韓国 大邱大学校


韓国での研究留学日記

안녕하세요~ 工学系研究科循環物質化学専攻1山中百華です私は9月から12月までの4か月の予定で、韓国の大邱大学校のシム教授の研究室に留学しています。これから、留学に至るまでとこちらでの日常生活、大学生活について紹介したいと思います。



【留学に至るまで】
 高校生のころからK-POPが好きで、韓国に関して興味を持っていました。大学に入り韓国語を勉強し始め、SUSAPという1ヶ月程度の短期留学に3度も参加させていただきました(全て韓国)。韓国の生活習慣や文化について理解し、ある程度韓国語を習得してから、将来は専門の化学分野で韓国と関係のある仕事につきたいと考えるようになりました。これまでは語学のみを学ぶ短期留学だったので、自分将来をはっきり意識させるために、“韓国で研究生活を送り専門分野を学びたい”と強く思い、4か月の交換留学を決意しました。

 
大邱大学の本館
中には大邱銀行、博物館、カフェなどがある

【日常生活】
 大邱は四方を山に囲まれた盆地であるため、夏は暑く、冬は寒いといわれています。そのため、冬はロングのダウンコートが必須です。また地形のためか、朝カーテンを開けると窓からの景色が真っ白といったように、霧がかかっていることが多いです。



大邱大学は、韓国の南東部にある慶山市に位置しており、大邱市内からはバス、地下鉄を利用して1時間ほどのところにあります。大学周辺は遊ぶところがあまりないため、週末は大邱市内まで行くことが多いです。韓国の交通費は日本に比べてかなり安く、またバスや地下鉄の交通網が発達しているため気軽にいろんなところへ行けます。交通カードを利用すると、バス料金は一律125円ほどで、乗り換えも30分以内だったら無料になります。


私は大学内の国際寮に住んでおり、二人部屋でルームメイトは日本人です。佐賀大学と協定校であるということで、ありがたいことに寮費が免除されました。そのため、生活費としては食費と日用品費、娯楽費が主です。食費は外食すれば6001000円ほど、学食は300500円ほどと日本とあまり変わらない価格です。国際寮には、共同調理室が2部屋あるため料理も可能です。大学生の寮ですが、門限は夜12時と決められており、毎週火曜日の夜9時から9時半の間には点呼があります。
 
寮の部屋の様子
右側にも同じようにルームメイトの机とベットがある



 みなさんもご存知の通り、韓国料理は辛いものが多いです。韓国人は辛さに慣れているため、韓国人の“辛くないよ”は基本的に信用できません。ラーメン、チキン、みそ汁でさえも、唐辛子系の辛い味付けが多いです。また、チムダクやタッカルビなどは最小2人前からが多く、みんなで箸をつついて食べるスタイルです。

週末は、以前大邱大学に短期留学で来ていたときに仲良くなった韓国人の友達や、ベトナム人の友達と連絡を取り合って遊びに行くことが多いです。韓国はカフェが多くカフェ巡りも韓国を楽しむ一つの方法です。また、韓国では食後にカフェに行く流れが多いです。初めはごはんをおなか一杯食べた後のカフェの流れに胃の容量がついていかず大変でしたが、最近は慣れてきました。“ごはんはパパっと済ませ、カフェでゆっくり話す習慣がある”と韓国人の友達から聞きました。
 
最近のマイブームでお気に入りのカフェ、ゴンチャ
台湾が発祥の地だが韓国でもかなり人気

韓国料理のチムダク
小サイズ(23人前)で2000円ほど




【大学生活】
研究留学ということで、授業は何も取っておらず毎日研究室で実験を行っています。コアタイムは特にないようですが、基本的に朝10時から夜10時まで研究室で活動しています。日本に比べて、韓国の研究室は遅い時間に活発的に活動しているように感じます。研究室にいる時間が圧倒的に長く、昼、夜ごはんのどちらも基本的に研究室のメンバーと食べるため、研究室のメンバーとはものすごく仲良くなれますが、新しい友達を作る機会があまりありません。そのため、国際寮に戻った時や、留学生の集まりがある時は、積極的に話しかけ友達の輪を広げています。

 

SUSAPで大邱大学を訪れた際に韓国語のクラスが同じだったベトナム人の友達と再会

韓国は宅配文化が発達しており、チキンやトッポキ、タッカルビやサムギョプサルのお弁当など様々なジャンルのものが追加料金なしで宅配してもらえます。そのため、実験で外にご飯を食べに行く時間がない時はよくお世話になっています。研究室まで届けてくれるのでものすごくありがたいです。
研究室には、博士学生1人(ベトナム人)、修士学生4人(韓国人4人+私)、学部4年生1人(韓国人)の計6人が所属しています。私も含め外国人が2人いるため、週に1回あるラボミーティングでは、韓国語と英語の両方を使って発表します。ラボミーティングが終わった後は、教授のおごりでメンバー全員で外食に行きます。教授の車に乗って普段行かないようなところに行くのでいつも楽しみです。
 
ラボミーティング後の昼食

佐賀大学の化学科では、学部4年生になると必ず研究室に配属されますが、大邱大学の化学科ではそのような制度はなく、学部生は興味があったらいつからでも研究室に入れるし、興味がなかったら研究室に所属しなくてもいい、といった制度です。また、学部生は卒論発表や卒論を書いて卒業ではなく、試験に合格して卒業する制度のため、本格的な研究活動は大学院生からのようです。
 
実験室の様子
同じ化学科ではありますが、日本にいる時に所属していた分野の研究室がなかったため、他の分野の研究室に所属しています。そのため、使う機器、実験など全てが初めてで新鮮な毎日を過ごしています。慣れないことも多く、韓国語や英語で習うため混乱することも多々ありますが、メンバーに助けられながら楽しく頑張っています。
研究だけでなく、韓国語もスキルアップさせたいと思い大学院生向けの韓国語講座に応募しましたが、レベル分けテストで同じレベルの学生がおらず開講されませんでした。そのため、基本的に1人で勉強し、分からないことがあったら日本語学科の韓国人の友達に教えてもらいながら学習を進めています。
 
韓国の化学学会に参加した際の集合写真


【最後に】
振り返ってみると、2か月半があっという間に過ぎ、留学期間も残り少なくなりました。最近は、実験の結果が思うように出ず焦りも少々感じていますが、残りの時間に留学中でしかできないことも経験したいと思います。このツナガル留学日記を読んで、研究留学はどのようなものなのかイメージしていただけたら幸いです。




 
韓国人の友達と韓服を着て遊んだ時の写真

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