私のリトアニア留学生活


こんにちは。文化教育学部国際文化課程3年の中尾友紀です。2013年の9月より、リトアニアのヴィタウタス・マグヌス大学に留学しています。きっと、まずみなさんが思ったことは「リトアニアってどこ?どんな国?」ということだと思います。リトアニアはまだ日本ではあまり知名度は高くなく、残念ながら観光等でも日本人は少ないように思います。そのため、リトアニアのいいところについても紹介しつつ、私の体験している留学生活について書いていきたいと思います。

 

1.リトアニアについて


リトアニアはバルト海に面した、バルト三国の最南の国であり、ロシアとポーランドの間というヨーロッパの東側に位置しています。国土は九州より大きい面積ながらも、人口は福岡県ほどであり、緑が多いのどかな国です。私が住んでいるカウナスは、リトアニアの第二の首都といわれるところです。公用語はリトアニア語ですが、基本的に全員ロシア語または英語もしゃべることのできるマルチリンガルな国です。

リトアニアは、とても親日的な国で、第二次世界大戦中に活躍された杉原千畝(ちうね)さんという外交官のおかげといえます。杉原さんに関しては、ここでは省略させていただきます。(ぜひとも検索する等調べてみてください。)特に私の住むカウナスという町は、当時領事館があった場所でもあるため、日本好きな人もかなり多いです。



2.ヴィタウタス・マグヌス大学について

 

私の通っているヴィタウタス・マグヌス大学は、リトアニアで2番目に大きな大学と言われています。キャンパスというものはなく、街中に建物が点々とあり、目印に大学の旗が立てられている程度で、学部によってはスーパーの上にあったりもします。留学生も多く、英語の授業も多く開講されています。留学生は、私が見る限り旧ソ連の国の人や、東欧の人が多いように感じます。また、リトアニアで初めてリトアニア語による授業が行われた大学でもあるため、リトアニアに関する授業や資料も多くあります。

また、メンターという佐賀大学でいうチューター制度もあり、出発前からメールでやりとりをしつつ、いろいろ教えてくれたりお世話してくれたりします。留学生を支援してくれるサークルのようなものもあり、月に1回程度留学生のためのエクスカージョン(今回は国内旅行をはじめバルト海沿岸の国々やロシア旅行などもありました。)や、クラブイベントも開催してくれます。そして、毎週木曜日の夜はカルチュラルナイトという各国の留学生による自国紹介と各国の簡単な食べ物がふるまわれるイベントもあります。そのほか、留学生による言語の授業も放課後にあったり、ランゲージエクスチェンジをしている人も多いように感じました。



3.授業について

 

経済学・法学・芸術学などさまざまな学部があり、留学生もどこかの学部に属していますが、学部関係なくどの授業でもとることができます。授業にはレクチャー(講義)とコンサルテーション(少数グループまたは教授と一対一)のどちらかまたは両方により構成されています。コンサルテーションだと、教授との予定の会う日を選んで自由に授業を入れることもできます。

私は前学期、リトアニア語やリトアニアの文化・歴史についての授業を多く取りました。レクチャーでもコンサルテーションでもいえることですが、基本的に事前にリーディングのファイルが送られてきて読んだ上で授業を受けるスタイルがほとんどでした。また、板書等はほぼなく、話中心に授業は進んでいきます。そのため、テスト前は自分でメモしたノートと大量のリーディングしか手がかりがないので、しっかり予定を立てて勉強しなくてはテスト前に大変なことになります。成績については、教授によってことなるものの、大体中間テストと期末テストのふたつで8割ほどつけられます。テストに関しては、私の受けた授業のほとんどがレポート形式のテストでした。

英語についても、週4回授業があります。事前にクラス分けテストを受け、リトアニア人の学生と一緒に学びます。その他、日本ではなかなか習うことのできない言語(北欧系や中東系など)の授業も多く開講されています。
 
 

4.リトアニアと日本

 

先ほど触れたとおり、リトアニアはとても親日な国です。また、ドラゴンボールなどのアニメが放送されていたことあり、日本語を勉強している人も多くいます。しかし、リトアニアに住む日本人はそんなに多くいません。そのため、日本語や日本文化を教えて欲しいといわれることも多々あります。リトアニアの小学校・中学校に日本文化を教えに来てくれないか?と誘われることもあり、現地の学校を訪ねて子どもたちと交流をするという貴重な体験もさせていただきました。リトアニアは日本語選択がある学校も多いので、街を歩いているとこどもたちから「こんにちは」と挨拶されたりすることも結構あります。
また、日本文化サークル(下の写真)があり毎週集まってプレゼンをしたり映画をみたりクイズしたりします。私も用事がなければ毎週行って、おしゃべりしたり日本語の課題など見てあげたりしていました。日本人でありながら、日本について私も学ぶこともかなり多いです。(クイズでは日本人のみでジャパンナショナルチームとして挑みましたが、結果は見事最下位でした。)
また、リトアニア人と一緒に過ごしていて、リトアニア人の国民性は日本のそれととてもよく似ているように感じます。ちょっと遠慮がちなところやおもてなしの意識もヨーロッパの中では高い方だと思います。


 
 

5.リトアニア留学のいいところ

いろいろ沢山ありますが、一番は物価が安いところだと思います。ジュース一杯80円程度だったり、ピザ一枚300円程度だったりします。あまり躊躇することなく外食できたりするところはとても良いところです。また、ヨーロッパからの留学生も多いので国外に旅行する際、いろいろお勧めを聞けたり一緒に回ってくれたりします。
カウナスは旧ソ連時代の影響からかアメリカ発祥のチェーン店もあまり見かけることなく、今まで聞いたことのないようなお店チェーン店でいっぱいです。そのため街にでると新しい出会いも多く、それも楽しかったりします。あと、ビールが安くておいしいとこもいいですね♪
 
私のリトアニアでの生活は、リトアニア文化だけにとどまらずヨーロッパをはじめとするさまざまな文化に触れることのできる素晴らしい時間を過ごせていると思います。
もちろん、勉強や英語をしゃべることはかなり大変です。しかも、留学生をはじめリトアニア人もすでに英語がぺらぺらで、コミュニケーションをするには全く問題ないような人たちが集まってきます。正直私は、なんとか意思疎通できるぐらいのレベルで来てしまったので、大変だったり孤独を感じたりすることも多くありました。今もその大変さや孤独の中でもがいている最中でもあります。
楽しいことや嬉しいも多いけど、それと同等に苦しいことや悔しいこともいっぱいあるのが留学ではないかと、この約4ヶ月間で感じています。幸い、私は周りの日本人のみんなや先生、友達に恵まれて、今のところ楽しいことのほうが多いような気がします!
このブログを読んでくださったみなさんが、リトアニアってこういう国なんだ!とか少しでもリトアニアっていいな!とかリトアニアに留学したい!とか旅行したい!と思ってくれたら、うれしいです。
 最後にリトアニアの美しい町並みの写真で終わりたいと思います。ありがとうございました。
 
 
 
 

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