フィンランド ユバスキュラ大学


穏やかなフィンランドでの留学生活

Moi! 現在、フィンランドのユバスキュラ大学に留学中の経済学部経済法学科2年の藤井香菜子です。1学期の留学期間のうち、半分を切り3ヶ月が経とうとしています。これから、留学のきっかけや現地での生活についてお話ししたいと思います。少しでも留学を考えている方、海外に興味のある方の力になれれば幸いです。

留学の動機
 私は、中学生の頃から海外に興味があったので短期語学留学として、カナダやオーストラリア、大学1年時にはSUSAPの短期留学プログラムで台湾への語学留学を経験して来ました。正直なところ今まで短期留学を経験して来たにもかかわらず、私自身の英語力に自信がなく、長期留学は応募直前まで考えたことはありませんでした。しかし、大学生活が1年終わろうとしている時に将来のことについて考えるようになりました。大学生活4年間は想像以上にあっという間です。このまま何も得ないままこの大学を卒業するわけにはいかないと思い、少しでも将来につながる形で成長して卒業したいと考え、留学を決意しました。
 フィンランドのユバスキュラ大学を選んだ理由としては私のTOEFLの点数で留学できるレベルの大学だったことが主な理由です。また、フィンランドは幸福度が高く、社会保障制度も充実しているため、それらの点に関しても興味を持ち、留学を決めました。フィンランドに3ヶ月近く住んだ今となっては、フィンランドを選んでよかったと感じています。留学が決まったのは早めで、準備期間も十分にありましたが、知らないことも多く、昨年留学されていた先輩に手続きなどとても詳しく教えていただきました。


フィンランドでの生活


フィンランドと聞くと、「寒い」「物価が高い」「ムーミン、marimekko」「オーロラ」などを思い浮かべる人が多いと思います。まず、私が暮らしているユバスキュラという街は、首都ヘルシンキからバス、電車どちらを使うにしろ、約4時間はかかる、フィンランドの中部に位置する自然豊かな街です。8月ごろは長袖でも少し肌寒く、上着が必要でした。10月上旬からオーロラも見ることができ、下旬には初雪が降りました。この頃にはコートはもちろん、すでに手袋、マフラーまでしていました。物価に関しては、食料品などは想像していたほど高くなく、ジャケットなどの服はセカンドハンドで安く手に入れることができます。食べ物については、フィンランドには有名な伝統料理はほとんどなく、主食はジャガイモです。カフェテリアでは毎日のようにジャガイモが出ていました。カフェテリアは学生であれば2.42.6€で一食食べることができるため、とても便利だと思います。とにかく一番は自然豊かで、穏やかで、のびのびと暮らせる魅力ある街です。幸福度ランキング1位の国なだけあって、空気を吸っているだけで幸せな気分になれる気がして来るほどです。

ユバスキュラの街並み




学生寮生活


 私はCOASという会社が提供する学生寮に韓国人2人と3人で住んでいます。家具家電付きでキッチン、バスルームが共用、各自個室があるためとても過ごしやすいです。家賃は月250ユーロ(3万3千円程度)で、食費などを含めても佐賀で一人暮らしとあまり差はないと思います。大学のメインキャンパスと寮は徒歩20分程度の距離で比較的近い方の寮でしたが、大抵の学生が自転車で通学しています。私はセカンドハンドで自転車(90ユーロ)を買って通学しています。洗濯機、乾燥機についてはCOASのアプリをスマホにダウンロードし、そこから予約して使うことができる仕組みとなっており、とても便利です。また、Common roomという大きな部屋がついている棟があり、自由にボードゲームやキッチン、サウナを使うことができ、実際に私たちもそこでルームメイトの誕生日パーティーなどをしました。
通学路の湖




誕生日パーティーの様子


大学生活(授業)
 私はこちらの大学ではSocial Scienceの学部に所属していますが、学部の授業は履修せず、実際に受けている授業は英語やフィンランド語などの言語の授業です。1学期も前半と後半に分かれており、前半ではSurvival Finnish, Academic Study Skill, Fundamentals in Intercultural and Multilingual Communicationを、後半ではAcademic English Communication, Basic Academic Writingを、1学期を通してEOTO(Each One Teach One)を履修しています。私が受けている授業は全て少人数制で多くても30人ほどであるため、授業もグループディスカッションなどグループワークが多く、一人一人が意見を言う機会が多くなっています。特に私はFundamentals in Intercultural and Multilingual CommunicationEOTOはとても有意義なものだと感じています。前者の授業は、すべての学部生かつ留学生、現地学生問わず、履修することができる授業です。授業はレクチャー、ペアワーク、グループワークなどで進められ、多国籍の学生と関わることができます。私たちはグループワークで「いかにしてcomfort zoneを抜け出すか」と言うテーマで各国の食べ物を持ち寄ったり、グループ内6人で1枚のfinger paintを完成させたりしました。様々な国の学生と交流できる授業で、とてもいい経験になりました。
EOTOとは1対1で言語を教え合うというシステムです。私はフィンランド人と組んで、フィンランド語や文化を教えてもらい、反対に私は日本語や日本の文化を教えています。
お互いに母国語を教えるために英語で会話することは必須であるため、必然的に英語でコミュニケーションを取る機会も増えます。図書館で本を借りて聞き合いながら言語を学んだり、お互いの国の料理を一緒に作って食べたりと2人でするからこそ、得ることができる経験ができているように感じます。この2つはユバスキュラ大学に留学予定の人にはぜひ勧めたい授業です。

Karjalanpiirakat(Finnish)

握り寿司、餃子、おにぎり

最後に
フィンランドに来てからの日々はとても充実したもので、1日が過ぎるのがとても早く感じられます。授業が始まってからはなかなか思い通りにならず、悩んだり、体調を崩したりすることもありました。しかし、今では自分自身の英語力の低さへの悔しさから、昨日の自分よりもさらに上を目指して努力しています。残りの留学生活も今まで以上に悔いの残らないよう、過ごしていきたいと思います。今までの大学生活でやり残したことはありませんか。もし「留学」が浮かんだ方がいたら、一歩踏み出してみてください。挑戦する時期に早い、遅いはありません。挑戦したいことは即行動、想像以上に時が経つのは早いです。そしてやらないで後悔するより、やって後悔です。きっとその後悔の方がさらなる自分の成長に繋がるはずです。

ここには書ききれないほどフィンランドには魅力がたくさんあります。もし、フィンランド留学を考えている方がいれば、気軽に声をかけてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


コメント