スリランカ留学日記



こんにちは。文化教育学部国際文化課程3年の野中颯介です。今年の8月から交換留学でスリランカのペラデ二ヤ大学に留学しています。この記事を読んで少しでもアジア留学、特にスリランカ留学に興味を持ってもらえたらと思います。


・留学まで
 初めにどのようにしてスリランカに留学することになったかについて書いていこうと思います。
 佐賀大学に入学した当初から留学には興味があり、たびたび行われている国際課主催の留学イベントに参加していました。当時は全くアジア留学には興味がなく、アメリカやカナダなどの欧米に留学したいと考えていましたが、金銭面で大きな問題がありました。おそらく留学を考えている人にとってもこれが大きな問題だと思います。欧米への留学をするには百万円以上かかると思うので、かなり負担が大きいと思います。
 しかしそんな時、本当に偶然だったのですが、たかのてるこさんの「ガンジス川でバタフライ」を読み、アジアがものすごく楽しそうだと感じました。また、次の留学フェアでスリランカに留学された方の発表があると知り、そこでようやくスリランカに興味を持ち始めました。その発表でスリランカ留学の魅力や留学費について聞き、「スリランカ留学楽しそうだし、ついでに英語も勉強できる」と考え、留学することを決意しました。スリランカの留学費はおそらく50万円もかからないと思うので、金銭面に困っている人にも一気に留学への道が開けるのではないかと思います。
 
・生活
 まずは授業について書いていこうと思います。現在、シンハラ語(スリランカの公用語の一つ)の授業を週7時間、英語を週4時間、学部の授業を3つ(週8時間)といった具合で取っています。スリランカの7割以上がシンハラ人のため、多くの人がシンハラ語を話します。学校の授業は英語で行われていますが、それ以外はみんなシンハラ語で会話するため、英語よりもシンハラ語を聞く時間のほうが長いです。シンハラ語の文字は読めるようにはなったものの、会話はまだまだといった感じです。シンハラ語の発音はかなり難しいですが、語順など日本語と似ている部分もあり勉強していておもしろいです。
英語の授業はお願いをして私だけのために特別に開いてもらっています。一対一で、授業というよりもおしゃべりに近い形で英語のスピーキングの練習をしています。
学部の授業は農業経済の授業をとっています。当初はこちらの大学の文学部に所属する予定でしたが、諸事情により農学部に所属しています。そのため、まったく農業経済の知識がなく、かなり苦労しています。学部の授業を受け始めたころは、知らない単語はたくさんあるし、それを日本語に訳しても農業経済の専門用語でわからないといった始末で苦労しました。これから留学を考えている方は、事前に自分の勉強する分野の英語はある程度勉強しているとずいぶん楽になるのではないかと思います。スリランカの授業形式は日本と同じで講義形式の受身の授業がほとんどです。また、授業はスライドを使って行われるのですが、ノートをとるために腕の筋トレのごとく手を動かさないといけません。来た当初は、先生の言っていることは自分の英語力の低さとスリランカ訛りの英語が相まって全然理解できませんでした。しかし、最近は慣れてきて以前よりかなり授業が理解できるようになってきたと思います。


テスト勉強中の友達

次に授業以外の生活について書いていきます。現在は大学の学生寮でイタリア人と中国人の学生と一つの部屋で一緒に暮らしています。二人とも個性豊かで部屋にいて退屈することはありません。基本的には英語でコミュニケーションをとっているため英語を上達させるには最適な環境だと思います。文化や価値観の違い、様々なストレスなどで度々ケンカになります。しかしそれはそれで相手の文化、価値観について知ることができよい勉強になっているのではないかと思います。時々その二人と国の政治や歴史につて話すことがあるのですが自分の言いたいことがうまく英語で表現できなかったり、もともとの日本について知識が乏しかったりするため、もっと勉強しておけばよかったと後悔しています。また寮には色々な学部の学生がいて自分がまったく知らない分野の話を聞くことができ、たくさんのことが学ぶことができます。


ルームメイトとブータン人の友達
こちらの大学にも日本と同様たくさんの部活があります。私は佐賀大学で空手道部に所属していたので、こちらの空手道部に入部しました。週に3日、2時間程度練習に参加しています。スリランカの空手のレベルはそこまで普及していないこともあり高くはありません。なので日本の大会では全然勝てないのにスリランカの大会では優勝してしまったり、スリランカ人の空手の先生に日本の空手の技術を教えてほしいと言われたりします。空手部でもたくさんの友達ができ練習が楽しいです。また、友達に教える際には英語で教えるのですが、その説明がかなり難しく英語の勉強になっています。



空手の大会にて


寮の中は、日本に比べると汚いです。初めて寮に来たときは正直衝撃を受けました。また、シャワーは水シャワーで、部屋ではトコジラミと蚊のダブルパンチで猛烈なかゆみに襲われたり、サルが入ってきて物をとっていったりで、慣れるのに少々時間がかかりました。寮の食堂のご飯は激安で50円もあればかなりおなか一杯になれます。ただ、味が合わないうえに毎日カレーです。カレーばかりでは飽きるので、時々街に出てほかのものを食べたりしています。こんな寮ですが毎日飽きることなく楽しく生活できています。

自分の寮

キャンパス内によく出没する猿の群れ


次に休日の過ごし方です。休日はよく旅行に行ったり友達の家に遊びに行ったりしています。スリランカにはビーチや遺跡、お寺といったたくさんの観光地があり、そこを訪れるのもスリランカ留学の魅力ではないかと思います。




・終わりに
 スリランカに来て約4か月たちますが、ここまで多くのスリランカ人の方々に助けてもらいました。みんな親切でよく世話を焼いてくれます。こちらの人はとてもフレンドリーで道を歩いていたりすると知らない人がよく声をかけてくれ、みんな自分に興味津々といった感じです。おかげでたくさんの友達ができました。もしスリランカに留学されるのであればたくさんの現地の友達を作ることができるのではないかと思います。
 また、こちらは親日の人が多く、「おしんほど素晴らしいドラマはない」「日本の車は世界一だ」などと言ってくれます。これは自分が褒められているわけではないのですが、とても日本を誇りに思い、もっと日本が好きになりました。
 まだ残り半年以上ありますが、慣れてだれることなく、スリランカという国を少しでもたくさん理解できるようしっかり勉強していこうと思います。

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