私の北京生活


大家好!
私は佐賀大学農学部応用生物科学科4年の木原優といいます。私は今、中国の北京にある北京工業大学に留学しています。留学期間は1年間で、中国語を学んでいます。今回は北京での生活や授業などがどのようなものなのか、留学を悩んでいる学生の参考になるように北京留学について紹介できたら良いと思います。


留学までの経緯
農学部の私がなぜ中国へ留学をし、中国語を学んでいるのか不思議に思われるかもしれません。私も大学2年生の時までは中国に留学することになるとは思ってもいませんでした。留学を決めるに至った理由は3つほどあります。
一つ目は、浙江理工大学に1ヶ月留学をしたことでした。この時も、たまたま教養科目で中国語を選択している時に友人に誘われたことがきっかけであまり深く考えず、大学からの奨学金ももらえるならいいかな、と勢いで決めました。しかし、実際に1ヶ月留学に行ってみて、想像以上に中国で楽しく生活ができたことと、せっかくならもう少し中国語をきちんと学びたいと思ったことから1年の長期留学をしようと決心しました。留学先を浙江理工大学ではなく北京工業大学を選んだ理由は、せっかくなら他の大学に行ってみたかったことと、中国の首都がどのようなものなのか見てみたかったからです。
二つ目は、私の周りで短期留学や長期留学をしている農学部の友人がいたことです。身近にそのような人がいることは留学を考えるきっかけにもなりますし、やはり留学に関する話を身近にいる人に聞くことができたのは留学を決めるにあたりとても参考になりました。
三つ目は、私は農学部であるため中国語を自分で勉強しようとしても、就職活動や研究室での実験などで時間をきちんと確保するのが難しいと感じたこと、また留学は大学生の間にしたかったため、これが最後のチャンスであると思ったからです。
以上の理由から交換留学を決意しました。

天気の良い日に撮影した大学の正門




大学生活について
まず大学の授業についてですが、曜日によって受ける授業が異なります。現在選択している科目は必修科目である総合と口語の2科目、そして選択科目であるHSK4級のリスニングとリーディング対策の授業の2科目、合計で4科目の授業をとっています。月曜日と火曜日は朝の8時から夕方の16時すぎまで授業がありますが、木曜日と金曜日は朝の8時から11時半までと午前中で授業が終わります。水曜日は選択している科目がないため休みです。そのため、月曜日と火曜日を乗り切れば残りの日はとても楽です。ただ、クラスのレベルや選択科目によって授業の行われる時間や曜日が異なるため、1つの例として見てもらうといいと思います。
次に私のクラスのレベルですが、佐賀大学で教養科目として中国語を学んでいたこと、浙江理工大学に1ヶ月留学していたこともあり、4つあるクラスの内の上から2番目のクラスに入ることができました。しかし、私は中国語を話す、聞くなどの練習をしていなかったため、始まったばかりの頃は文字を読むことはできても、先生の言っていることが分からなかったり、自分の伝えたいことが話せないなど、もどかしい思いをしました。しかし、毎日授業を受けているとだんだん聞き取れるようになっていき、現在は授業中に言われることは大分分かるようになりました。話す方はまだまだですが、やはり中国人や他の留学生と中国語で会話をすることが大切だと感じます。クラスのメンバーは自分を含む日本人2人の他に、アイルランド人が2人、韓国人が10人と韓国人が圧倒的に多いです。
授業以外の時間の過ごし方としては、授業が終わってからや休日などは友人と食事や買い物に行ったり日帰り旅行などをして過ごしています。留学始めの頃は授業の予習復習が大変で1日部屋で勉強することもあったのですが、最近は授業や中国語に慣れたこともあり、遊ぶことも増えています。地下鉄もかなり発展しているので地下鉄で遠くまで行ったり、歩くには遠いところにはレンタル自転車を利用して遊びに行ったりします。
また、北京は空気が汚いイメージがありますが今のところは体に異変はないのでそこまで心配しなくても大丈夫だと思います…。最近までは、空気の汚さよりも北京に植えられた木から出る白い綿に悩まされていました…。

中国人の友人との食事

 


