留学日記


Guten tag. こんにちは。工学研究科循環物質化学専攻2年、化学工学研究室の宮井翔太です。私は20177月から12月の間、ドイツのザクセン州にあるドレスデン工科大学(TU Dresden)Prof. Weigand研究室に半年間留学しています。私は研究室に配属されるまで留学を考えたことがありませんでした。研究室に配属後、同じ研究室の留学生と話したり海外から来学される先生方のお話を聞いたりしていくうちに意識を海外に持つようになりました。佐賀大学とTU Dresdenは学術協定を結んでおり、私が現在お世話になっているProf. Weigand研究室の学生も半年間、佐賀に留学しており、またWeigand教授とも数回お会いする機会があり、その中で留学する決断をしました。

ドレスデン

ドレスデンは東ドイツに位置しており、有田町のポーセリングパークのモデルとなったツヴィンガー宮殿に代表されるようにお城や教会、歌劇場などがあるザクセン州最大の都市です。ドレスデンの夏は日の出ている時間が長く、夜9時を過ぎても明るいです。気温は30℃を超える日もありますが、空気が乾燥しているため日本よりも過ごしやすいです。一方で冬になると日の出ている時間が短く、特に11月はどんよりした天気が多かったです。

ドレスデン①

ドレスデン②

学校生活

私はTU Dresdenの無機化学のProf. Weigand研究室に所属しています。大学の授業に出ることはほとんどなく、研究室で実験を進めています。研究室の設備面に関して、グローブボックスが複数あったり、分析機器がそろっていたりと研究を進めていく環境が整っています。また、研究室のメンバーはドクターコースの学生が多く全員私よりも年上でした。そのため、物知りの人ばかりでとても勉強になりました。人間関係に関してはみんなでわいわいやるというよりも大人の集まりという印象でした。お金の面に関して、ドイツの大学では全部の大学かどうかはわかりませんが)学費がタダです。また、マスターコースを卒業してドクターコースに入ると給料をもらえます。つまり、勉強しながら生活できるということです。そのため、30歳以上で学生をしている人も珍しくありません。さらに学生証を取得する際にお金がかかりますが、学生証を持っているとザクセン州内の電車が乗り放題です。また様々なところに学生料金が設定されています。このように勉強したい学生が勉強できる環境が整っています。また、ドイツの学生の朝は早いです。1限目の講義は7:30スタートで、研究室でも毎週水曜日の7:30からセミナーを行っています。普段、研究室の学生も8時くらいから研究を始めています。

サッカー

ドイツと言えばサッカーが盛んな国です。様々な地域にチームがありドレスデンにもDynamo Dresdenというチームがあります。また、ザクセン州内にあるLeipzigにはRB Leipzigがあり、そこでは各国の代表選手をみることができます。毎試合3万人以上のサポーターがスタジアムに集まります。サポーターは熱い人が多く、試合が開催される日にはスタジアム周辺や駅で警察が警備しています。そのためか、毎週のようにサッカー観戦に行きましたが危ない目にあったことは一度もありませんでした。トラムや電車のなかではチームの応援歌を歌っている人もいますがそれもまたご愛敬です。双方の街で違うチームのグッズを身につけることは厳禁です。


サッカー①


サッカー②

オペラ

ドレスデンにはSemperoper Dresdenという劇場があり毎日バレエやオペラなどが催されています。当日券が余っていれば学生は10€で見ることができます。運がよければ最前列をはじめとして、前列の席を買うこともできます。普通で買うと100€以上するためとてもお得です。オペラに関して、オーケストラの生演奏に合わせて劇が行われるためとても迫力があります。ドレスデンに行く機会がある方はおすすめです。


オペラ①

オペラ②

食べ物

ドイツで有名な食べ物といえばソーセージ!スーパーで安くで買うことができます。また、バターやチーズなどの乳製品が日本より安いと感じました。また学食に行くと4€前後でおなかいっぱい食べることができます。ドイツのファストフードの代表はケバブです。こんなにボリュームがあって5€前後です。たくさんお世話になりました。さらにパンが特においしい。パン屋さんがたくさんあり焼き立てのパンを食べることができます。おすすめです。

食べ物

ワインフェスト

私はドレスデンから電車で30分くらいのところにあるマイセンのワインフェストに行きました。マイセンは佐賀の有田と姉妹都市であり陶磁器を思い浮かべる方も多いと思いますが、ワインもまた有名です。ワインフェストとは新しくできたワインをお披露目する祭りで、様々なワイン製造工場の車がパレードします。その際、コップを持っていればパレードしている人からワインをただで注いでもらえます。様々なワインの飲み比べをすることができ、自分の好きなワインを発見できるかも。


ワインフェスト①


ワインフェスト②

ハイキング

ドレスデンからエルベ川を登り、チェコ共和国のほうへ進むとザクセンスイスという国立公園があります。“ザクセンスイス”という名前は“ザクセンのスイス”という意味でスイスのアルプス山脈のようにきれいだ、ということで命名されました。様々なコースがあり夏場の休日はたくさんの人がハイキングしています。気分転換やリフレッシュにはもってこいです。

クリスマスマーケット

ドレスデンのクリスマスマーケットは、起源がドイツ最古と言われています。たくさんの屋台が立ち並び、そこで飲むホットワインは格別です。また、ドレスデンはシュトーレンと呼ばれる菓子パンのような食べ物の発祥の地でもあります。日本でいうクリスマスケーキみたいなものです。この写真はシュトーレン祭りのときのものです。大きなシュトーレンを馬が牽引し街中をパレードします。シュトーレンのメーカーをはじめ音楽隊やサンタクロースがパレードします。

クリスマスマーケット


日本人会

これは留学する前は想定していなかったのですが、ドレスデンにいる日本人との交流は自分にとってとても得るものが多かったです。ドレスデンには研究所があるため日本人研究者もいますし、ドイツの方と結婚してドイツに住まれている方もいます。海外で生活されている方はとても多くの経験をされていて、ドレスデンでの生活のアドバイスをいただいたりイベントに誘っていただけたりといろいろなことを経験することができ、またそこでの話がとても自分のためになりました。

以上がこれまで体験したことの抜粋です。このほかにも話したいことはたくさんあります。このような経験ができたのも留学したからこそです。ぜひ留学したい人はチャンスを逃さないでください。またこの留学を通して強く実感したことは、当たり前のことですが人は一人では生きていけないということです。私を受け入れてくれたTU DresdenWeigand教授や研究室のみなさん、また留学するにあたりお世話になりました大渡教授や国際課の方々に感謝申し上げます。

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