Survival in Canada!


皆さんこんにちは。文化教育学部4年、国際文化課程、欧米文化選修の真崎陽子です。私は2013年の9月からカナダのオンタリオ州にあるWilfrid Laurier Universityで勉強しています。カナダはとても寒いイメージがあると思いますが、…実際そうです。冬は一面雪で真っ白になります。通常、私の大学のあるウォータールーは、そこまで気温は下がらないようなのですが、今年はなぜか異常気象で、極冷えでした。もうすぐそこまで春が来ていますが、カナダでしか体験できない寒さを経験できてかえってよかったのかな、と前向きに考えています。


留学前

私が留学しようと決意したのは、とてもぎりぎりでした。大学生になってから、留学してみたいなという気持ちはずっと持っていましたが、一人暮らしをしたこともなく、英語にも自信があったわけではなかったので、私には難しいだろうなとあきらめていました。しかし、留学した先輩方の話を聞いたときから、やはり私もどうしても頑張ってみたいという気持ちにかられ、それから必死にTOEFLの勉強を始めました。それまでTOEICの勉強しかしたことがなく、出てくる単語やreadingの内容の違いに最初は戸惑ったのを覚えています。最終的に目標のスコアに届きましたが、留学を考えている皆さんは、TOEFLの勉強を中心に早めに英語学習に取り組んでほしいなと思います。



住むところ

また、出発前に私がぎりぎりで苦しんだことの一つに家探しがあります。なかなか家が決まらず、出発の際もどこに住むのか不安定な状態でした。ここでみなさんへのアドバイスは、大学の寮に申し込もう!ということです。寮といっても、交換留学生は普通の家を何人かでシェアする、という形になりますので、寮という感じではありません。しかし、必ず一人部屋はもらえますし、なんといっても大学から近いのは素晴らしいです。特に冬になると通学は大変になるので、少し家賃が高くとも大学の寮に申し込むことをお勧めします。私は大学の外で家を探し、現在大学から少し離れたバスで20分のところにあるお家に住んでいます。大宅さんは非常に親切な方で、さまざまなアドバイスをいただき、真剣に話を聞いてもらったり、スノーモービルに連れて行ってもらったりと、とてもよくしてもらっています。また、ここにもほかの交換留学生がいますので、交流の機会にもなります。通学についてですが、バスは真冬でも大雪でも大体定刻で動きますので、遠いからといってとても困ったということはあまりありません。しかし、最終バスを逃すと夜中に歩いて帰れる距離ではないので、友達の家に泊めてもらうかタクシーなどを呼ぶことになります。結果的に私は今の家で大変快適に生活していますので、大学経由ではない外の家が一概によくないとは言えません。ただ、家探しで本当に大変な思いをしたので、個人的には寮に申し込むことをお勧めします。



ウォータールーについて

Laurierがあるウォータールー市はとても治安がよく、周りにはほぼ学生しかいないため過ごしやすいです。いたるところで新しい建物が建設中で、田舎でも都会でもない…が私の印象です。カナダの巨大都市のひとつトロントへは、ここからバスで一時間半くらいで行けます。トロントは本当に映画に出てくるような街並みで、何もかもが大きく、たくさんのお店があります。何度か遊びに行きましたが、行く度に圧倒されます。それに比べると、ウォータールーは落ち着いていて、勉強するにはいい環境だと思います。また、たとえ授業が夜の10時に終わり、帰るのが11時ごろになったとしても大学にFoot Patrolというサービスがあり、そこの学生たちが毎回二人ずつ家までついてきてくれるというものもあるので、安心して帰宅できます。また、私は普段バスで通学していますが、この地域のバスは夜中の一時近くまであるので便利です。カナダに来て感動したことの一つにバスドライバーの方がみんなとても親切だということがあります。以前ほかの国に行った際、ドライバーの方が不愛想で、バスに乗るのを毎回恐れていたのですが、こちらではそう思ったことはありません。ちなみにバスにはLaurierの学生証を見せるといつでも乗れます。ウォータールーの主な交通機関はバスであり、私の家からはどこに行くにもバスは必須なので、ありがたいシステムだなと思います。



