北欧より



Moi! 初めまして、経済学部経済学科4年の平松千紘です。私は現在フィンランドのJyväskylä Universityに留学させていただいています。

突然ですが、フィンランドと言われてどんなイメージが思い浮かびますか?最近では、北欧やムーミンブームによって、フィンランドの認知度が徐々に上がってきているのではないかと思います。しかし、まだ知らない人も多いと思うので、この記事を通して少しでも素敵なフィンランドの魅力をお伝えできたらいいなと思います。

*留学に至った経緯
私が留学するに至ったきっかけは、昨年3月に参加した香港中文大学プログラムです。香港の学生と交流を通して異文化の人とコミュニケーションをとることの面白さを知り、もっと多くの人と交流をしたい!と思うようになりました。その後、佐賀大学に来ている留学生と関わる機会が増え、留学への思いはさらに強くなっていきました。そこで、一番の問題となったのは私の語学力でした。高校の頃から英語は苦手で、英語で会話をしたり授業を受けたりしたことはほとんどなく、英語とは無縁の環境にいました。また、それまでの国際交流も相手が日本語を話せたため、会話は全て日本語でした。苦手意識というものはなかなかなくならないもので、“留学はしたいけど英語が”という思いがありました。しかし、今回の機会を逃したら長期留学ができる機会はもうないということで、不安もありましたが、留学を決意しました。
その後、留学先にフィンランドを選んだのですが、なぜフィンランド?と思われる方も多いと思います。私の場合、経済学部ですが福祉や教育の方面にも興味があったため、その分野で有名な北欧フィンランドを選択しました。また、国民性が日本と似ているということや治安の良い国だということ、自然が好きだということも、この国を留学先に選んだ理由です。

*準備
私の場合3月に留学を決意し、そこからTOEFL-ITPの勉強を始めたのですが、なかなか点数が取れずギリギリまでテストを受け続けました。そのため、出発準備期間も1ヵ月少ししかなく、バタバタの出発となりました。私の経験を踏まえて、留学を希望する方には、早めの準備をお勧めします。ここに、準備するにあたっての注意点を2つ書きたいと思います。まず、在留許可証についてです。長期留学するためにはこれが必要なのですが、フィンランドの在留許可申請をするためには、まずネット申請を行い、その後東京にあるフィンランド大使館まで行く必要があります。大使館は基本平日の午前中しか開いていなかったと思うので、開館時間をしっかりと確認して行く必要があります。次に、航空券についてですが、フィンランドまでの航空券は高いです。私はぎりぎりに購入したので、早めに購入すれば、もっと少し安い価格で買えたのではないかと思います。

*フィンランドでの生活
“森と湖の国”と呼ばれるフィンランド。自然に囲まれた穏やかな所です。私は1月から留学が始まったので、着いて早々フィンランドの冬を体験しました。1~2月には-30℃前後になることがしばしばあり、外に出ると寒さよりも痛みを感じました。3月半ば頃からは徐々に気温が上がり、現在はほとんど雪が溶けています。
フィンランドの言語はフィンランド語とスウェーデン語ですが、多くの人が英語を流暢にはなせるため、英語でやり取りをすることができます。ただ、街中のサインは全てフィンランド語とスウェーデン語表記なので、買い物をする時には意味が分からず困ることがあります。
フィンランドの物価ですが、やはり高いです。そのため、沢山あるセカンドハンド店やSNS上の中古品を売買するグループを利用して、身の回り品を揃えています。

住居
こちらでは、大学が勧めているKOASという会社のアパートに住んでおり、電気代や水道代など全て含めて、私の住んでいる所は約247€です。ルームメイトとキッチンなどを共有するのですが、個人部屋もあります。私の場合ルームメイトは韓国人の子1人だけで、時々一緒にお菓子を作ったり、3月のEaster holidayには一緒にタリンとストックホルムに旅行に行ったりしています。ルームメイトがいることは、毎日何か英語で会話をする機会になり、非常に良い環境だと思います。しかし、私のアパートは留学生がほとんど住んでいない場所にあり、アパートで他の留学生と交流する機会がないため、現在は他のアパートへの引っ越しを考えています。

*大学
大学へ多くの学生は自転車で通学していますが、私はまだ自転車を持っていないため徒歩で片道40~50分かけて通っています。
今学期、私はマーケティング、教育、フィンランド語、英語の4つの授業を履修しています。授業は英語で行われます。こちらでは、ペアワークもしくはグループワークが当たり前で、必ず何か意見を求められます。初めは、他の人の言っていることが聞き取れなかったり理解するまでに時間がかかったりして、意見を考える以前の問題でしたが、最近では自分の意見を少しずつ伝えられるようになってきました。また、マーケティングと教育の授業ではLearning Assignmentという、授業の要点に加えて自分の経験や意見などを1~2ページ、毎回書く課題が出されています。授業はパワーポイントで進められるのですが、使われた資料はオンライン上で見ることができます。そのため、授業の時に完全に理解ができなくても後から復習ができ、とても助かっています。
こちらでは5月途中~8月いっぱいが長い夏休みになります。夏休みの間にはSummer Schoolが開講されるので、その中の講義をいくつか受講する予定です。もし9月からの留学をされるのであれば、8月に開講されるフィンランド語か英語のコースにも応募することをお勧めします。
また、大学にはFriendship family programというものがあります。これは、フィンランドの家庭(Finnish Family)が留学生を受け入れ、お互いの都合が良い時に会って交流をするものです。今学期、受け入れ先家族数の関係で、私は残念ながらこのプログラムに参加することができていません。Finish Familyのいる友達に話を聞くと、一緒にご飯を食べたりスケートにいったりしたそうで、とても楽しそうなので、このプログラムもお勧めです。

*交流
ユバスキュラ大学には、JYJYというフィンランド人と日本人のサークルがあります。私は毎週水曜日にあるミーティングへ行き、そこで知り合ったフィンランド人の友達と英語や日本語でお喋りをしたり、時々フィンランド語を教えてもらったりしています。皆とても優しくて、ゆったりとした時間を過ごしています。
また、私にとっては日本人との交流も大切になっています。初めはコミュニティを見つけることができず孤立しがちでしたが、知り合えた日本人から他国の学生と繋がることができたりコミュニティに招待してもらったりし、今では以前よりも楽しく過ごすことができています。

*最後に
他の留学生と比べると、まだまだだなと落ち込むことがしばしばありますが、その度に人の優しさに助けられています。フィンランドに来てまだ4ヶ月目ですが、私はこの国の自然や人が大好きです。これからも、自分のペースでしかし着実に進歩できるように、残りの留学生活を送っていきたいと思います。
もし留学を考えている方がいれば、是非一歩踏み出してみてください!絶対に後悔はしません。

まとまりのない文章ですが、少しでもお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


凍った湖

部屋から少しだけ見えたオーロラ




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