食事に関して
次に食事に関して紹介していこうと思います。大学には大きく3つの食堂がありますがどこの食堂でも日本より安くお腹いっぱい食べることができます。一番安いところでは6元(約100円)ほどで済ませられますし、他の食堂でも平均15元(約300円)ほどと、かなり安く食事ができます。大学の周りには少し歩けばレストランなどもあります。お店によって値段は異なり、安いところは学食と同じくらいの値段で食べられますが、ショッピングセンターなどに入っているお店などは日本とあまり変わらなかったりします。最近よく利用しているのは外というものです。これはとても便利なサービスでアプリを利用してお店から寮までご飯を届けてくれるデリバリーのようなものです。アプリで食べたいものを注文するとお店に伝わり、近くにいる配達員の人が受け取って寮まで届けてくれます。このアプリの便利なところは、まず部屋にいながら料理を頼めること、また沢山の種類のお店が入っているため、基本的に食べたいものはなんでも頼むことができること、また幾ら以上頼むと割引される、などのサービスがあることです。このアプリは留学生も中国人学生も多く利用しており、毎日たくさんの配達員のお兄さん達がバイクで届けている姿を目にします。


寮の近くには、野菜や肉、調味料などを安く売っている市場もあり自炊も可能です。寮にも共同キッチンがあり、よく留学生が色々な料理を作っている姿を見ます。私も最近鍋を買ったのでこれからは自炊もして節約をしようと考えています。

大学近くの市場(肉や野菜、魚などを安く買うことができます)

韓国人と一緒に寮のキッチンにて料理



買い物に関して
中国にいて感じるのは、中国ではネットによる買い物がかなり浸透しているなということです。上で紹介したように食事に関してもそうなのですが、洋服や日用品などもタオバオというアプリで済ませられるのでお店に行く必要がありません。タオバオというのはアマゾンのようなものなのですが、普通にお店で買うよりも安く買えたりするので私も愛用しています。洋服も日本で買うよりかなり安く、質も悪くないためとても驚きます。タオバオはクラスの先生から中国人の友人まで沢山の人が利用しています。もちろん、休日はショッピングセンターに行ったりして外で買い物をすることもあります。
支払いに関しては、ネットでの買い物も外での買い物も基本的にはスマホ決済で行っています。財布を持ち歩く必要もないですし、スムーズに行えるため日本も早くスマホ決済が浸透してほしいと思ったりもします。

中国留学の魅力
ここからは、中国留学の魅力に関して説明したいとおもいます。留学というと、アメリカやオーストラリアなどの英語圏への留学のイメージが強いかもしれません。しかし、中国を留学先に選ぶのも良いと個人的には思います。まず、アメリカなどと比べると物価が安いので安く留学ができること、日本に近いので一時帰国が容易であること、生活に比較的慣れやすいこと、大学からの奨学金が出ることなどメリットがかなりあります。特に金銭面に関しては留学を考える上で悩む人が多いと思いますが、その点でも中国はかなり良いと思います。また、北京工業大学には様々な国からの留学生が多いため、いろんな文化背景を持つ沢山の人と交流できます。自分の意識・行動次第で中国語以外にも英語や韓国語習得も可能です。また、授業で出される宿題もそこまで多くないため、時間的にも余裕があります。中国を留学先として考えてなかった人も、1つの選択肢として考えてみるのも良いのではないでしょうか。

まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。ここまでの話からは、留学を決めてから現在まで順調に進んだように感じるかも知れませんが、あまり考えず留学を決めたため留学直前はかなり不安でした。一人暮らしをしたことがなかったため、1年間という長い期間海外で生活できるのか、授業についていけるのかなど色々心配なことがありました。しかしいざ留学に来てみたらなんとかなるものです。留学のため、卒業は1年遅れることにはなりますが、それ以上に価値のある体験ができるとはっきり感じます。留学しなければ経験できないことが沢山ありますし、留学しなければ出会えなかった人と出会えます。留学を決めるのに色々悩むとは思いますが、しない後悔よりする後悔と言いますし、深く考えすぎず勢いで決断してみるのも良いのではないでしょうか。
現在留学が始まってから約3ヶ月が過ぎ、残りの時間もあっという間に過ぎていくと思います。この留学が無駄にならないように一日一日を大切にし、北京での生活を楽しみながら過ごしていきたいと思います。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。この日記が留学を迷っている人の参考になればと思います。

日本語クラブの学生と記念撮影



コメント