タイ チェンマイ大学(理工学研究科 修士2年 相庭祐太)

 

こんにちは。タイ北部の歴史都市、チェンマイに留学している理工学研究科博士前期課程2(修士2)の相庭祐太です。

僕の日記では、主に大学院生として留学する事への考えや、実際に数ヶ月生活してみての正直な感想を書いてみたいと思います。いわゆる研究留学ということで、なかなかおカタい文章になりそうですが、なるべく柔らかく書けるように頑張ります。

特にこれから大学院進学を考えていてさらに留学もしてみたい、大学院修士はたった2年しかないのに留学できるの?、研究留学って普段何して生きているの?といった疑問に答えられるように書いていこうと思います。

留学には興味あるけども、研究のために行くのはちょっと、華やかな留学日記が見たいのにという方はぜひ、こんな変な人もいるんだなと思って見ていただけたら嬉しいです。

それでは、どうぞ。

 

目次

0. タイ北部の都市、チェンマイ

1.なぜこの時期にチェンマイ大へ留学?

2.普段どのような生活を送っているの?(研究編)

3.普段どのような生活を送っているの?(プライベート編)

4.さいごに

 

0. タイ北部の都市、チェンマイ

さて、元々1章から書いていましたが、最初にチェンマイの魅力を伝えておくほうが日記として面白いと考えたので、0章を作りました。これを見てチェンマイ大に留学してみたいと言う人が現れてくれると嬉しいです(もちろん旅行先としてでも)

チェンマイという場所は、こんな感じです。

写真-1 街のランドマーク「ターペー門」


写真-2 街の中心にそびえ立つ「ワットチェディルアン」


写真-3 チェンマイ名物「カオソイ」

言葉にしなくとも分かるように、歴史、文化、食べ物、自然などなど、魅力的なものだらけの場所です。

チェンマイの旧市街の雰囲気に特化して言えば、京都のイメージに近いのかなと思います。

そのため観光客の量も半端なく、常に世界中の人々が歩き回っていることもまた魅力です。(特に中国人と欧州出身が多い印象)

チェンマイはほんの100年程前まで、ランナー王国の首都として機能していた歴史があり(つまり今のタイ王国とは全く違う国だった)、その独自性を好んで訪れる人も多いようです。

写真-4 日本の地下鉄駅とハチ公像をイメージしたモニュメント


 

一方でこちらの写真にあるように、現在のチェンマイ、というかタイ全体、特にコロナを経て、日本人気が爆発しているようです。色んなところに日本語があります。ショッピングセンターのレストラン街はほぼ全部日本のチェーン店です。そこら辺の屋台でも、謎の日本語を書いている店をよく見ます。どうやら日本語を書く=質が高い、高級のようなイメージみたいです。ですので、タイ料理に飽きても日本食がいつでも食べられる点は凄く良いなと思います。

 

1.なぜこの時期にチェンマイ大へ留学?

そもそも僕が海外(特に東南アジア)に興味を持ったキッカケは、高校の修学旅行でシンガポールに行ったことに始まります。

大学に入り東南アジア圏に留学してみたいという考えはありましたが、具体的に何がしたいという目標があった訳でもなかったのでなかなか行動できずにいました。

そして大学3年からコロナが流行り、卒業するまで海外に行くことすら出来なかったので、留学のことは正直忘れていました。

転機が訪れたのは大学院に上がってからです。3つの経験が留学を決意する要因になりました。

1つ目。建築設計のプロジェクトを中国人留学生と一緒に行った際、英語での議論が必要だったが経験不足で上手く話せず悔しい思いをしたこと。

2つ目。指導教員に同行してチェンマイでの現地調査サポートに行った際、チェンマイ大の先生から留学の提案をいただいたこと。

3つ目。ワークショップでオーストリア・ウィーン工科大学に訪れた際、現地で勉学に励む日本人の大学院生数名と交流する機会があり、単純にカッコいい自分もそうなりたいと思ったこと。

そういう訳で自身の研究をチェンマイで行えるようテーマ設定を行い、大学院2年後半の最も研究で忙しい時期に現地入りすることを決めました。

ですから授業は院1年で全て取り終え、就活も秒で終わらせられるようインターンで早期選考を貰うなど、留学に向けしっかりと準備を行いました。

結果として今、研究だけに集中できる状況で留学できているという訳です。

つまり、もし海外の大学院で研究することに必要性がある状況であれば、院2年で留学すること(しかも留年せずに)は可能であるということです。

 

2.普段どのような生活を送っているの?(研究編)

写真-5 研究進捗報告の様子


 

写真-6 とにかく暑さとの戦いである現地調査

研究留学ですが、はっきり言って地味です。

まず授業について、佐賀大で全て履修済なので何も取っていないです。

基本的に大学へは週1回の研究進捗報告に行くような形をとっています。

ですから1週間の行動としては、先生からいただいたアドバイスを元に既往研究を読んだり、旧市街に行ってメジャーで道路を測定したり、専門ソフトを使って解析をしたり、教科書で解析方法の勉強をしたりと色々やった作業をパワポにまとめて、翌週の報告に持って行き、ボコボコに言われ、、、の繰り返しです。

何より議論するためにはアカデミックな英語が必要であり、1番苦労しています。アカデミックな英語とは、専門用語だけでなく、論理的説明力も含まれます。ですから、日常的に英語論文をたくさん読んでこれらの知識を習得していくようにしています。

ちなみに僕の場合都市計画専攻で、大学より実際の都市に出てデータを取ることが多いのと、それ以外の作業が1台のパソコンで完結することから、街中のカフェで作業できたりと案外自由ではあります(先生にはあまり言えないが)

 

3. 普段どのような生活を送っているの?(プライベート編)

たまにチェンマイ大の学生や、別の大学から来た日本人の学生とご飯に行ったりバーに行ったりしていました。ですが悲しいかな、みんな院生なので各々やることが多く、最近はあまり集まれていないです。

というわけで1人で行動する機会が増え、ひとり旅にハマるようになりました。チェンマイ空港から東南アジア各都市には直行便が飛んでいて、どの都市にも1~3時間でアクセスでき、しかも片道数千円という値段なので凄く行きやすいです。僕は8月に留学を始めてから、これまでにバンコク、ベトナムのハノイ、マレーシアのクアラルンプール・マラッカ・ペナンに行きました(先生にはあまり言えないが)。ただ、色んなアジアの都市を実際に見ることで、自分の都市に関する研究のヒントを得ているのも事実です。が、次回は研究をしっかりと仕上げた上でラオスやカンボジア、タイ国内のチェンライやプーケットに行くことを目標にしています。

 

4.さいごに

留学することは決して簡単ではなく、キツいな、日本に帰りたいなと思うことも結構あります。自分の考えを伝えたいのに英語で上手く伝えられない、研究で困ったことや悩みを聞いてくれていた佐賀大の親しい仲間達がいない、日本と違って自分は自分、個性を出すという側面が強いなどなど。

ですが、これらのことに悩めること、日本での当たり前の暮らしが当たり前ではなかったことに気づけたこと、その有り難さに気づけたことが、海外に飛び出してみて1番の大きな収穫なのではないかなと思います。

残り約4ヶ月、さらに成長できるように頑張りたいと思います。


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