人情のまち北京から



みなさんこんにちは
私は20142月から北京工業大学に来ている木下歩美と申します。
私が留学を決めたきっかけ、留学開始までの準備、現在の留学生活、これからのことについてご説明したいと思います。

1.  留学を決意したきっかけ
みなさんの留学に対するイメージはどのようなものでしょうか?
留学前私にとって留学は人生最大の決意でした。親からの反対、金銭的な問題、就職活動のことについてなどの障壁が私の留学に対する気持ちを邪魔していました。最近は留学をする学生も増えているようですが、それでも留学をするということは決して簡単なものではないと思います。では、なぜ私はこの度留学を決意したのか、それはこれからの私の人生を考えた時留学は大きな糧となり力となると思ったからです。異なる言語・文化に自分を置いたときどれだけ適応できるのか、コミュニケーションを図ることができるのか、また自分の存在や意見をどれだけ正確に相手にアピールできるのか、これらのことを試すには絶好の機会だと私は思いました。留学前国際課の先生と話し合ううちに留学をしたいという気持ちも強くなり最終的に留学を決めました。

中国留学
私は現在中国・北京に留学しています。私が北京留学を選んだ理由についてお話します。最近は英語が出来るというのは大前提で世の中動いています。そのため私は英語圏以外の国で留学したいと思いました。私は予てから隣国である中国の歴史・経済・文化に興味を持っていました。また大学の第3言語では中国語を取っていたということもあり、北京で中国語を学びながら、中国の歴史・経済・文化を勉強することになりました。


2.  留学までの準備
私の北京留学が確定したのは出国2か月前でした。留学をしようと決めてから言語の勉強をし始めたのでなかなかTOFELの点数が取れず、途中で諦めようかと何度も思いましたが、なんとか目標をクリアすることが出来ました。それから出国までの2か月間大学の定期試験の勉強と留学の準備を同時並行で行いました。中国留学の場合福岡県に領事官もあるので他の国への留学準備よりも比較的容易かと思います。この期間はほとんど言語についての勉強はできませんでした。


3.  留学生活
北京に来てあっという間に4か月が過ぎました。しかし毎日充実した日々を送ることが出来ています。北京に来た当初は中国語を全く話せない・聞けないという状態でした。日本にいる間にもっと勉強しておくべきだったとかあまりにも話せない自分に苛立つ時もありました。しかし悩んでいる暇があったら外に出て積極的に色んな人と会話をしようと思った日からどんどん言葉が出るようになっていきました。文法や発音に気を捉われて伝えたいことをなかなか伝えられないという状況が多かったのですが、多少文法や発音が悪くても気持ちで伝えたいことは伝えられるし、間違っていたら訂正してくれるので間違えることへの抵抗感や恥ずかしさなどは少しずつ慣れ、たくさん会話できるようになりました。これからの課題としては、豊富な語彙力・聴解力・口語的な言い回しなどを学んでいきたいと思っています。

・北京工業大学の授業スタイル




これは私の3月の時の授業時間割です。午前中に中国語のスピーキングとライティングの授業があり、午後にはCCBC(Chinese Contemporary Business and Culture)という中国の経済・文化を英語で学ぶという講義を取っていました。CCBCのクラスは変動がありますが、基本的に1学期間はこのような時間割の構成です。

中国語の授業について
私は初め全く中国語を話せなかったので初級コースのクラスに入りました。初級コースではピンイン、発音など基本的なパートから勉強していきます。私のクラスは大体15人前後なのですが、初めの頃はクラスメイト全員自分の自己紹介すら出来ないという状態でした。しかし、1か月2か月と日が経つに連れていつの間にか中国語で会話するのが普通というレベルにまでなります。もちろん自分の努力次第です。私のクラスは幸いにも発現する人が多く、お互いに分からないところを指摘し合ったり先生に質問したりして教科書に載っていること以上の知識を得ることが出来ました。先生にも恵まれていて本当に毎時間楽しく授業を受けることが出来ました。







Chinese Contemporary Business and Culture
このクラスは専門ごとに先生が変わり、英語で行われる授業です。私と原さん以外は欧米やアメリカ、オーストラリアの学生で初めのうちは恐縮しましたが、慣れてくると何の違和感もなくなります。周りの学生は英語が出来る人が大半なので英語が出来ない人は向きません。私の場合、経済学部で中国の経済について深く学びたいまた単位互換をしたいと思っていたので、英語能力はそこそこですが何とか授業についていくことが出来ました。たくさんの専門分野を学ぶことが出来ますが、生半可に英語能力を身につけたいと思っている人はこの授業はおすすめしません。英語圏の国に行くか、中国語のみに集中して勉強することをおすすめします。中国の経済や文化を学びたいと思っている人は是非このコースを選択するといいと思います。


・大学での活動
北京工業大学では留学生のための活動がたくさんあります。
毎月スタディーツアーと言って留学生は無料で北京の有名な観光地に行くことが出来ます。天安門・故宮、万里の長城など様々なところを訪れました。基本的には自由行動なので到着後は各自自由に観光することが出来ます。



万里の長城


故宮


天安門広場


また運動会や国際デーなどといった催しもあり、様々な国の人と関わったり、日本を紹介したりする機会がたくさんあります。
国際デーでは浴衣を着てソーラン節を踊ったり、味噌汁をふるまったりしました。たくさんの人に関心を持ってもらったり、中国の人と触れ合ったり、外国で日本人として日本をアピールすることは日本では行うことが出来ないのでとても貴重な経験になりました。



国際デーの催し「ソーラン節」


・交流の機会
北京工業大学では留学生どうしの交流の機会はたくさんあります。先にも述べたように留学生はスタディーツアーがありますし、中国語の授業は少人数体制なので基本的にクラスのみんなとは仲良くなります。しかし、中国人との交流の機会をつくるのは自分が積極的に動かない限り難しいです。北京工業大学には日本語学部があるのでその子達と交流したり、留学生を招いてパーティを開いてくれたりするサークルがあるので、そこで少しずつ中国人との交流機会を作りました。秋学期からは本格的にサークル活動も始まるので顔を出していこうと思っています。

4.  これから
長い夏休み期間を利用して、中国国内を旅したり、友達と中国でたくさんの思い出をつくったりしたいと思っています。また同時に論文作成や就職についての計画も立てるつもりです。そして中国留学をしているからには中国語勉強にも励みたいと思っています。ただ言語の習得ばかりに固執せずに中国の経済の流れ、歴史文化を肌で感じ日本では経験できない体験をたくさんしていきたいです。

5.  さいごに
留学に対して少しでも興味を持っている方は是非留学を志してみて欲しいです。多くの刺激、困難、経験値をもたらしてくれるのは間違いありません。留学への一歩を踏み出すことはなかなか難しいと思いますが、一歩踏み出して新たな世界を開拓してみて欲しいです。

コメント