リトアニア留学体験記



 こんにちは!今、リトアニアのヴィタウタスマグヌス大学(通称VDU)に留学をしている文化教育学部国際文化課程4年の溝上宗史朗と言います。魅力溢れる、ちょっと面白いリトアニアでの留学生活を紹介できればと思っています。よろしくお願いします。
 
首都のヴィリヌスの丘から一枚
 リトアニアは、バルト三国の一つの国で東ヨーロッパに位置しています。(僕自身留学するまでリトアニアの正確な位置を把握していませんでした。)国土面積は北海道の8割ほどしかありませんが、緑がとても豊かな国で、郊外だけでなく都市の中心にも美しい自然を見る事ができます。ちなみにリトアニアの国旗の黄色は太陽と繁栄を緑は美しい自然と希望を、そして赤は独立のために流された血と勇気を意味しています。
 僕が住んでいるのは、リトアニアの第二の首都であるカウナスというところで唐沢寿明主演の映画「杉原千畝」の舞台になった場所として有名です。街の景観はとてもきれいで、旧市街では古き良きヨーロッパの伝統的な建築物を楽しむ事ができます。

カウナスの旧市街(夕暮れ時)
 
私と大通りと白い教会(私は日本人です)
 ここで、僕がこれまでの約2ヶ月の留学生活で気づいた「リトアニアあるある」をいくつか言わせてください。

1、黒色が好きな人が多い
さっそく気温がとても冷たくなってきたのですが、多くの人は黒のコート、ジャケット、インナー、パンツを着ているのに驚きました。その影響なのか僕自身の服装も黒を基調とした冬のリトアニアスタイルになってきています。個性を大事に、明るい色を着るように心がけます。
2、2秒でお湯がでる
雪国特有なことかもしれませんが、蛇口をひねると約2秒でお湯が出て4秒経つ頃には熱湯が出るので熱さの調整には気をつけなければいけません。
3、Wi-Fiの先進国
日本よりも遥かに、無料のWi-Fiスポットが多いです。大学や寮だけではなく、レストランやショッピングモール、そして嬉しいのは街中でもWi-Fiにつなぐことができたりするのでネット環境に苦労する事はありません。息抜きに○○○○GOするにはもってこいです。ちなみにSim-Freeのスマートフォンを持っている人は、現地のSimカードを200円ほどで購入すると1ヶ月に350円ほどで、外で自由にネットが使えるようになります。
4、交通マナーがとてもいい
日本の大都市や他のヨーロッパの国々と比べると、ここカウナスの交通マナーは素晴らしいです。歩行者優先という概念が染み付いているらしく、横断歩道を渡りたいときにわざわざ親切に一時停止してくれることが多いです。このことは現地の人も自負している誇り高きことです。
5、気温0〜8度は秋の訪れ
「いやいや、この寒さは冬です」ってツッコミたくなりますが、現地の人にとってはこのぐらいの気温はまだ秋の暖かさのようです。冬はマイナス15〜20まで気温が下がることを考えると納得しないといけません。ただ面白いのは、自分も然り現地の学生も最近かなり体調を崩している人が多いので、「やっぱり寒さのせいじゃん」ってよく思います。
 
 次に、学校生活と寮生活について少し触れておきます。
 大学は一つの大きなキャンパスというわけではなく、街全体に各学部の建物が点在しています。移動手段は徒歩か路面バスで、運賃は学生証を提示すればどれだけ乗っても50円くらいです。僕は運動も兼ねて毎日徒歩で通学しています。
週の時間割はこのようになっています。


 言語の授業が午前中にあり、僕が所属している人文学部の授業は午前と午後をまたいで行なわれています。ただし、学部の授業はレクチャー形式ではなくてコンサルテーションという面談形式の授業です。履修登録の時に注意しなければいけないのは、英語で行なわれるはずの授業が実際に言ってみるとリトアニア語で行なわれていたりします。その場合は先生と相談してコンサルテーションになります。リトアニア語は大学のオリエンテーションで基本を学んだ後、授業という形ではなく学生同士が教え合うLanguage Exchangeで学んでいます。

 続いて寮生活について、
 寮費は月に13000円から15000円とかなり安いです。僕はイタリア人のルームメイトと一緒の部屋に住んでいて、シャワールーム、トイレ、冷蔵庫、洋服棚は隣の部屋のアゼルバイジャン人とリトアニア人の男の子と共同で使っています。キッチンは、各フロアに二つずつあり自炊ができます。もちろんしています。(物価が安いので外食ですませる時も多々ありますが。)
 
寮の部屋(今のところ目立った国際問題はありません。日伊の関係は良好です。)
 これから、どこかに留学する人もしたい人も日本にいて吸収できることは何でもしてください。学部の授業も語学勉強もですが、大学の国際交流活動に少しでも興味があるのなら飛び込む勇気を持ちましょう。色々な国の人と会って、話して、時々きまずい思いをして、たくさん恥をかくことは大事です。日本語が上手な留学生がどのように日本語を勉強しているのかであったり、留学生がどんな風に佐賀で留学生活を送っているのかを観察したり、アドバイスを直接聞くのも良いかもしれません。盗める事は全部盗んじゃいましょう。僕は、外国人の学部生から留学での正しい手の抜き方も学びました。これが案外一番大事な事です。頑張りすぎたり、無理をしすぎる事はよくありません。心の中に20%くらいのゆとりがあった方が良いと思います。あなたにとって大事なことを教えてくれる留学の先輩たちが、身近にたくさんいる事を忘れないでください。それでは皆さんIKI!(確かリトアニア語で「また会いましょう」)
寮から徒歩15分ほどの白い大聖堂

 
大学のメイン棟(すぐ横に学生生活課と国際課の棟があります)
 
学生の国際交流団体主催の首都ヴィリヌスへの旅行

 
トラカイという古城と湖と我が足

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