微笑みの国からサワッディーカー

こんにちは。文化教育学部国際文化課程3年の中村弥那です。201310月より、タイのチェンマイ大学に留学しています。まず初めに、どうしてタイに留学?!と思われた方がほとんどだと思います。私は他の学生たちとは違い、英語圏でもなく第二言語でもないタイを留学先に選びました。
 



~私がタイに留学を決めたわけ~


高校の時から留学したいという夢があり、大学に入学したら絶対に留学しようと決めていました。昨年旅行でタイを訪れた際に、それまで自分が持っていたイメージとは異なる発展の様を目の当たりにし驚き、東南アジアにおけるタイの重要性を実感しました。加えて、微笑みの国といわれるタイ。初めて訪れた際に、タイ人の性格の温和さと笑顔に親しみを感じたのを覚えています。

現在、日本では年間約3万人の自殺者が居るといいます。一方で、タイでの自殺者は人口比から推測するとその4分の1ほど。一概には言えませんが、これは微笑みの国とよばれていることと何か関係しているのではと考えられます。そして、どうして微笑みの国といわれているのか自分で確かめたいと強く感じ、留学を決意しました。
 


<大学について>

 

チェンマイ大学は20の学部を持つ総合大学で学生総数は約3万人、キャンパスは東京ドーム87個分?!もの敷地があります。なので、学内には電気バスが随時運行しており、私の所属している人文学部まではそのバスに乗って移動します。



建物は決して綺麗という訳ではありませんが図書館はメインライブラリーと別に各学部に1つずつあるし、学内には緑が多く湖もあります。また、カフェやコンビニ、銀行も学食も数多くありとても過ごしやすいです。タイでは大学生も制服を着なければなりませんので、私も制服を着て毎日登校しています。これには少し戸惑いましたが、高校生に戻ったようで少し気が引き締まります。交換留学生はアメリカ、フランス、イギリス、ミャンマー、ラオス、中国、韓国等、世界各地から来ています。(日本人は15人位居るらしいです)

 タイ人はお祭り好きで、大学内では様々なイベントがいつもどこかで行われており、夜になると必ずと言っていいほどどこかから歌声やバンドの演奏が聞こえてきます。Mr&Miss&Miss(美男美女美オカマ)コンテストなども開催されます。最近では、日本語学科主催の日本祭やスペイン語学科主催のスペイン祭などがありました。


 
 


<学校生活について>



学期はFirst semester 6月~10月、Second semester 11月~3月、Summer session 3月~5月です。1コマは1時間半と日本と同じです。授業は月木、火金で同じ授業が週2で行われています。私はタイ語がまだ話すことができませんので、今期は英語の科目やツアーガイドについての科目、バドミントン、聴講として韓国語を勉強しています。来期からは、タイの文化について詳しいものを勉強する予定です。授業では毎回宿題があり、予習復習が必要です。また、プレゼンテーションが多く学生が発言する機会が日本より多いように感じます。

 課外活動として、茶道クラブにも所属し日本語を勉強している学生たちと一緒に活動しています。彼らと活動していると、日本語や日本の文化や政治などについてよく聞かれます。しかし、時に私は日本人であるのに彼らより知識不足だったりします。日本に居る時には気付けなかった日本の良さを改めて実感しました。




<語学について>



タイ語は知り合いのタイ人に週4で教えて貰っています。その他にも友達と言語交換をして勉強しています。私はこちらに来るまでに独学でタイ語を勉強してきましたが、正直ほとんど全くと言っていいほど喋ることが出来ない状態で来てしまいました。加えて、私は英語も得意ではありません。今でこそ一人でご飯にも買い物にも行くことが出来ますが、最初の頃は言葉が通じず何度も聞き返されたり、友達ともっと話したいのに話すことが出来なくて悔しい思いや不安な思いを沢山しています。(未だに知らない場所や新しい事が始まるときには辞書は手放せませんが...)
 
 

<チェンマイについて>


タイといえば皆さん、常夏の南国をイメージすると思いますが、タイにも冬はあります。現に今の季節は冬で、最近ではだいぶ暖かくなってきましたが、朝夜は20℃を下回る事もありました。また、チェンマイは物価も安く日本の3分の1ほどの値段で生活することが出来ます。タイの学生は基本的に自炊をしないので、私の部屋にもキッチンはありません。大学の中の学食や大学周辺には屋台も多くあります。約30B(90円位)で一食済ますことが出来ます。事前に辛さを抑えてと頼まないと、私達日本人にとっては辛すぎるので注意が必要です。
チェンマイは、寺院が沢山ありお祭りが多い事でも有名です。下の写真は11月に行われたロイクラトンの祭りです。タイの正月は4月に行われますので、日本のように年末年始の盛り上がりはなく少々寂しい気もしました。でも、4月に行われる正月のソンクラーン祭りでは街中で水をかけ合うそうです。タイ国内でもチェンマイのソンクラーンは派手で有名らしく、友達にソンクラーンの話を振ると皆興奮気味で話し始めるので、今からわくわくしています。



タイと聞いてデモは大丈夫なの?!と思われた方も居ると思います。日本でも報道されていると思いますが、実際に、首都バンコクでは大規模な反政府デモが展開され、死者も出ています。しかし、幸いにも私が住んでいるチェンマイは反タクシン派なので、安全で皆さんがよく目にする映像の中の世界を私は見たことがありません。近々総選挙が実施される予定。一刻も早く、事態が沈静化しタイに平和が訪れることを祈っています。




~これまでを振り返ってとこれからの抱負~

 


 タイに来てから約4か月が経ちました。このブログを書きましたが、私の留学を不思議に思う方も少なくないかもしれません。実際に、タイへの留学は佐賀大学では前例がなく手探りの部分も多々あり、やっていけるのか不安になった時もありました。また、留学前に思い描いていた理想と現実のギャップに意気消沈もしました。言葉が喋れないだけにかっこよくないと思います。しかし、どうして私がやっていけているのかといえば、それは周りの皆のおかげです。授業の中ではタイ人の中に私一人日本人という状況が常ですが、本当に皆よく話しかけてくれて私が分からない時は自分から聞く前に訳してこっそり教えてくれたりします。美味しいご飯をご馳走してくれたり果物を分けてくれたり帰り道家まで送ってくれたり、と日々感謝の気持ちで胸がいっぱいです。バディーや友達や先生方、日本で支えてくれている友達や家族が居るから、今の私が居ます。

私はタイ留学するにあたって、何十回も何でタイ?!と質問されてきました。正直タイが好きだ、皆がやっていないことをやってみたい、今しかできない事をやりたいという気持ちが強く、他の留学生の様に英語力を伸ばしたいというような理由はありませんでした。ふざけていると思う人も居るかもしれません。が、目的はあります。それは誰よりもおもしろい人になることです。お笑いのような面白さだけではなく、人間として面白いと思われるような人間になりたいのです。そして、私の心からの微笑みが伝染するように。

タイという国が本当に本当に本当に大好きで仕方ありません。将来はタイに関われるよう、たくさんの事を吸収し、悔いのないように勉学に励み、遊び、自分のものにしたいです。いま、将来の自分を楽しみにしています。



 
 


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