リトアニア ヴィタウタスマグヌス大学

ヴィタウタスマグヌス大学（リトアニア）での留学生活

芸術地域デザイン学部地域デザインコース　首藤舞央梨

 

　みなさんこんにちは。芸術地域デザイン学部地域デザインコース3年の首藤舞央梨です。私は今、リトアニアのヴィタウタスマグヌス大学で派遣交換留学生として勉強しています。留学期間は2019年8月から2020年2月までの半年弱です。リトアニアにきて約２ヶ月が経ち、リトアニアでの生活にもだいぶ慣れてきました。ここでは、私のリトアニアでの留学生活を中心に紹介したいと思います。

 

●リトアニアの紹介

　リトアニアはバルト海の東部に位置しており、バルト三国の1番南の国です。国土の98%が農地と森林に覆われ、「森と湖の国」として知られています。また、第二次世界大戦時に杉原千畝がナチス・ドイツによって迫害されていたユダヤ人にビザを発給したことで知られる国です。授業等で杉原千畝について勉強した日本人も多いのではないでしょうか。特に、私の住んでいるカウナスは杉原千畝記念館もあり、日本のことを知っている人が多いように感じています。9月には首都ヴィリニュスでnowJapanというお祭りがあり、たくさんの現地の人が日本の食べ物や文化を楽しんでいました。

ESNの企画で行ったトラカイ城

ヴィリニュスの綺麗な景色と日本の神輿

リトアニアの公用語はリトアニア語とロシア語ですが、ほとんどのお店で英語が通じます。ただ、年配の方にはリトアニア語とロシア語しか話せない方も多いようです。

　私の住んでいるカウナスは中心市街地と旧市街地があり、交通や買い物の面で便利で、とても綺麗な街です。また、「リトアニアの博物館街」と呼ばれるほど博物館・美術館が多くあります。街中にも様々なアートを見つけることができ、芸術を学ぶ人にはとても良い環境だと思います。

リトアニアのお母さんたちと作ったリトアニアの伝統料理シャルティ・バルシチェイ（ビーツのピンクスープ）

●大学生活について

　ヴィタウタスマグヌス大学は建物が大学としてまとまっておらず、街に点在しています。中心市街地にある建物が多いですが、学部によっては少し離れたところにあるようです。

　ヴィタウタスマグヌス大学には11の学部があり、私は芸術の学部に所属しています。現在、履修している科目は

・New Media Art

・Computer Graphics

・Basics of Photography

・French A1

の4つです。基本的には１コマ９０分ですが、科目によっては講義形式の授業１コマと実技形式の授業１コマでセットになっているものもあります。授業は1コマ1コマの内容が濃く、スピードがとても早いので予習復習が必須です。大変ですが、着実に技術が身についていると感じています。

　また、秋学期が始まる前に1週間Survival Lithuanianという授業を履修し、簡単なリトアニア語を学びました。挨拶や自己紹介、レストランや買い物で必要な言葉を学ぶことができました。5日目にテストがあるので少し大変ですが、とても役に立っているのでおすすめします。

　このほかに、ESNという団体のMultilingual Lithuaniaというプロジェクトに参加しています。これは多言語を学んだり、母国語を教えることができるプロジェクトで、私は日本語クラスの先生と英語クラスに参加しています。今まで日本語を教えたことはなかったので苦労することも多いですが、生徒として参加している学生が漢字を書くことを楽しんでいたり、日本の文化に興味を持っている様子を見て、嬉しくなると同時に、自分ももっと頑張ろうという気持ちになります。

　ヴィタウタスマグヌス大学には、”hashi”という日本文化クラブがあり、毎週金曜日に活動しています。プレゼンやディスカッション、クイズなど様々なイベントが行われています。日本に興味のある人ばかりなので、友達作りの場としてとても良いです。そこで仲良くなった友達と空いた日に出かけたりしています。

　　　　　　　　　　　　　　　　日本文化クラブ”hashi”のピクニック

日本に1年留学していたリトアニア人が作ってくれたとても美味しいラーメン

●寮について

　現在、カウナスの留学生用の寮は2番寮のBaltijaと5番寮のAkademijaの２種類です。以前留学していた先輩方の寮は2番寮でカウナスの中心地にあり、大学にも歩いて15分ほどで行くことができます。しかし、私はカウナスの中心地からバスで30分くらいのところにある5番寮に住んでいます。正直、2番寮の方が便利だと思いますが、5番寮は大学のスポーツセンターに近かったり、部屋が広いといった面で良いと思います。私は最初、カザフスタン人と2人部屋で、トイレ、シャワー、洗面台は隣の1人部屋の日本人と3人で使っていました。寮費は1日3€(354円)ととても安いです。今は、1日４€(472円)の一人部屋に住んでいます。キッチンは1フロアごとに４つあります。食事の時間には他の留学生もいることが多いので、料理しながら会話を楽しむことができます。

 

●生活について

　リトアニアで生活していて1番感じることは、他のリトアニア留学をしていた方と同じで物価が安いということです。特にフルーツやパンはとても安いです。大学から歩いて10分くらいのところにAkropolisというショッピングモールがあるので普段はそこで買い物をしています。醤油やみりん、ポン酢などの日本の調味料もあることにはとても驚きました。また、Akropolis内のスーパーはお惣菜が充実していて、そこで買ったものを食べる留学生も多いようです。

　リトアニアは交通費もとても安いです。カウナスのバスは３ヶ月15€(1770円)で乗り放題です。また、学生証を見せると、他の都市に行くバス代が半額になります。首都ヴィリニュスも片道3.5€(413円)くらいで行けるので頻繁に行ってしまいます。

 

　また、リトアニアは時間がとてもゆっくり流れているように感じます。同期の日本人の「リトアニアはカフェのような街だ」という言葉がとても印象に残っています。夏には街のレストランのテラスで昼間からお酒を飲んでいる人をよく見かけました。（今は寒いので見ません。）リトアニア人は時間にとても余裕を持って行動しているように思えます。個人的に見習いたいところです。

 

 

　以上が私のリトアニアでのこれまでの留学生活です。大学1年生の時に留学を決めて、国際課の方々、芸術地域デザイン学部の先生方をはじめとして、本当に多くの方々のおかげで私は今、リトアニアで充実した毎日を送ることができています。みなさんへの感謝の気持ちを忘れず、残りの留学生活も頑張っていきたいと思います。

　最後まで読んでいただきありがとうございました！