【留学≠語学、留学=研究】



みなさんこんにちは!

大学院工学系研究科 循環物質化学専攻 博士前期課程(修士)1年の中村駿介です。
(佐賀大学 理工学部 機能物質化学科 卒業)

僕は今、イギリスのノリッジにあるUniversity of East Anglia (UEA) に研究留学しています!今回は研究留学について、僕の過去の経験も交えながらお話しさせていただきたいと思います。

【理系なのに留学?】
学部生(特に理系の学部生)の皆さんの中には、留学=語学の勉強、留学=文系 といったイメージがある方がいるかもしれません。
しかし、そんなことは全くありません!むしろ理系こそするべきことだと思います。
世界の最先端の研究の論文は全て英語で発表されます。日本の大学でも研究成果を発表する際は英語です。研究をしたいのであれば、国内ではなく常に世界を意識しておく必要があります!世界で誰もやってない研究をするってワクワクしませんか?

とは言ったものの、
海外に興味があるけど留年したくない…
そもそもレポート忙しすぎてそんな暇ない…
という学部生の方も多いのではないでしょうか?僕もその一人でした。(笑)
留年したくない…いきなり長期の留学は不安…でも海外に行ってみたい!
というわがままな当時の僕は、大学2年生の春休みにSUSAP(海外短期研修)に応募し、約一か月間ニュージーランドで語学と異文化理解の研修に参加しました。
(このプログラムは当時の僕のような人にはぴったりのプログラムなので、興味のある人はぜひ国際課のHPをチェックしてみてください!)
ニュージーランドでは、たった一か月でしたが、かけがえのない出会いや貴重な体験ができました。

それと同時に、自分のやりたいことを海外でやってみたい!と思うようになり、大学院での研究留学を考え始めました。ですので、学部4年次の研究室配属の際には、大学院で海外に出させてください!と研究室の先生にお願いしてから研究室に入りました。
そして、研究室に入り、初めて読んだ英語の論文がたまたまUEAの論文で、UEAが佐賀大学と学部間協定を結んでいたことから、先生が共同研究の話を持ち掛けてくださり、研究留学が実現しました。星の数ほどある論文の中から偶然UEAの論文を読んだのはUEAに留学する運命だったとしか言いようがありません!()
これが、僕の研究留学に至るまでの経緯です。

【研究留学とは?】
研究留学とは、文字通り研究をするために留学することです。
僕の場合は、UEAでは研究室で実験をするだけで、授業などは受けていません。
そのかわり朝から晩まで研究です!

また、僕のこちらでの身分は学生ではなく、研究者になっています。
大学院での研究留学では、僕のように社会人のような身分での留学も可能になります。
学生の身分での留学にはTOEFLIELTSなどの英語のスコアが必要な場合が多いと思いますが、研究者としての留学では、研究に関する専門知識さえあれば留学が許可される場合もあるので、英語が苦手な方にはオススメな留学方法かもしれません!(もちろん最低限、研究や議論ができるほどの英語力がないとダメですが…)

僕は、佐賀大学では化学を専攻していて高分子(ゲル)の研究をしていますが、UEAでは薬学部の細胞を扱っている研究室で研究を行っています。
簡単に言うと、佐大の研究室のゲルの技術・知識と、UEAの研究室の細胞培養の技術・知識を合わせてもっとすごい研究をしよう!って感じです!
(研究内容を詳しく話すとみんな頭が痛くなると思うので割愛します)

こちらの研究室では、イギリス人はもちろん、スペイン人、ポルトガル人、スロベニア人、中国人など、多国籍な人たちと一緒に研究しています。
研究に関する英会話は日常会話とは比にならないほど難しく、これまでに国際学会で3件の発表を経験していましたが最初は全く歯が立ちませんでした…()
薬学や細胞についてはUEAの人が、ゲルについては僕の方が意見を出し合って、お互いの知識を共有しながら研究を進めています。
未知の事にチャレンジするワクワク感や、いい結果が得られたときの達成感は素晴らしいですよ!

【イングランドでの暮らし】
冬のヨーロッパは暗いだとか、イギリスはご飯まずいだとか、ものすごく悪い評判を聞いていたのですが、いざ来てみるとそんなに暗いことはなく(日没は早いですが…)ご飯も想像していたよりおいしいです!

また、学内にパブやバーがあり、昼から学内でお酒が飲めます!さらに週末には学内でクラブも営業しており、夜遊びが好きな僕にとっては最高です!()
(とは言ったものの研究が忙しく、昼から飲む暇なんてありません

食事に関しては、日本の調味料などが売ってあるアジアンショップもあり、自炊さえすれば日本食も食べれます!
時々日本人の友人と鍋パーティーをしたりしています!

また、家は市街地のシェアハウスで、女性4人に僕1人の計5人で一緒に暮らしています。
もちろんシャワーやトイレも共用です。
これだけ聞くと男性には夢のようなシチュエーションですが、イギリスでは男女のシェアハウスは普通のことのようです。もちろん何事もなく健全に生活しています!
イギリスは紳士の国ですからね!()

イギリスのEU離脱の影響で、物価も日本とさほど変わらないまで下がり(食材に関しては日本より安く手に入ります)、バスなどの公共交通機関も発達しているので何一つ不自由なく生活できます!

僕がいるのは田舎町ですが、バスは5分に一本ぐらいのペースであります!

そして、なんとSUSAPの時にニュージーランドの語学学校で友達になったタイ人の女の子も今イギリス(グラスゴー)に留学しており、Facebookで連絡を取ってクリスマスバケーションにロンドンで3年ぶりに再会し、一緒に一週間旅行してきました!

ニュージーランドで知り合ってイギリスで再会する!素晴らしくないですか?
こんな経験が出来るのも留学の醍醐味だと思います!

また、この留学をするにあたり、トビタテ留学JAPANに応募しました。(僕は最終審査で落ちましたが…)トビタテは海外にチャレンジする若者をバックアップしてくれる制度で、資金面やコミュニティーの形成など留学を考えている人には最高の制度だと思うので興味のある人はHPをご覧ください!

こんな感じでザーッと書かせていただきましたが、
皆さんに伝えたい事は、理系だからと言って留学をあきらめる必要はなく、むしろ理系であるからこそ留学すべきだという事です!

このブログを読んだのがきっかけで、大学院で研究留学しました!って後輩が数年後に出てくることを祈って、終わりにしたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

地元のチームの試合です。
サッカー発祥の国だけあって迫力満点です。

研究室のみんなとランチ。
学内に数か所レストランやバーがあります。

3つの研究室合同でクリスマスディナー。
ファーマシーのドラックデリバリーグループです

イギリスの伝統料理
フィッシュ&チップス

シェアハウスのメンバー
写真左からテサ、僕、ペイジ、タシャーラ、ミシェル。

とある日のパブにて仲良くなったブリティッシュガール達

バスツアーでストーンヘンジの遺跡に行きました。

イギリスと言えば、ロンドンのビッグ・ベン。

こちらもイギリスの代名詞、タワーブリッジ。

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