ムーミンの森から


ムーミンの森から

 

 Moi!!こんにちは。佐賀大学文化教育学部学校教育課程に所属する三好貴也です。今回この記事をみなさんに読んでいただくことによって、留学や海外に興味をもつ人が一人でも増えれば良いなと考えています。そのため今回は留学内容とともに私自身の留学の捉え方についても伝えることができれば良いかなと。少しの間ではありますがお付き合いください。

 

/Users/owner/Pictures/写真ライブラリ.photoslibrary/Masters/2016/11/25/20161125-153136/IMG_8461.JPG

                   【日本文化紹介の様子】

 

《どこで何をしているの?》

 現在私はフィンランドという国で「トビタテ!留学JAPAN」の第4期生として201610月から留学をさせていただいております。フィンランドといえばみなさんの中にはどのようなイメージがあるでしょうか?一般的には“ムーミン・オーロラ・雪国・サウナ・サンタクロース”“といったところではないかと思います。この冬マイナス23度という気温を体験しましたが、自転車に乗っていると目が開きにくくなります。恐怖、、。しかしサウナに入ってから腰にタオル一枚で外に出ると涼しく感じるのでおかしなものであります。

 この国は湖と森がとても綺麗な国で、長かった冬にも終わりが近づき、春の訪れを随所に感じることができる今日この頃です。

 

 フィンランドを私の留学先として選んだ単純な【理由】としましては、この国で教育を学びたい!という想いが自分の中にあったからです。事細かく留学の動機を綴ろうとしようものならば稚拙な文章のくせしてとんでもない文量になってしまい、スマホの画面をスワイプされることは目に見えているので今回は控えさせていただきますが、将来的に学校の先生になりたくてたまらない私からしましてはフィンランドという国の教育は、学びに行かざるを得ないほど見所のあるものとなっているのであります。

 

 フィンランドでの具体的な留学活動としましては、インターンシップと交換留学の二つとなります。201610月下旬から12月下旬までは現地の小中一貫校でインターンシップをさせていただき、毎日の授業見学と、週に数回の日本文化を伝えるための授業なども担当させていただきました。

 

 昨年の9月に佐賀大学の附属小学校で1ヶ月教育実習をした後、すぐに留学がスタートし、フィンランドの授業を見学することができたので比較がとてもしやすかったことを覚えています。

 

 20171月からはユヴァスキュラ大学で交換留学をスタートし、実践的にフィンランドの教育を学んだインターンシップとは異なり、理論や制度といった面からフィンランドの教育を学んでいます。インターンシップのドタバタした感じとはまた異なりフィンランドのゆっくりとした時間の流れに身を任せて自分の好きなことを“外側”から学ぶことができています。

 

/Users/owner/Pictures/写真ライブラリ.photoslibrary/Masters/2016/12/30/20161230-084704/IMG_8726.JPG

            【フィンランドの星空】

 

《なぜ留学を選んだのか》

 私が留学を選んだ根本的な理由としましては大学入試が影響しています。佐賀大学に入学している皆さんのほとんどはセンター試験を受けた上で入学されていることだろうと思います。もちろん当時は私もそのうちの一人でありまして、口を開け「センター7割!!」などという今となっては懐かしい言葉を連呼していた高校3年生でした。

 受験生の鏡であるかのように朝早くから起きて夜遅くまで勉強しており、参考書を探しに本屋さんに行くことが楽しいと感じていた、今となっては少し寒気のする感覚になっておりながらも、自分の中でずっと考えていたことがありました。

 

「英語は役に立たせなきゃもったいない」

 

ということです。教育学部志望だったということもあり全教科滞りなく勉強していたあの頃、休憩時間などにこんなことをよく考えていたのです。小学校か高校の地歴の先生になりたかった自分にとって正直、微分積分や漢文などの勉強は将来必ず役に立つとは言い切れないところがありました。それに、テストで高い点を取りたいというモチベーションで勉強していたために、そのような勉強はこれっきりだろうと考えていました。

 

 しかし、英語の勉強においては他の教科とは少し違ったモチベーションがあったわけです。模試などでも英語の点数は良かったということもあり、もともと苦手意識はなかった訳ですが、英語は希望の大学に入るためというよりもコミュニケーションのツールとして使えたらカッコ良いよなと漠然に考えていました。勉強せざるを得ない時期でありながらも、英語を勉強し、長文読解などの問題が解けてくるようになると、「自分は英語ができるんじゃないか?」「外国人とも話せるようになってきているのではないか?」などという良い感じの勘違いが生まれ、ここまで英語を勉強して自信もついてきているんだから、‘’留学しなきゃもったいない‘’‘’役に立たせなきゃもったいない‘’と思ったことが留学をしたいと考えるようになったきっかけでした。

