韓国留学について



안녕하세요! 佐賀大学理工学部都市工学科4年の河原幸有美です。現在、交換留学生として、韓国のソウル特別市にある国民大学に通っています。今回は私が韓国に留学を決意したきっかけや、留学までの準備、留学生活についてお話ししたいと思います。

私が韓国に留学することになったきっかけは、私が1年の頃から所属していた料理サークルに、日本料理を学びに来ていた佐賀大学の留学生との交流からです。中でも韓国人留学生は沢山参加していて、毎年多くの韓国人と関わってきました。そして2年の夏頃から韓国人留学生たちとサークル外でも交流を深める様になり、その中で韓国の文化や生活にも興味を持ち始めました。しかし彼らとの距離が近くなっても、韓国人留学生同士の何気ない会話やニュアンスが理解できず、みんなが笑っているのに私だけキョトンとしていたり、「みんな今どうして笑ったの?」と聞いても「大した話じゃないから気にしなくていいよ。」と軽く流されてモヤモヤしたりして、悔しい思いをしていました。次第に「彼らの会話を全部理解したい!理解できればもっと楽しいだろうな!」と思うようになり、少しずつ韓国語の勉強を始めました。  
 
そんなある日、韓国人留学生の友人から、「幸有美も韓国に興味があるなら留学をしては?」と韓国留学を勧められました。しかし私は、「確かに韓国語を話せるようになりたいし、韓国の都市計画や建築について興味があるけど、私は理系だから韓国語は将来、必要ないし、わざわざ留学せずともある程度は独学でも学べる。なにより、留学で卒業が1年遅れたら就活に影響しそうだからやめておくよ。」と伝えました。すると友人は「日本人は大学をストレートで卒業することにこだわり過ぎだ。将来に全く関係ないことでも、やりたいことをするために卒業が1年遅れるくらい良いじゃないか。その1年の留学で得るものは、ストレートで卒業できたということより絶対価値があるよ!」と言い、私はその言葉に感銘を受け、「自分はなんてちっぽけなことで悩んでいたのだろう。第二外国語として韓国語を話せることはこれからの社会でプラスになるのは間違いないし、留学すれば言語習得以外にも得られる知識や情報は沢山ある、それに韓国の都市計画や建築に興味があるなら留学して現地でしか得られない資料採集が出来るのではないか!?」と考える様になりました。
そして私は、韓国人の友人も多く、韓国でトップクラスの建築デザイン学科がある国民大学に留学を決意しました。  

一般的に、留学というと国際文化や外国語専攻の学生が語学留学として行くものであると思われがちですが、佐賀大学では語学検定の基準を満たせば、学部・学科・学年問わず誰でも留学することができます。今期は私以外にも理系で交換留学している学生もいますし、これから理系の学部から留学する仲間が増える事は自分としても嬉しく思います。少しでも留学に興味がある方は是非、挑戦してみて下さい。

留学を決意した私は、去年の2月から留学の準備を本格的にし始めたました。日本ではTOPIK(韓国語能力試験)が年に2(4月と10)行われます。佐賀大学の留学するための基準ではTOPIK3級が必要で、私は4月の試験では1級しか取れませんでした。それから焦った私は、夏休みに毎日図書館にこもり韓国語の勉強を行い10月の試験に挑みましたが、3級の点数に届かず2級しか取ることができませんでした。後期に入ってからは建築の課題が忙しくなり韓国語の勉強に時間をかけられなくなりました。今回は運が良く、応募人数の定員割れで2級でも留学を許可されましたが、私のように焦って勉強しても語学力は急に身につくものではないので、留学を考えている方は早めに勉強に取り組むことをお勧めします。 
 
そんな私も、留学してから3カ月が経ちます。韓国に来てすぐは、思っていた通り言葉の壁に苦しみました。韓国語に自信がないので、料理の注文も誰かに任せたり、人に道を尋ねられても「私は日本人なので分かりません。」と言ってすぐ逃げたり、とにかく人と関わることを避けていました。しかし、3ヶ月経った今では韓国の空気になれたのか、日常生活で困難なこともほとんどなくなり、道を尋ねられる時もその人がどこに行きたいのかをちゃんと聞いて、本当に分からない時だけ「ごめんなさい。」と言えるようになりました。授業は実力より少しレベルが高い韓国語の講座を受けているので、初めは先生の話が半分しか理解できませんでしたが、最近は話の内容を理解できるようになり先生が言うジョークもみんなと同じタイミングで笑っていて、自分自身でも徐々に上達しているのを実感しています。寮のルームメイトは全員日本人なので、日本語で話せてリラックス出来ますが韓国語は上達しません。日本学科のサークルに入っていますが、日本学科の韓国人学生たちは日本語が上手な人がほとんどなのでついつい日本語で話してしまいます。よって韓国語を使う機会は授業と外出している時くらいしかありません。なので、後期は他のサークルや学校行事に積極的に参加して、韓国語を使う機会をもっともっと増やしたいです。  

そして留学中は意外と自由な時間が多いので、私は韓国語の勉強以外に韓国の都市計画について自主課題を設け、ソウルの街を歩き周り写真を撮ったり国民大学の建築学部の教授の方々にお話を聞いたりと、卒業論文の準備も進めています。  

最後に韓国人の生活・性格・文化について少し紹介しようと思います。韓国人と関わってみると日本のメディアで伝えられているほど反日の人はほとんど居ません。そして日本より上下関係がしっかりしていて、目上の方を尊敬しており、特にお年寄りや両親をとても大切にしていて、家族愛が深いところが素敵だなと思います。また仲良くなった日本学科の韓国人学生たちは、なんか困ったことはない?留学生活はどう?ととても親身になって気にかけてくれて、色々な所へ遊びに連れて行ってくれます。確かに日本のメディアが報道していることは間違ってはいません。しかし報道されている内容が韓国の実態のごく一部、限られた所を誇張して報道していることも事実です。世の中にあふれている情報は、すべてが正しいというわけではないため、実際に自分で見聞きしそして考える必要があるということが留学したことで分かりました。  

このように留学では言語習得だけでなく様々なことを得ることができ、ただ普通に4年間大学生活を送るよりも良い刺激を沢山受けることができます。留学を迷っている方には是非一歩踏み出して、私のように新しい世界を見て感じてほしいです。私も残りの留学生活を精いっぱい楽しみ、悔いが残らないようにしたいと思います。最後まで読んでいただき有難うございました。


4月中旬は大学の桜が満開で多くの人が花見をしていました。

佐賀大学に留学に来ていた韓国人の先輩方と

国民大学の人工芝グランド

学祭のナイトライブ(有名な歌手やアイドルが来て二日間夕方から23時までライブをします)

学祭期間中は夕方から校内全体が居酒屋になります。日本ではありあえない光景です。
モデル学科もある国民大学。ファッションショーを観に行きました。

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