で行う研究について留学前に具体的なイメージを持つことが出来ました。

  授業に関しては、私のコースは講義形式よりもディスカッション形式が基本になり、クラスメートとディスカッションすることが常に求められます。初め、5人以上のディスカッションだと中々話に入っていけず一言も話せない時もありました。3ヶ月が過ぎて、最近はようやく意見が言えるようになってきましたが、日々格闘する毎日です。図書館や寮のstudy roomでは勉強している人々が多く、勉強するには最適な場所だと思います。

 

    

(右の写真は図書館の様子です。スタバもあります。左は寮のLoungeです。)

 

【現地の生活】

   ウィニペグは最低賃金が11ドル(900円以上)なので、物価は佐賀よりもやや高めです。特に、外食すると最低1000円以上かかるので、基本的には自炊しています。パンは小麦がとても安い関係で、200円出せば大量に手に入れることができます。冬の時期は、あまり外に出ないので料理が趣味の一つになりました。日本の食材(お米、カレー粉、ふりかけ、味噌汁、お菓子など)は少し高いですが、基本的に何でも手に入れることができます。多様な人々がいるので、日本食を始め、中華、韓国、ベトナム、タイ、メキシコ、フランス、イタリア料理など世界の料理も楽しむことができます。

私は佐賀大学でグローバルリーダーズとして活動していたので、友達を作るのはそれほど苦労しませんでした。ウィニペグには日本に留学していた人も多くて、日常会話なら何の問題もなく日本語が話せる人が多くいます。その友達と他の日本人とタコ焼きパーティーやバーベキューをしている写真です。

 

   

 

今回は寮でイラン人の大学院生とルームシェアをしています。初めて会った日にディナーを一緒に食べながら、その当時話題だったアメリカの大統領選挙について1~2時間ディスカッション行いました。彼は、日本人はアメリカの大統領選挙についてどう思っているの?などの質問をしてきました。私はポッドキャストの「バイリンガルニュース」を聞いていたので、アメリカ大統領選挙について英語で知っていたので答えられました。留学前に、ポッドキャストやJapanese timesなどで世界の情勢について学んでおくといいかもしれません。言語交換のプログラム(週に合計2時間×10週間)でも別のイラン人の大学院生と話す機会があり、なぜかカナダでイランについて詳しく学んでいます。イランとカナダと日本の文化の比較は大変興味深いものでした。イランでは高学歴(修士号や博士課程取得)の人が多く、日本以上に教育に熱心であることは知りませんでした。今までイランについて全く知りませんでしたが、様々な話を聞く中で旅行してみたい国になりました。

  私は、9月から来ている日本人の交換留学生のおかげで前からやってみたかった海外で働いている方へのインタビューを行うことができました。その方はカナダに20年以上住まわれていて、日本食レストランを経営されています。詳しくは省略しますが、日本の社会において海外で働くことができるというそういう選択肢があることを知っておくことが大切と言われたことが一番心に残っています。海外で働いている方にお話を伺うと日本で働くよりも苦労されている分、自分のキャリア形成を考えるだけでなくカナダの文化を知るいい機会になりました。また、留学では様々な国学生達に出会えて、情報交換や夢について語り合うことも大きな魅力だと思います。

        

(左の写真はインタビューさせて頂いた、まささんです。右の写真は、カナダグースと寮の写真です。)

 

【最後に】

    留学は、正直どのように過ごすかは人それぞれだと思います。学業に専念する人もいれば、旅行や遊びに従事する人もいると思います。留学は日本では得られない刺激を受けるだけでなく、自分自身と向き合う時間にもなるのでお勧めです。この留学は指導教官の林先生始め、国際課の山田さん、山田先生、業務スーパージャパンドリーム財団の方など多くの人の協力のおかげで実現できたものです。留学をする上で支援して頂いた方々に感謝しながら残りの期間楽しみたいと思います。少しの間お付き合い頂きありがとうございました。質問などがあれば気軽に聞いてください。e-mail: kawanosアットマークmyumanitoba.ca(アットマークのところに@を入れてください。)

 

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