アメリカ スリッパリーロック大学

 みなさん、こんにちは。教育学部4年の福島龍聖です。

2022年の8月からアメリカ・ペンシルベニア州のスリッパリーロック大学(SRU)に1年間の留学をしています。佐賀では経験できない刺激的な生活を、この機会に体験できていると思います。そんなアメリカでの生活を少し、みなさんに共有したいと思います。

SRU QUAD広場

 【留学のきっかけ】
なぜ留学しようと思ったか。実は結構単純で、「周りとは違うことがしたい」と大学1年生の頃から考えていたことがきっかけです。教育学部に所属し、教師になるという、いわゆるレールの上を歩んでいましたが、同時に、違ったスキルを身につけたいと思っていました。そこで留学しようと思い立ったのです。
でも英語がすごくできるとかではなくて、好きなインフルエンサー(山下歩さんです)が留学していたから、かっこいいと思って。ほんとに。

もちろんインフルエンサーだけではないです。
留学に目を向け始めた動機は確かにしょうもないものでしたが、教育学部英語科所属学生として、国際共通語とされている英語に興味を持っていました。私たちの第一言語は日本語ですが、学校教育では日本語である国語の他に英語を学習します。また世界でも第一言語を持ったうえで第二言語として英語を学習している国が多数存在します。
このような背景から、専攻を教育学とし、ある程度その知識を持った上で世界の人々と意見の交流ができたら素晴らしいと思い始めました。そこで国際的に話されている英語に焦点を絞り、SRUへの留学を志望しました。 

【事前準備】
・語学
SRUの留学にはTOEFL500点が必要でした。佐賀大学で行くことができる留学の中では比較的低いスコアですが、私自身500点まで到達するのに時間がかかりました。ただ、あきらめずに学習を進めれば、回を重ねるごとに目に見えてスコアの上昇がわかるので挫折することなく、500点まで到達することができました。

・提出書類など
出国までにたくさんの提出書類(VISAの書類、寮・ミール、保険、健康状態についてなど)がありました。特に印象に残っているのはVISAの書類です。交換留学生はJ1VISAというVISAを発行する必要があります。主な手順は調べたら出てくるのですが、注意したいのは面接の予約です。福岡にあるアメリカ領事館が佐賀から一番近い面接会場ですが、そこではVISAを発行するための面接が月に2,3回しか開かれていないからです。VISA発行の準備ができ次第すぐに書類作成、面接準備まで済ませると焦らずに留学準備ができたと反省しています。

・奨学金
留学に向けた様々な奨学金が紹介されていますが、私は業務スーパードリーム奨学金という民間の給付型奨学金を受給させていただいています。こちらも国際課の方から紹介していただいた奨学金で非常に多大な経済的支援を受けることができます。
給付型奨学金は受給するまでが大変ですが、返済する必要がないため、挑戦するだけ損はないと思います。

 【生活】
SRUは、空港があるピッツバーグという大きな都市から車で1時間くらいの場所にあります。大学を中心に町が栄えていて、徒歩圏内に食料品店や生活雑貨のお店があります。
大学1年生は寮に住むことがSRUで決められているため、構内の3分の1程度の敷地に寮が建っています。
物価は日本と比べて高めですが、学内ではミールプランを使って食事をとるため、食費は安く抑えることができます。
ピッツバーグまでの距離が、佐賀と博多のような距離なので友達の車に乗せてもらったり公共のバス(往復$25.00の高速バスのようなもの)を使ったりして休日は遊びに行くこともできます。実際に一か月近くある冬休みにもピッツバーグに滞在していました。

Pittsburgh CLO クリスマスキャロル


 

・学校生活
SRUの授業形態は日本の授業形態と異なる点がいくつかあります。まず、授業は週に一回ではなく月・水・金曜日は50分授業、火・木曜日には75分授業が基本形式になります。またこちらの学生は学部に所属するのではなく、自身の専攻に沿って履修計画を立てています。
一方佐賀大学と同じように、基本教養科目や大学入門科目のように学部関係なしに履修しなければならない授業もあります。
その状況下で当初計画していた予定と変更し、教育学に焦点を当てた授業を多く履修しています。
今日の教育学の基盤となる理論的な授業では、授業スタイルは日本と違います(授業前に大きなベルのような楽器を鳴らします)が、内容は大体同じでした。
もちろんアメリカならではの授業(gender studyやELL)も履修しています。中でも、ELL(English language learner)に対する授業が刺激的です。この授業は日本でいう特別支援のような位置にあり、教育学専攻の学生にとって必修の授業になっています。なぜアメリカならではなのかというと、母語が英語じゃない児童生徒に対して、どのように授業を展開していくのかという理論や技術を学ぶ授業だからです。日本に置き換えると、日本語がわからない子どもに対して、どうやって算数の授業をするのかみたいな感じです。

Spring23 時間割(金曜日全休!!!)

最後に需要があるのかわかりませんが、4年生になって交換留学をする意義について少し考えてることを聞いてください。

一般的に、交換留学といえば1年生とか2年生のうちに経験して、その後の学業に活かすようなイメージがあると思います。またその強みとして、留年しないということも挙げられます。
しかし、残念ながら教育学部生は留年を避けることはできません。少なくとも私の年度のカリキュラムでは2年生の前期に行っても教育実習の関係で留年せずに卒業は難しいです。
しかも、先ほど述べたように、ある程度自分の専攻についての授業を履修し、専門的な知識を蓄えた状態で留学することで、2つのメリットがあるのです。
1つめは留学先で英語を話す機会を作れるということです。たとえ英語に自信がなくても、話す内容が興味深いものであれば、ネイティブとのディスカッションでもしっかりと意見を伝えることができます。逆に反対で英語ができても、話す内容がなければ話す機会を作ることは難しいです。

2つめは自分が持っている知識と現地の知識を比較できるということです。もしそこに
異なる点があれば、異なる理由を考えることでより深くその内容について知ることができるようになります。

個人的な留学あるあるになりますが、留学中は日本語も英語もどちらもうまく話せなくなるような気がします。そのため終始まとまりのつかない文章になってしまいましたが、SRUへの留学について興味をもってくださったらうれしいです。

SRU OldMain



コメント