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 こんにちは。現在中国の浙江理工大学に留学中の牧野美紀です。私が中国に来てから、現在三か月半が過ぎようとしているところで、ちょうど今日から期末試験が始まりました。








なぜ中国?


私が留学先に選んだ国、そう、それは日本の隣国、中国です。中国を留学先に選んだのは、各国に短期留学に行ってみたものの、最終的にはやはり自分の興味の矛先は確実に中国に向いていると感じたからです。日本と中国は隣国であり私たちの容姿も一見同じであっても、社会の様子、人々の考え方、重要と考えるものなど、多くのことが両国で全く違います。日本人では絶対に生まれてこないような考え方が垣間見られる中国社会。しかし、その社会の本質は見えそうで見えないのです。政治的にも様々な問題が両国間で渦巻いている中、本からの知識や、報道だけでは決して本物の中国社会を知ることはできないと感じ、自分の目で見てその本質を知りたいと思い中国へ留学することを決めました。

  

学生の街、下沙
 私が勉強している浙江理工大学は浙江省杭州市の下沙という街にあります。杭州全体が西湖をはじめとして自然豊かな観光地がたくさんあることもあり、大学が位置する下沙にも緑が広がり、時間の流れも非常にゆっくりです。

寮がある生活区の入り口

通学路


浙江理工大学の大きな特徴の一つは、10を超える大学が隣り合わせに存在している大学街に立地しているということでしょう。周りは基本的には全て大学とその学生のための寮が並んでおり、外に出れば周りはほぼ全て学生という、私たちからしたらちょっと不思議な世界です。まさに学生のための街であり、ここはテレビや本で見ていた中国の一般的な社会とは様子が全く異なるので、一般的な中国社会を見たい場合は大学街から一歩外に出てみることが必要です。

しかしながら、大学周辺の道はきれいに整備され、街並みも緑がたくさんできれいですし、道沿いにはスーパーから携帯ショップ、美容院に果物屋さん、本屋に薬屋など学生が日常生活を送るために必要な店が全て揃っています。ですので、特に不自由なく生活を送ることができ過ごしやすく、そのうえとても安全です。夜11時を超す頃にはほとんど道に人はいないというような環境です。

学校生活
 私たちの一日は、まず朝大混雑する食堂に行き朝ごはんを買うところから始まります。こちらでは皆食堂で朝ごはんを買い、食べながら学校へ向かう学生も多いです。理工大学では、現地の学生も留学生も、ほとんどの学生が寮がある生活区に住んでいるので、毎日皆が同じような時間帯に一斉に食堂へ行ってご飯を食べ、学校へ行き、寮へ帰るのでまるで合宿をしているかのような感覚で、日本の生活と全く違い雰囲気もいつも賑やかです。






 ≪授業≫

 1年間の留学生の授業は主に中国語がメインで、1コマ45分×2コマの1時間半が1科目として設定されています。内容は中国語総合、聴解会話、読解の3つで1週間に20コマまでと決まっているので授業は比較的少なく、私の場合は基本的に14コマの午前中だけで終わる日がほとんどです。私のクラスは宿題もそれほど多くなく、授業のスタイル的に予習復習もしないのであれば、それはそれで授業につていけないという状況にはなりません。しかし、だからこそ、後は自分がどのように時間を使うかにかかっています。語学力を伸ばすことが出来るか、そうでないかは自分の行動次第です。 私は、今学期は中国語のレベル的に中国語以外の授業を取ることは難しいと言われたので他の授業は取れませんでしたが、来学期からは文化・政治系の専門科目をいくつかと学校側にお願いして中国人の授業に参加する予定です。 





≪授業以外の生活≫
 留学生は授業後はバトミントンやバスケットをしたりと留学生同士で運動をする学生が非常に多いです。夜はたまにみんなでご飯を作ったり、寮の一階にある交流スペースでみんなでおしゃべりをしながら、宿題をしたり勉強をしたりしています。

 私は今学期は、中国人の友達にお願いして中国社会系の授業や太極拳の授業に一緒に連れて行ってもらったり、ここには日本語学科があるにしては日本人が少ない(現在は二人)ということで日本語の授業の手伝いに行ったりしています。





 ≪語学に関して≫
 留学に来たから語学ができるようになる、私はそうは感じません。もちろん、使う機会が日本よりはあること、現地の人の言葉を耳にすることは出来ます。しかし、自分から機会を作らなければ一日中国人と話さないということだってあります。留学生同士の会話も大事ですが、それだけでは限界もあります。新たな表現方法を知るためには現地の人と話すことが一番なので、その機会は自分で作っていくことです。私は、今はできるだけ毎日中国人の学生と約束を作って、話すようにしています。
 
浙江理工大学に留学することの魅力
 浙江理工大学に来てから、日々感じるのは人間関係に恵まれるということです。ここでは日本人は特に恵まれるように感じます。先ほどお話ししたように、ここには日本語学科があるにもかかわらず、日本人がほとんどいないので、歩けば友達ができるといってもいいほど、どんどんと知り合いが増えていきます。もちろん、ただ待っているだけでは物事は動き出しませんが。それでも、少し自分からきっかけを作っていく努力をすれば、日本語学科の学生から声を掛けられることもあれば、道端で全然違う学科だけれども日本に興味があるという学生と友達になることもあります。
 また、学生だけではなく日本人の社会人の方とお会いしお話をお聞きする機会も多いです。日本人ということだけで人と人がどんどん繋がっていき、日本語学校の先生や杭州の日系企業で働かれている方、日本の県庁の職員の方など様々な方にお会いすることができ、お話をお聞きすることが出来ました。
  


最後に
 中国に来てからもうすぐ一学期が終わろうとしています。はっきり言って、この3か月半自分でも何をしていたか分からないほどあっという間でした。それでも来てからどれだけ壁にぶつかったことでしょう。中国語を勉強していたにもかかわらず、全く聞けない、全く話せない、コミュニケーション手段として重要な役割を果たす言語がない状態でスタートした留学生活。辛いことはたくさんありました。でも今まで参加した、終わりがわりとすぐ近くに見える短期のプログラムと1年の留学はやっぱり違います。辛くてもその問題を放って置く訳にはいきません。だからこそ1年は素敵です。辛い時、一時的にその場の困難を凌げば帰国の日がやってきていた短期留学。しかし、今は自分の力で困難を乗り越えるしかなく、自力で乗り越えていくための十分な時間も与えられています。そして、困難を乗り越え、やっと、これまでなかなか成長を感じることが出来なかった自分が少しは成長できたかなと感じることが出来るようになってきました。
 私はまだまだ小さな一歩を踏み出したに過ぎません。一学期を終えようとし、少し道が見え始めた今、しっかりと自分を見つめ、来学期新たな一歩を踏み出す準備をしたいと思っています。

 最後に、留学を迷っているみなさん、私は是非アジアへの留学をお勧めします。留学、それは日本の学生生活に比べると明らかに楽ではありません。ある程度の強い気持ちがなければやっていけません。しかし、だからこそ来てください。私は、日本と同じアジアの国はやはり日本人にとって比較的過ごしやすいように感じます。心配で留学を迷っているみなさんは是非アジアの国はいかがでしょうか。同じアジアですが、違いは山のようにあり刺激は十分です。また、アジアからみてみると、よりたくさん日本のよいところが見えるのではないでしょうか?

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