ドイツ Helmholtz zentrum münchen研究所


Helmholtz zentrum München
 
先進健康科学研究科  
健康機能分子科学コース
松本めぐみ
 
 こんにちは!トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム第10期として20195月から20202月までの10か月間、ドイツ ミュンヘンにあるHelmholtz zentrum münchenという研究所に留学している松本です。この研究所は、ドイツの国立の研究所でミュンヘンでは主に健康科学や自然科学についての研究が盛んに行われています。この研究所は大学ではないので、私は佐賀大学を休学してこちらに来ています。

自然豊かな研究所です。リスに出会えることも!


留学の経緯
私は入学当初から留学に興味があり、SUSAPなどに参加してきました。これらの活動を通して海外で、あるいは海外の人々ともに働くことに興味を抱くようになりました。しかし、昨年リトアニアで開催された、生物学系のサマースクールに参加した際に、自分が英語で全く意見を言えなかったことにショックを受け、このままではいけないと思い、留学したいと強く思うようになりました。そこで担当教員に相談したところ、彼の友人のいるこの研究所を紹介していただき、素晴らしい環境で留学を実現できています。
 
ドイツの研究所とは
 わたしの受け入れ先の研究所にはドイツ人だけでなく、周縁のヨーロッパ諸国、そのほか様々な国から優秀な研究者が集まっています。そのため、英語が話せれば基本的には問題なく研究活動ができます。
先ほども述べた通り、大学ではないので研究所の人々は勉強というよりもお仕事をしに来ています。皆さん朝早くに出勤して契約時間働いたら帰るというワークライフバランスの取れた良い環境です。残業や休日出勤をしている人はほとんどいません。有休もしっかり消費されていて、ドイツの労働環境の良さを体感しています。
研究所では授業はありませんが、様々なセミナーが頻繁に開催されています。研究所内だけでなく海外の有名な研究者の方を招待して開催されるものなど様々なものがあります。セミナーは英語で行われるため、私もできるだけ多く参加するようにしています。セミナー内では研究者同士の激しいディスカッションが繰り広げられています。
 
研究所での生活
私は平日の900から1700くらいまでを研究室で過ごしています。ポスドク研究員の方と相談して立てた研究計画を元に実験をし、空き時間には実験データをまとめたり、論文を読んだりしています。さらに、毎週開催される研究室のミーティングや研究所のセミナーなどにも参加して、研究に役立つ幅広い知識を身に付けています。私の所属している研究室は博士課程以上の研究員、テクニシャン、インターンシップの学生で構成されています。実験で行き詰った時には、彼らに相談し、彼らから多くのことを学ぼうと頑張っています。私よりも経験や技術、知識のある研究員の方々の中で研究活動を行うことはとても恵まれた環境であり、勉強になります。また、私の研究室はとても明るくフレンドリーな人が多くフランクな環境です。ランチタイムにはキッチンにいる人々で日常的な会話から社会問題などについてディスカッションをしたりしています。日本に興味がある人も多いので、日本語や日本文化をレクチャーする機会もあります。また、帰り道や休憩時などにも他の研究員の方に博士課程まで進学した理由や海外の大学制度、就職の現状などをインタビューしたりもしています。国によってそれらは様々でありとても興味深いです。
ラボ旅行に参加させていただきました



ラボの皆さんとオクトーバーフェストにも行きました


ホームステイ
 私は、ドイツ人の家庭にホームステイをしています。ミュンヘンでの物件探しはドイツ国内でも難関であり、私も渡航後2週間は住居が確定しておらず、研究所の日本人の方の寮の部屋にお世話になっていました。幸運なことに同じ研究室のドイツ人の研究員の方のご実家の部屋が空いており、そちらへ受け入れてもらえることになりました。ここではご夫婦とおばあさん、犬と生活をしています。ホストマザーは英語が話せるので、ドイツの文化や生活についてたくさん教えてくれます。彼女はそれ以外にも、仕事以外のプライベートを充実させる大切さについても教えてくれます。仕事だけでなく自分が楽しいと思える趣味を続けることが大事だと彼女は考えています。彼女は仕事が終わると、趣味のダンスやコーラスの活動に参加したりしてとても楽しそうです。そのようなプライベートの時間を確保するためにも、ドイツ人の夕食はパンと生野菜とチーズとハムなどと簡単に用意できるもので済ませています。その分、時間のある休日に豪華な昼食を作って家族みんなで集まって食事を楽しんでいます。私は彼女の仕事と趣味と家族のすべてを充実させたライフスタイルがとても好きなので、生活のモデルにしていきたいと思っています。また、おばあさんが毎日ドイツ語で話しかけてくれるので、少しずつ単語を覚え、まだまだ未熟ではありますが、ドイツ語での会話も楽しんでいます。休日には彼らとお茶をしたりしてゆっくりと流れるミュンヘンの平和な時間を楽しんでいます。

ホストマザーが焼いたケーキでティータイムです


研究以外の活動
 私はオーケストラが好きなので、学生チケットで本場のプロの演奏会に行ったりもしています。また、近くに音楽大学もあるので、そちらで開催されている無料のコンサートにも通っています。さらに最近では、現地のオーケストラに参加するために、バイオリンをレンタルし、研究所から帰った後に練習をしています。楽器のレンタルはヨーロッパでは安価に利用できるのでお勧めです。
 また、偶然にも現地で活動している日本人の方に出会うことが出来、彼らから様々なお話を伺ったりもしました。お仕事で海外に駐在に来ている方、研究所にてポスドク研究員として働いている方、音楽大学で技術を磨いている方など分野は様々ですが、彼らの経験談を聞くことは私の人生プランを考えるうえでとても参考になっています。
一万円程する演奏会のチケットを学割で数百円で買えました。



ミュンヘンで大きな日本祭りも開催されてました。
留学を悩んでいる方へ
みなさんの中にも留学に行くか悩んでいる方は多いと思います。実際に私も、授業や金銭面などで問題がありモヤモヤと悩んでいました。偶然その時に、先輩のFace bookを通してトビタテ!留学JAPANの存在を知りました。ここには手厚い金銭的なサポートがあることを知り、わたしも最後のチャンスだと思い、思い切って休学して留学をするというプランで応募し何とか留学を実現できました。トビタテ!留学JAPANは金銭的なサポートだけでなく、事前・事後研修など留学をより良いものにするための手厚いサポートが付いたとても心強い奨学金制度です。さらに、そのコミュニティーには様々な分野において夢を追いかける人々がおりとても刺激になる、素晴らしいものです。大学内の閉鎖的な環境で井の中の蛙になっている方はたくさんいると思います。私のその一人であり、外に出てしか気付けなかったことがたくさんあり、思い切って留学を決意して本当に良かったと感じています。幸いな事にも、佐賀県には地域人材コースも存在するので、もし私と同じように、留学を思い悩んでいる人がいましたらトビタテ!留学JAPANについてもう一度詳しく調べてみることをお勧めします。
 
最後になりますが
日記を読んでいただきありがとうございます。私の日記が少しでも留学に悩んでいる方への激励になれば幸いです。
 
松本めぐみ
 






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