クラス

私の勉強しているLaurierには日本人はほとんどいません。ですから、同じように交換留学できている様々な国の学生と友達になるのに最初の方は必死でした。また、クラスにおいても、自分をヘルプしてくれる存在が必要だったので、隣の席になった学生に積極的に話しかけたりしました。Laurierでは、すべてのコースを地元学生と同じスタイルで受けるので、正直とても大変でした。さらにこちらでは佐賀大学で専攻している分野のコースが取れなかったので、新しい分野であるSociology, Communication Studies,の科目を主に取りました。それは私にとって大変なことでしたが、それと同時に今まで知らなかったことを知れる喜びも感じました。また、一つだけ留学生用のカナダ文化についてのクラスがあり、ほかの留学生と一緒にカナダについていろいろ知ることができたので面白かったです。

最初の方は教授が何について話しているかさえも理解できず、さらにこちらから積極的に議論に入ることもできず、困ることがたくさんありました。そのような場合にやはり重要になってくるのは予習としてのReadingです。毎回たくさん教科書を読んでクラスに出席しなければいけませんが、それをするおかげで、あらかじめ授業で出てくる新しい単語を知っておくことができるし、教授が何について話しているのかも理解しやすくなります。これはよく聞く話だと思いますが、こちらの学生はみな積極的で、よく挙手して発言します。教授と学生のやり取りで授業が進むクラスもたくさんあります。私も何か言えたら…と思ったことが何度もあります。英語の力ももちろん必要ですが、それ以前に日本語でも質問に対して自分の考えがきちんと言えるか、知識があるか、が大きなポイントだと思います。授業の長さはコースによって異なりますが、現在私がとっているクラスは50分、90分、2時間、3時間のものがあり、週に二回あったり三回あったりと授業によって様々です。課題もよく出され、特にこっちではたくさんレポートを書いたと思います。地元の学生がよく最終チェックを手伝ってくれたりしたので助かりました。

イベントや他の交換留学生との交流
Laurierでは、交換留学生のためのイベントがいくつかあり、例えば、みんなでそれぞれの国の料理を持ち寄って集まるパーティ、Halloween Thanks Givingのパーティ、やスキーやキャンプ、アイスホッケー観戦やバスケット観戦などが企画され、日本では経験できない新しい文化に触れる機会がたくさんあります。特にこちらの学生はイベント事に関してはとても熱いので、見ていて楽しいです。大学と関係なくても、Facebookで情報交換をし、交換留学生のグループの中でパーティが開かれ、また一緒に外に食事に行く、など仲良くなるチャンスがたくさんあります。





生活費や食費

物価についてですが、正直なんでも高いです。ですがカナダの冬を乗り切るため、結構お値段のする分厚いジャケットとブーツ、それから手袋などを購入しました。寒い時には体感マイナス40°にまでなったので、それらの防寒グッズは必須でした。近くにモールがあるので、何か必要な際にはすぐに行けてとても便利です。光熱費や水道代などはアパート会社や大家さんによって家賃に含まれていたりいなかったりします。料金もほかの学生とのシェアだとそこまで高くならないので、それらの料金は日本と同じくらいではないかと思います。食費の方は、500mlペットボトルのジュースだと約300円ですし、外食すれば必ず1000円以上かかります。しかし、上手に買い物し、自炊すれば食費については日本とそこまで変わらないのかもしれません。ちなみにこちらに来てよく行ったのは寿司レストランです。カナダでは寿司のお店は食べ放題形式になっていて、さらに寿司だけではなく定番日本料理がたくさんメニューにあります。少し高いですが、たまにご褒美感覚で行きます。作ろうと思っても作れない、そんな日本料理が食べられるので最初に行ったときは感動しました。また、カナダは多文化主義の国として知られていますがまさにその通りで、様々な国の人々が一緒に生活しています。ですから、レストランも様々で、中国料理、韓国料理、ベトナム料理、インド料理、イタリア料理などバラエティ豊かです。また、スーパーでもアジアフードコーナーなどがあり、日本米も買えますし、そのほかにも日本のアイテムが手に入ります。そのため食に困ることは全くありませんでした。



