Aloha from Oregon
文化教育学部国際文化課程欧米文化選修5年 上野明音
佐賀大学のみなさんこんにちは。現在アメリカオレゴン州にあるパシフィック大学で交換留学をしています上野明音です。下手くそな日本語で申し訳ないですが、私の留学生活を簡単に紹介していきたいと思います。
【自己紹介/留学の目的】
私は佐賀生まれ佐賀育ち、佐賀を愛す福岡と佐賀のハーフです。そんな田舎っぺな私ですが、佐賀大学のおかげで、留学前からグローバル人間です。留学支援英語カリキュラムISACの履修をはじめ、国際交流サークルLIFE、グローバルリーダーズ、三度の短期留学、チューター、休学制度など様々な制度にお世話になりました。そこからなぜさらにアメリカの交換留学を決めたかというと、シンプルに、アメリカの人種についてアメリカで勉強し、それを自分の目で確かめたかったからです。一度3年生の時に選考漏れし2度目の応募でチャンスをもらいました!
【授業/学習状況】
私の春学期の授業スケジュールは以下の通りです。
授業は全部で4つ(13単位)です。結構空き時間があるように見えますが、基本授業のない時はこんな感じで苦しんでいます。↓
・ Hulaの授業は肥満防止対策と、パシフィック大学の23%がハワイからの学生であるためハワイの文化を学べる良い機会だと思ったのが履修した理由です。先週行われた大学最大の祭典であるLu’auの舞台を目指して練習を頑張りました。本番前の一週間は夜遅くまで全体練習を繰り返し、クラスメイトと一致団結して良い思い出ができました。4人は留学生です。
・ 社会学Critical Race Theory(CRT)はアメリカにおける人種問題を様々な視点から批判的に見ていく授業です。ディスカッションベースで、授業までにおぞましい量のリーディングを読んできて、それについて話し合います。同時に、人種に関する子供の絵本を作るグループプロジェクトが課されているため、毎週プロジェクトメンバー4人で集まり人種の絵本などを読んで研究し、ストーリーなど構成を練っています。
(CRTプロジェクトメンバー)
・ 社会学Inequality in Americaではアメリカの不平等問題(今のところ資本主義、人種、ジェンダー、貧困)を取り扱い、原因や解決策を探ります。レクチャー形式ですが、気軽に学生が発言できます。広く浅く学ぶので、進みが速く、頻繁にリーディングをしてきているかの打ち抜きアクティビティや、月一の大きなテストがあります。25人くらいのクラスです。
・ 人類学Designing Ethnographyは3年生向けのクラスで、私を含め学生は4人だけです。卒論に向けてそれぞれ興味のある分野でプロジェクトを設定し、経過報告をします。私はアジアンアメリカンの言語とアイデンティの関係について研究しています(全く進んでいませんが)。さらに、人類学者が書いた小説や論文を課題として出され、それについてディスカッションもします。
すべての授業が興味深く、お互いの授業内容に少しずつリンクしているため勉強していて新しい発見があります。パシフィック大学の教育環境や学生の態度は佐賀大学と違っていて面白いです。全体的に見てこちらの学生の方が自分が勉強している分野に対してのパッションや知識をより持っているように見えます。私も、勉強は大変ですが、授業やリーディングで得た知識が私の考え方や社会の見方に影響しているのを感じ、勉強のモチベーションになっています。もともと半年留学の予定でしたが、先週もう半年延長することを決めました。最近登録した新学期の授業も楽しみで仕方がありません。
【勉強以外に私がやっていること】
平日は、クラブ活動と言語交換(日本語を教えて、英語を習う)があります。私はジャパンクラブ、コリアクラブ、ボランティアクラブに所属しています。パシフィックには交換留学生が非常に少ないのですが、その9割くらいは日本人です(次に多いのはイギリス人留学生4人)。ジャパンクラブは日本人留学生と日本語を勉強している学生が交流できるクラブです。最近はジャパンデイに披露するソーラン節やよさこいを練習しています。先月は、佐賀県についてプレゼンする機会をもらいました。コリアクラブにはアメリカ育ちの韓国人やアジア系の学生が集まります。言語交換は基本ESL生限定ですが、私は英語力を伸ばすために日本語を勉強している友達に個人的にランゲージパートナーになってくれるようお願いしました。そのほかは学校の楽しいイベントがちょこちょこあるのでできるだけ参加しています。寮暮らしなのでルームメイトが3人(2人はカリフォルニア、1人はアラスカから)いますが、私が部屋にあまりいないのと、皆も勉強があるのでなかなかゆっくり一緒に過ごすことがありません。今度一緒にハイキングに行く予定なので楽しみです。
↑language
partnerのDenise 両親はメキシカンなのでスペイン語も話せます
週末は、ボランティア活動によく参加します。ボランティアを通して、毎回新しい出会いがあります。さらに、アメリカには人種問題を考える講演会やイベントが学内外でよくあるので必ず行くようにしています。その他は友達とおいしいものを食べに行ったり作ったりしています。
↑最近はまっているたこ焼きづくり 2人はハワイから1人はロシアから、だけど皆アメリカ人。
↑隣町の図書館で行われたMixed
Race Familyについての勉強会
ファシリテーターは白人とアジアンのハーフですが、白人にしか見えない女性でした。
【留学を通して発見したこと/これからの課題】
アメリカに来て2カ月が過ぎ、パシフィックで勉強したいことが勉強できていることに本当に幸せを感じています。小さいキャンパスではありますが、その中でもいろいろな人がいます。肌の色はもちろんそれぞれで、小さいころにアメリカに家族で移り住んだ人や、養子として育てられた学生にも多く会いました。裸足でキャンパスを歩く人なんかもいます。そういう人たちに囲まれて生活すると、アメリカはやっぱり大きいなと感じます。
今まで見えなかったアメリカの新しい部分も見えてきました。「アメリカは多民族国家」とか、「人種のるつぼ」とか日本でも聞くことがありますが、その実態はあまり知られていないような気がします(少なくとも佐賀大学にある人種についての授業や、図書館にある本は数少なく、しかも歴史的な部分にフォーカスされています)。アメリカで、人種問題はキャンパス、メディア、至るところに潜んでおり、毎日考えさせられ、もどかしい思いをしています。授業のディスカッションや友達の話を聞きながら、普段の生活で苦しんでいる学生(白人、有色人種ともに)がたくさんいることも知りました。一方で、人種問題は昔の話だと信じている人もいました。トランプ大統領が就任したばかりの興味深いこの時期に、もっとたくさんの声を聞き、考え、勉強したいです。文字制限はなかなかきつかったですが最後まで読んでくださってありがとうございます。なにか質問などがあれば気軽にこちらまで(ueno0268アットマークpacificu.edu)連絡ください。それではアディオス!
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