My Life in America


こんにちは!私は文化教育学部国際文化課程欧米文化選修4年の五十嵐梨紗です。私は現在アメリカのペンシルベニア州にあるスリッパリーロック大学に交換留学しています。今年8月から翌年5月までの約9カ月間のうち、もうすぐ2か月が経とうとしています。

 

〈留学のきっかけ〉
 私が留学したそもそものきっかけは、短大1年生のときに行ったアメリカへの2週間の語学研修です。それまでは留学に微塵の興味もなかったのですが、語学研修を期に自分の世界を飛び出してもっと異文化に触れたい、もっと広い世界を知りたいと思うようになりました。佐賀大学に編入後、在学時に交換留学にするかワーキングホリデーにするかで迷っていました。そんなある日、ある先生の研究室にTOEICの問題集を借りに行ったときにたまたまその先生とその話をしたのです。

「ワーホリ行ったって無駄、留学するべきだね。」

 私はそのたった一言で留学を決意してしまいました。それまで悩んでいたのが嘘のようにすっぱりと決めてしまったのです。それが昨年の6月で、急に留学を決めたものなので大急ぎでTOEFLを受けたり、夏休みはその先生の研究室にTOEFL対策のため足繁く通ったり、留学資金を貯めるため睡眠時間を削ってバイトをしたりと忙しい日々を送りました。そしてスリッパリーロック大学への留学が決まったのが昨年末です。

〈授業〉
 アメリカの大学は日本の大学とは授業の形態が違います。大半の科目が50分×3回(月水金)か75分×2回(火木)で構成されています。中には週に1回で2時間とか3時間とかという科目もありますが、そのような科目は実験系が多いようです。
 どの教授たちも質問に行くと丁寧かつ熱心に答えてくれます。わからないことがあったらいつでも来てね、いくらでも先生のこと利用していいからね、と大変オープンです。英語がよく理解できず授業内容や宿題内容が把握しきれないことがしばしばあるので、そんな教授たちの対応にはいつも助かっています。ある授業の先生は、授業の後にわざわざ時間をとってくれて、その授業を取っている留学生たちを集め私たちが授業への不安がなくなるようにお話をしてくださいました。
 こちらの大学では各科目で毎日のように宿題が出されます。今も膨大な宿題に押しつぶされそうになりながらこの記事を書いています。毎日パソコンとにらめっこ状態です。日本語ですらひとつのレポートに膨大な時間を費やしてしまう人間なので、英語で書くとなると日本語で書く倍以上の時間を費やしてしまいます。やっとひとつの宿題が終わったらまた次の宿題、それが終わったらまた別の宿題…その繰り返しで毎日辟易してしまいます



今期入学の留学生たち


〈生活〉
 キャンパスはとてもとても広いです。佐賀大学の本庄キャンパスと鍋島キャンパスを合わせても、その2倍3倍以上するのではないかと思います(鍋島キャンパスに行ったことはありませんけれど)。その広さの割に、ほんの百メートルほどでも自転車でキャンパスを移動する佐賀大生とは違い、こちらの学生はみな歩いてキャンパス内を移動しています。



キャンパス内は坂道が多いです


スリッパリーロック大学では新入生は必ず寮に入らなければなりません。佐賀大学では私は4年生ですが、スリッパリーロック大学では新入生なので寮で暮らしています。部屋は1人部屋~4人部屋までありますが、私は2人部屋に住んでいます。机やタンスなどの家具の他、クローゼット、洗面台、シャワー、トイレがついています。ドアの鍵はオートロックなのでセキュリティもばっちりです。しかしその分やはり寮費は高いです。半期で30万円以上かかります。留学に多額の資金が必要なのはわかっていますが、昨今の円安問題は本当に悩ましい限りです。時々為替レートをチェックしては落ち込んでいます。先月円が急落してしまったときの落胆と言ったらありません。



入寮直後の部屋


宿題や円安の他にも悩みの種があります。それは食事です。いくつかあるミールプランの中から自分に合ったプランを選びます。キャンパス内にはいくつかダイニングホールがありますが、ミールプランの都合でおもにBoozel Dining Hallというところを利用しています。正直に言ってBoozelの食事はあまりおいしくありません。生のブロッコリー、味がなくパサパサお肉、あやしい色のレタス、やたら粘っこいクッキー。とにかく日本のごはんが恋しい…。文句は垂れるくせにバイキング形式なのでついつい食べ過ぎてしまいます。それにしてもアメリカの食事はどこに行っても量は多いし脂っこくて大味です。ご帰国する頃にどれだけ体重が増える心配です。







こちらは佐賀に比べて1年を通して平均気温が低いです。佐賀の9月はまだまだ夏の暑さが残りますが、こちらの9月はだいぶ涼しく特に朝夕は冷え込みます。10月に入って急激に気温が下がりました。もうすぐ冬到来です。現地のある学生からは自分の膝のあたりを指しながら冬はたくさん雪が降るから覚悟したほうがいいよと言われましたが、東北の雪国育ちの私にとっては驚くほどの量ではありません。ゆえにスリッパリーロックの冬をなめています() こちらの冬はいかほどのものでしょうか。寒さも雪もそんなに好きではありませんが、ウィンタースポーツを楽しめたらいいなぁと思っています。



恐ろしいほどの前向き駐車率です
日本では考えられません
 〈最後に〉

 スリッパリーロック大学に留学してから早2か月が経とうとしています。授業は英語が理解できずついていけなかったり、言いたいことを英語でうまく伝えられず異常に挙動不審になったりと落ち込むこともよくあります。この2か月弱の間でいくつかトラブルもありましたしいまだに不安だらけで手探り状態です。今は楽しいことより辛いことの方が多いように思います。しかし私は決して悲観的になってはいません。
私の好きな言葉に「一所懸命」というのがあります。

一所(ひとところ)に命を懸ける」

ある大きな目標を成し遂げるためには、今いるところで、今やっていることに全力を投じることが大切だと思います。ひとつひとつ目の前にある障害を乗り越えていくことで人は少しずつ成長していけるはずです。辛いことの先にきっと明るい未来があると信じ、胸を張って日本に帰れるよう残りの7か月間を「一所懸命」過ごしていきたいと思います。





コメント