クラブ活動について

こちらではいくつかクラブに入っています。Laurierにももちろんクラブはたくさんありますが、私は現在隣にある別の大学のクラブに入っています。いつでも歩いて行ける距離にあるので、参加しやすいです。一つは日本文化についてのクラブで、週に一回日本の文化についてのプレゼンテーションや、言語交流の時間があり、そのほかにも週末にはクッキングデイ、カラオケ、スポーツデイやボーリングなどのイベントが開かれるので、そこでも日本に興味を持っている友達にたくさん出会うことができました。やはり、日本に興味を持ってくれている人に会うと嬉しい気持ちになりますし、話が弾みます。カナダでの生活を充実させることができたのも、一つはこのクラブおかげかな、と思っています。このクラブで出会った友達に日本料理を食べてもらう会を開いたり、カナダではふつう男の子が女の子にプレゼントをするバレンタインデーに、みんなで集まって日本のようにチョコレートを作ったりと、積極的に日本文化アピールもしてきました。()




また、私が所属するもう一つのクラブは社交ダンスクラブです。新しいことに挑戦してみたい気持ちがあったのと、美しく踊るインストラクターの方々を見て、私もやってみたいと思い入ってみました。リズム感もなにもない私ですが、一からゆっくり丁寧に教えてくださるので、何とかついていけました。ほんの少しですが、軽く踊れるようにまでなりました。今まで未知の世界だったので、挑戦してよかったなと感じます。

旅行
カナダの学期は、9月から12月の秋学期、1月から4月の冬学期に分かれています。秋学期の途中には、週末を使ってカナダの他の州に旅行に行きました。カナダの首都であるオタワ、カナダで唯一話されている言語がフランス語であるケベック州にも足をのばしました。町並みがとてもきれいでかわいかったです。また、秋学期が終わると日本と同じように2週間ほどの冬休みがあります。私はその期間を使ってアメリカまで行ってきました。フロリダにあるディズニーワールドと、ニューヨークに行きました。ちなみに私の住んでいるところからニューヨークまでは飛行機で1時間半くらいで行けます。日本からだととても遠くてお金ももっとかかるので、この機会に!と旅行しました。何もかもスケールが違って、たくさん刺激を受けました。



TA
現在冬学期ですが、隣の大学の日本語の授業にTeaching AssistanceTA)として参加しています。授業を聞いていると、日本語って難しいなと改めて感じました。しかし学生は皆熱心で、質問もよくします。私はTAとして宿題やテストのチェック、学期の終わりに日本についてのプレゼンテーションをしたりします。また、TAつながりで日本語弁論大会に出る学生のサポートもしました。一緒にスピーチの練習をし、実際に大会にも行きました。皆日本語がとても上手いだけではなく、内容が素晴らしく、自分がここまで日本語で言えるだろうかと思ってしまったくらいです。TAをしたことで、ここでも新しい出会いがあり、日本、日本文化を通じて交流の輪が広げることができているのを嬉しく思います。

          

まとめ
 何を書こうか、伝えたいことが多すぎてトピックも流れもまったく無視したようなブログになってしまいました。ただ、とにかく私が一番言いたいことは、留学してよかったということです。全体的にカナダでの留学生活を振り返ると、はじめは不安でいっぱいで、つらいことやうまくいかないこともたくさんありましたが、それ以上に言語、文化や人間関係など様々な新しいことを学び、とても充実した生活が送れていると思います。毎週週末には様々なイベントに参加したり、友達と集まったり、課題に取り組んだりと、多忙な日々を送っています。果たして今私が経験していることが日本でできるか?と考えたら、答えはノーです。人生でこんなにも素晴らしい経験ができる時がまた来るのかと疑問に思えるくらい、カナダでの留学生活は私にとって大きなものになりました。英語がペラペラになったか?文章がすらすら読めるか?文法を間違えたりしないか?と聞かれたら、またもや答えはノーです。もちろん語学について学ぶことも大事だと思います。私も本当は自信を持ってイエスと言いたかった…。しかし、たとえイエスと言えなくても、私は留学は語学勉強のためだけのものではないと思います。自分と違う文化の中で生活し、新しい人々に出会い、様々なことを発見し、挑戦し、経験できます。カナダでの留学生活で得たものは言葉ではうまく説明できませんが、私の人生でとても大切なものになるのは明らかです。ということで、留学しようかどうか迷っているみなさん!ぜひ留学してください。新しい世界があなたを待っています。
 

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