フランス オルレアン大学


はじめに


こんにちは!先進健康科学研究科1年の倉橋朋来です。僕は今フランスのロレーヌ地方にあるオルレアン大学に6ヶ月間、研究留学としてきています。

 

オルレアンという町はパリから電車で1時間ほど南にいったところにあります。そして駅からトラムと呼ばれる路面電車に30分揺られると、オルレアン大学に到着します。オルレアンはジャンヌダルクがとても有名で、町のあちこちに銅像やシンボルが見られます。街はとてもきれいで、旧市街といったヨーロッパらしさも残っています。フランスはスリなどが有名ですが、オルレアンは比較的治安も良く、とても住みやすい街です。

(オルレアンの町並みです。街の中にはトラムが通っています。)
(街の中心にある、ジャンヌダルクの銅像です。)




1.留学するまでの流れ



僕は学部生の頃に留学したことはありませんでした。しかし4年生の際にタイに訪れた際、自分の英語能力のなさや、自分の知らない世界への刺激を感じました。そこから海外における生活への興味や英語を話せるようになりたい気持ちが芽生えました。そんなときに佐賀大学が海外に留学したい学生を支援するプログラムを知り、申し込みました。そして指導教員と相談をして、コネクションのあるオルレアン大学に決めました。そこから入学許可証やビザの取得といった留学準備を始めました。オルレアン大学は研究留学としての受け入れの前例がなかったため、躓く場面もありましたが、国際課の方々に協力してもらいながら、無事行うことができました。僕の場合は準備に3か月ほどかかり、結構ぎりぎりで終えました。フランスはビザ申請に時間がかかるので、余裕を持って準備することが本当に大事です。
 

2.生活について



大学内はとても広く、トラムが通っています。街から離れているため自然も多く、通学の際にウサギやリスを見かけたりします。大学の中心には大きな池があり、池の周りでご飯を食べたり、おしゃべりしたりと、とてもゆっくり時間が流れています。
(大学内にある池です。とても落ち着くお気に入りの場所です。)



研究所:



僕の受け入れ先はICOAとよばれる有機化学の研究所で、分子生物学から化学といった幅広い専門家が研究しています。普段は平日9時から17時くらいまで活動しています。研究所の人とは英語でコミュニケーションをとっています。研究設備は日本より便利な機器もありますが、不便な機器もあります。こういった機器の違いやプロトコルの違いは、本質を考える機会になり、より良いプロトコルの改善にもなりました。チームのメンバーもとても親切で、日常生活で必要な手続きを手伝ってくれ、実験でわからない場面で一緒に考えてくれます。フランスでは金曜日は家族のために帰省する人が多く、木曜日に飲み会がよく行われます。僕の研究室も毎週木曜日に研究室終わりにICOAの学生メンバーとBarに行きます。
(実験で余った液体窒素を使ってアイスを作っています。)







食事:

朝ごはんはパンなどで簡単にすましています。フランスの食パンは食パン自体が少し甘いものが多いです。
お昼は学食を利用しています。食堂は校内に3つあり、曜日やレストランごとにメニューが異なります。前菜、副菜、メイン、パン、デザート、果物orチーズを取って食べることができます。13.3ユーロと手ごろな値段でおなか一杯になります。デザートはアップルパイやアイスなどがあり毎日の楽しみになっています。パンの種類がフランスパンしかなく、結構硬いことを除けばおすすめです。
夜ご飯は、フランスの外食はとても高いので自炊をしています。1000円以下で食べることができるところは、マクドナルドかケバブくらいです。最初はパスタやパンを食べていましたが、一週間ぐらいで日本食が恋しくなりました。やっぱり日本人ですね。幸いアジアショップが街の方にあるため、日本米やしょうゆなどを手に入れることができました。日本食最高!お肉の値段は同じか少し高いですが、乳製品や野菜は安く手に入ります。果物も安いので1日に1個食べています。意外にマンゴーが安くておいしいのでレギュラーメンバーです。
(食堂のメニュー)


寮:



寮はいくつかタイプがあり、1255ユーロの安めのタイプを選択しました。寮から研究施設までは歩いて8分ぐらいかかります。大学内が広いので寮や施設によって距離が異なりますが、遠くても徒歩10分圏内には収まると思います。部屋の大きさは9 m2でクローゼット、冷蔵庫、トイレ、シャワーがついており、Wi-Fiも使えます。一人で暮らす分には問題ないスペースでした。クーラーはついていませんが、冬はセントラルヒーティングという暖房器具があります。これは建物全体に循環しているお湯が通っていて部屋を暖めています。しかし調節は難しく、夏と冬は温度調節が日本より大変です。リネン類は自分で購入するか、シーツ、枕カバー、かけ布団を有料で借りなければいけません。かけ布団はそんなに厚くないので、1枚だと9月中旬ごろから寒くなります。洗濯機は共有で13ユーロ、乾燥機は1ユーロで使用できます。キッチンは各階共通となっていて、レンジとコンロがあります。キッチンが共有なので少し不便ですが、同じ階の友達と一緒に料理を作ったり、食べたりしています。いろんな国籍の学生が住んでいるので、キッチンで料理の合間によく話したりします。


課外活動:

大学からトラム2駅分のところに(徒歩10分くらい歩いても行けます)E.Leclercという大きなスーパーがあり、布団から電気製品といろんなものが売っており、大抵のものはここでそろいます。他にもIKEAなど生活用品はオルレアンで十分手に入ります。
オルレアン大学は語学留学が盛んなため、日本の学生だけでなくいろんな国の学生と交流する機会が多いです。中国からきている同じ寮の学生と自国の料理を作りあったり、ゲームをしたりしています。
週末はオルレアンが比較的パリに近いため、バスに乗って遊びに出かけたりしています。学生ビザを持っていると凱旋門やルーブル美術館に無料で入ることができるため、とてもお得です。
 

3.おわりに



留学が始まって約二ヶ月が経とうとしています。海外に行くと自分に足りてないところや日本の良いところ、悪いとこなどが見えてきます。留学というなかなかできない経験をさせてもらっているので、できるだけ多くのものをあと4か月間で吸収していきたいと思います。
またこの日記を見る人は、留学を考えている人や悩んでいる人が多いと思います。海外で一人きりで生活して行けるだろうか、自分の英語は通じるだろうかと不安なことが多いと思います。しかし留学してみたい、海外でしたいことがあるというその気持ちを大切にしてほしいと思います。あなたの挑戦する気持ちに国際課の方々や、指導教員や先輩、さらには同期のメンバーたちや家族が応えてくれ、必ず手を差し伸べてくれます。また終わってみれば考えすぎだったな、なんてこともあります。僕も行く前は生活できるのだろうかと不安でした、しかしオルレアン大学の学生や研究室の人たちの助けもあり、なんとか生活できています。
 
ぜひチャレンジしてみてください!!





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