リトアニアでの留学生活


 こんにちは。文化教育学部国際文化課程3年の佐川夏美です。私は去年の8月からリトアニアのヴィタウタスマグヌス大学に留学しています。今回はなぜ私が留学しようと思ったのかということや、リトアニアでの生活を少し紹介したいと思います。 


留学の動機

 私は高校生の頃から留学に興味があり、大学に入ったら留学をしたいと思っていました。大学2年の夏にはSUSAPで中国に行き、そこでヨーロッパから来ていた学生と一緒になって中国でのプログラムに参加したことで自分とは違う感覚を持った人たちと出会い、もっといろいろなことにふれて視野を広げたいと思って長期留学を考えるようになりました。しかし、長期留学はSUSAPほど気軽にできるものではないので行こうと決断するまでに迷うこともありました。そんな時に、社会に出てからだと長期留学は難しいから、行きたいなら学生のうちに行ったほうがいいと言われ、留学しようと決めました。
 私が留学先としてリトアニアを選んだ理由のひとつはリトアニアでは欧米に比べると生活費が抑えられるということでした。また、高校生の時に少しですがリトアニアに関することを授業でやっていて、そのことが印象に残っていたのでリトアニアに行ってみたいと思うようになりました。 



リトアニアについて

 リトアニアと聞いてもあまりなじみのない人が多いと思います。母にはしばらく覚えてもらえず、「エストニアに留学するんだっけ?」と言われることもありました。母も今では覚えてくれていますが。
 リトアニアはバルト海に面するバルト三国のうちのひとつです。第二次世界大戦の間に杉原千畝という外交官がユダヤ人を救うためにビザを発行した国で、私が留学しているヴィタウタスマグヌス大学があるカウナスという都市には杉原千畝記念館もあります。リトアニアの冬は寒く、日照時間も晴れる日も少ないです。最近では最高気温がマイナスという日も当たり前のようになってきました。リトアニアに来る前に冬になると-20℃になると聞いていたのですが、私はまだその寒さを経験していません。雪もいつもに比べると降っていないようで、リトアニア人の友人が今年はクリスマスもお正月も雪が積もってなくて珍しいと話していました。今年は例年に比べると寒さは厳しくないのかもしれないと思っています。 

 

  リトアニアでの生活

 リトアニアでは大学の寮に住んでいます。寮は部屋によって人数や部屋のつくりが違いますが、今回は私が住んでいる部屋について紹介したいと思います。私の部屋は一人部屋で、クローゼットやトイレ、シャワーは隣にある三人部屋に住んでいる学生と共同で使っています。キッチンは各階に大きいキッチンと小さいキッチンが一つずつあり、そこで自炊ができるようになっています。寮に住んでいる学生同士で集まり、互いの国の料理を作ったりしている様子も見かけます。私も日本人留学生とリトアニア人の学生で集まって、お互いの国の料理を作ったこともあります。夕方になると料理をしにキッチンに来る学生も多いので、一緒に料理はしなくてもそこで会う留学生と何を作っているのか話したりするのも楽しいです。自炊もしていますがリトアニアは物価が安いので、外食したりスーパーで惣菜を買ってすませたりすることもあります。 
 

大学での授業

大学の建物は一つのエリアにまとまっているのではなく街のなかに点在していて、ほとんどは歩いて移動できる距離の場所にあります。授業によっては、歩いて行けなくはないですが少し遠い場所で開講されるものもあるので、バスを使って行くという人もいました。
私は秋学期にリトアニア語やリトアニアの文化や歴史などリトアニアに関する授業を多くとっていました。リトアニアに関する授業には留学生が多かったので、先生がリトアニアのおすすめの場所やイベントなどを紹介してくれることもありました。授業はパワーポイントを使ったものが多く、スライドは授業が終わるとネットで見ることが出来るので、授業中はノートをとるよりも先生の話を聞くことに重点を置いていることが多かったです。授業で使うテキストはネットにアップロードされたものをダウンロードして見ることや図書館で借りることができたので、日本のように教科書を買うということはありませんでした。
授業は講義形式のものが多かったですが、秋学期に履修していたIntroduction to Development Studiesという授業では終盤になると先生がいくつか質問を提示して、それに対して学生が意見を述べるというものがありました。そういう場面で一緒に授業を受けていた学生たちが自分から意見を述べたり、時には学生同士で議論を交わしたりすることもあり、学生たちの積極さに驚かされることもありました。 


大学でのクラブ活動

ヴィタウタスマグヌス大学には"橋"という日本文化のクラブがあり、週に一度活動しています。橋では日本文化に関することについてのプレゼンテーションを聞いたり、日本の映画を鑑賞したりしています。橋クラブにはヴィタウタスマグヌス大学の学生だけでなく、カウナスにある他の大学の学生や高校生、社会人も来ています。プレゼンはリトアニア人の学生が行うことが多いですが、たまに日本人留学生がしていることもあり毎回違うトピックで行われます。コスプレや日本食のことについて発表していた人もいれば、過労死のことについてしていた人もいたので、日本の様々なことに興味持ってくれている学生がいるのだと嬉しかったです。プレゼンの後はそこに来ている人たちと話したり、ご飯を食べに行ったりと和気あいあいとしています。来ている人たちは日本に興味を持ってくれている人が多いので、友達を作るきっかけとしてもいい場所だと思います。

さいごに

リトアニアでの留学生活も半分が終わりました。自分の力不足を感じて落ち込むこともありますが、ここに来たからこそ出会えた人たちや経験できたことがあり、自分と向き合う時間にもなっているので、留学して良かったと思っています。私のツナガル留学日記が留学を考えるきっかけになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。






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