北京留学



 こんにちは。現在北京工業大学に交換留学させていただいている文化教育学部国際文化課程日本・アジア選修3年の吉田知加です。留学生活はあっという間で、9月初めに北京に来てから早くも2ヶ月となりました。今回はほんの一部ですが、交換留学までの経緯と大学での生活、北京での生活について紹介させていただきます。

《交換留学に至るまで》
 私は高校生の頃から海外留学に興味があり、大学生になったら留学したいと思っていました。そのため、語学を学んでいる人や留学している人が多い国際文化課程を受験しました。しかし、漠然と思い描いていただけだったので、どこの国に行くのかなど詳細は全く決めていませんでした。中国語に関しては、日本語と同じく漢字を用いる言語だから取り組みやすそうだと思い、軽い気持ちで第二外国語に選択したのがきっかけです。そのような私が留学先に中国をと初めて考えたのは一年生の春休みにSUSAP(浙江大学城市学院プログラム、主に日本語)に参加したからです。一年生の頃は中国を学習しているといっても基本的な会話もままならない程度でした。浙江大学城市学院の皆さんがもてなしてくださったので楽しく有意義に過ごすことができましたが、自力で飲み物一つスムーズに買うことができない自分の語学力にショックと悔しさを感じました。
ところで、公用語を中国語としているところの一つに台湾があります。私は台湾に留学する佐大生もいると聞き、一時期は台湾への留学も視野に入れていました。そこで二年生の夏休みに二度目のSUSAP(台北大学プログラム、主に英語)に参加しました。参加してみて私には学習面でも生活面でも中国のほうが合っていると感じ留学先を中国に決めました。
 留学を決めたあとも中国語で授業を受けることに不安があったので、二年生の春休みに三度目のSUSAP(浙江理工大学プログラム、主に中国語)に参加しました。このプログラムでは交換留学生と一緒に中国語の授業を一ヶ月間受けることができ、留学の予行演習になりました。
 このように私は三度もSUSAPに参加させていただいたので、日本語→英語→中国語と徐々に難易度をあげつつ着実に留学へのステップをふむことができました。

大学の一部。広い!
《大学生活》
 北京工業大学の中国語学習コースは4クラス編成で、初級12、中級12があります。全てのクラスで総合と口語が必修科目となります。必修科目は中間テストもあります。他に選択科目として听力HSK45級、書画、太極拳、文化体験などがあります。今私のクラスは全員で25人ほどいるので少し多いと感じています。国籍はアジアの人とそれ以外の人が半々くらいです。ただ中国語学習コース全体で見ると、オランダ人やイラン人が多い印象を受けます。私の所属する中級1のクラスでは、単語や文法、本文の内容などをほとんど中国語で説明されます。検定で言うとHSK4級や中国語検定3級のレベルではないかと思います。私の場合は授業が毎日あり、少しですが毎回宿題が出されます。予習と復習も必須になるので、平日は大学と寮以外出かけないことも多いです(近くにご飯を食べに行くくらいです)。
 授業以外では一ヶ月に一度大学が留学生を観光に連れて行ってくれるので、毎月楽しみにしています。先月は雑技を見に行き、今月は万里の長城に行く予定です。個人で行くと費用が高かったり、交通の便が悪かったりする場所に無料で行けるので助かっています。その活動とは別に今週は豫剧を大学内の礼堂で鑑賞することができました。これらはクラスの異なる留学生とも交流できるよい機会にもなっています。
 また希望すれば中国人のランゲージパートナーをつけてくれます。現在私には二人のランゲージパートナーがいて主にSNSで会話をしています。ランゲージパートナーとは主に中国語(少し英語)で会話するので、授業ではあまり習わない若者言葉や流行言葉が少しずつわかるようになっておもしろいです。
 北京工業大学はクラブがとても多く、私は日本語クラブに入っています。学校で日本語を学習したわけではなく、日本のアニメやドラマを見て覚えたという人も多いので、それらに詳しいと話がはずみます。
 
豫剧。圧倒的な歌唱力!
 《北京での生活》
 まず寮での暮らしについて紹介します。寮には管理人のおじさん、事務員、掃除のおばさんがいて安心、快適に過ごせます。部屋は各種ありますが、基本的にどの部屋も二人部屋です。私のルームメイトはベトナム人です。彼女とは部屋での過ごし方や生活リズムが似ていて、二人で共有のWiFiも契約しているので、部屋では日本にいる時と同じようにくつろいでいます。寮にはキッチンやジムなどもあります。特にジムには卓球台がありいつも人気です。
 次に食事についてです。大学内には食堂は10か所ほどありメニューも一年間で食べきれないくらいとても多いです。学食は一食150円くらいで安くお腹いっぱいになります。食堂内に飲み物を売っているお店もあり、果物をその場で絞ったフレッシュジュースも120円ほどで飲めます。カットフルーツにいたっては1パック80円くらいで売っているので気軽に食べられます。また寮の周りにも食事のできる店があります。北京では特に羊肉が好まれ日本人が焼き鳥を食べるように羊肉串をよく食べます。他にも涮羊肉(羊肉のしゃぶしゃぶ)や烤羊肉(羊肉の焼き肉)などがあります。北京料理以外にも東北料理や四川料理など各地域の料理があります。ですが、どうしても中華料理以外の物が食べたい時もあります。そんな時はセブンイレブンでおにぎりを買っています。セブンイレブンは徒歩圏内にあるので便利でしばしば行っています。北京は海外のチェーン店も多く、バスや地下鉄に乗ると吉野家や丸亀製麺、寿司、博多ラーメンなどがあり味は日本のものと同じです。日本のチェーン店でも中国にしかないメニューがあり楽しめます。中国は外食文化で自炊するよりも外食することの方が断然多いです。また食事はコミュニケーションの場で一緒に食事をすると仲が深まります。そのため、クラスメートや中国人の友達と食事に行くのが日々の楽しみになっています。
 
北京動物園のパンダ

 最後になりましたが、留学に少しでも興味がある人はSUSAPに参加してみるといいと思います。私は三回参加しましたがプログラムが違うと同じ国でも全く違う経験ができました。そして、日本の文化(伝統文化、サブカルチャー問わず)や留学先の文化を知っていると会話が続くので、語学の勉強だけでなくいろいろな知識をつけてから行くと楽しめると思います。
 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
          
中国の一般的な朝ご飯。好吃

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