 

 そんなこんなで大学に入学してから留学を本格的に志すようになり、大学生活を過ごして行くうちにフィンランドが自分の理想の教育をしているということを何かをきっかけに知り、大学一年の冬、インフルエンザにかかりベッドで寝込みながら苦しんでいた正午に思い立ったかのように突然フィンランドに留学することを決意し、それから約2年後なんとか留学をスタートさせることができた訳です。

 

 あとは、留学をする上でどうしても留年したいとも考えておりました。留年せずに留学する人ももちろんたくさんいますが、私はモラトリアム期間をもう少し味わいたいという想いと、帰国後の短い期間で進路や卒論を終えなければならないという焦りを生み出したくないという想いがあったからです。

 そのおかげもあり、日本にいた頃の義務的にこなさなければならないタスクから受ける妙なストレスを感じることなく、余裕を持ってフィンランドの教育を学ぶことができていると実感しています。

 

 もちろん何かしらのストレスがあってこそ物事が功を奏することもありますがギャップイヤーのような一度立ち止まる時間が人生にあっても良いかなと。こちらの大学寮はルームシェアで、ドイツ人二人に囲まれて暮らしていますが二人とも27歳であるにも関わらずインターンシップや交換留学などをして自分の道をゆっくりと着実に進んでいっているのを見ると、自分の選択は間違っていないなとよく思わされます。

 

/Users/owner/Pictures/写真ライブラリ.photoslibrary/Masters/2017/01/15/20170115-192023/IMG_8820.JPG

             【ルームメイトたち】

 

 

《留学がしやすい》

 さぁ、皆さん。まだスマホ画面をスワイプすることなくきちんと読んでくれているでしょうか?あと少しですよ。

 

 現在は本当に留学がしやすい時代だなとつくづく思わされます。私の通っていた高校には普通科のみではなく英語科がありました。英語科の方々が学校のカリキュラムで海外に行っていたのを見て、当時の私には羨ましいという感情がありませんでした。

 

 なぜなら、私には留学するチャンスがないと考えていたから。上記で綴ったように高校3年の最後らへんには英語勉強のおかげもあり留学をしたいと考えてはいましたが、それまでは、留学をすることができるのは、お金持ちの家庭で生まれた子か学校のカリキュラムで行くことが定められている人のどちらかだとずっと考えていました。本当にずっと。その考えが当たり前だったので羨ましいなんて思ったこともありませんでした。

 

 しかし、大学生になってから色々と調べて見ると留学するチャンスが意外と身の回りに溢れていました。中でも私がお世話になっている「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金制度は返還不要で留学計画も自分で立てることができるので本当に便利でした。返還不要であるにもかかわらず、十分な金額を支給していただけているので、金銭面的な心配がありませんでした。

 

 他にも調べて見ると、たくさんの奨学金があることがわかります。語学留学したい人だけが留学する時代ではなく、どんな分野であれ学びたいなら留学できるような時代になってきているのではないでしょうか。何かしらの形にとらわれない新しく自由な留学形態が出来上がってきていると思います。

 

 まだまだ若い私がいうのも可笑しいですが、若い学生のうちにしかできないことはたくさんあると思います。世間体などにとらわれず今のうちに自分のしなければならないことではなく、したいことにチャレンジするという選択肢があっても良いのではないかと思います。こんなにも留学のチャンスが広がっている現在、少しでも興味があるのならばしない手はないのではないでしょうか。

 

 

 最後になりますが読者の方々、最後まで読んでいただきまして本当にありがとうございました。また、このような執筆の機会をくださった国際課の方々に心よりお礼申しあげます。フィンランドの教育などのコアな話については興味のある方とまた話すことができれば幸いです。

 

 あと2ヶ月ほどとなりましたが残りの留学生活たくさんのことを吸収していきます。本当にありがとうございました。では、moimoi!!

 

/Users/owner/Pictures/写真ライブラリ.photoslibrary/Masters/2016/10/31/20161031-084646/IMG_8209.JPG

            【森の中での授業】

 

../Pictures/写真ライブラリ.photoslibrary/Masters/2017/03/31/20170331-224614/IMG_9352.JPG

                       【ヘルシンキにて】

コメント