フランス バイオ産業大学


先進健康科学研究科1年 松岡明子



はじめに


こんにちは、私はフランスのセルジーにあるバイオ産業大学(EBI)に交換留学しています。期間は20199月から2020年の1月までの5か月間で、現在留学して2か月半が経ちました。この日記には留学するまでの手続きや現在の生活について書きたいと思います。

 

セルジーはパリから電車で40分ほどの場所にあります。都市開発が行われている一方で、昔ながらの家が残っていて自然もあり、とてもいいところです。

家の近くの湖


きっかけ
 
私はもともと海外の文化に興味があり、留学もしたいと思っていました。学部の時にSUSAPなどの短期プログラムでリトアニアとスリランカに行きましたが、その時は話されていることが分からず、自分の意見も言えず、当然満足いくものとはなりませんでした。そこで、JASSOの奨学金のことを知り、この留学に踏み切りました。英語圏ではないフランスに決めた理由は、母語でない英語を話すフランス人の学生と会うことで刺激になると思ったからです。また、フランスの食文化やヨーロッパの街並みも好きだったので、長期で留学するならヨーロッパにしようと決めていました。
 
手続きについて
 
3か月以上のフランス留学には様々な手続きが必要です。まず、出発前にビザの申請をしなければありません。ビザの申請をするために、キャンパスフランスという機関に登録し、ビザ申請のための申請をしなければなりません。これには該当者は面接なども必要となるので、フランス留学を考えている方は、出発の最低でも2か月前から準備を始めるといいと思います。
そして到着後、ビザの有効化、銀行口座開設、社会保険への加入、交通定期券の申請など、とにかく手続きが多かったです。しかし、銀行口座以外は全てオンラインで申請できるので自力でもできました。3か月以内にビザを有効化しないと不法滞在になるので注意が必要です。また、バディー制度で留学生一人につきEBIの学生が一人ついてくれるので、銀行口座開設の時も言語で困ることはありませんでした。
 
学校生活について
 
私は研究留学の予定でしたが、EBIでは授業を履修しなければならなかったので、Analytical Instrumentation(専門科目), 英語(ビジネス英会話)、英語(TOEIC対策講座)、フランス語(留学生必修)の4つを履修しています。私がとっているものはすべて英語で開講されています。次に具体的な授業内容についてお話します。まず、Analytical Instrumentationについてです。この授業は自分が日本で使っている機械について興味があったので履修しました。授業内容は化学分析で用いるGC, HPLC, TLCなどの機械についてとその分析方法です。授業の種類はコース、TDTPがあります。コースは大講義室での講義、TDは小規模クラスで練習問題・解説など、TPは実験です。一つの授業に講義・練習問題・実験が組み込まれているのですごく身につきやすいなと感じました。また、授業中も活発に質問が飛び交っていて、学生の学ぼうとする姿勢がとてもいい刺激になっています。テストは3回あります。中間テストが10月と11月、最終テストが1月です。中間テストはコンピュータールームでオンライン解答ですが、留学生は1530分多く時間がとってあります。すでに1回目の中間テストを終えましたが、全て記述式で、出来はあまり良くありませんでした。次のテストで挽回できるよう猛勉強しています。
次にビジネス英会話についてです。この授業は週に1回だけですが、前半はプレゼンテーション、後半は資料を使っての会話中心の授業です。宿題も毎回出され、ハイレベルな英語を学べています。TOEICの授業では、授業中はリスニング問題を1回分とその解説、そして宿題にリーディング問題を2回分出されます。この宿題のおかげで毎週英語の勉強をする習慣ができました。最後にフランス語の授業についてです。授業は前半が初心者グループ、後半は上級者グループという感じで分かれています。会話中心で行われ、最初のころは全く勉強したことない私には何も理解できませんでした。しかし、この授業で習ったフレーズを帰って家でホストファミリーと復習したりして少しずつ身についてきました。

EBIの外観

私の場合、研究室配属で少し問題が生じました。当初の予定では9月の始業と同時に研究室に所属する予定でしたが、7月に希望先をメールで伝えていましたが、フランスはバカンスに入り、メールの返事はありませんでした。フランス人はバカンスに入るとメールを返しません。また、学校が始まってからもあまりメールの返信はないので、直接会いに行った学生が優先されます。これは行政手続きでも同じです。とにかく面と向かって話すと、事が上手く運べる気がします。その後、何度訪問してもなかなか決まらず、研究ができない状況でした。そこで山田先生に相談し、やっと研究がはじめられそうになってきました。自分で何とかしなくてはと思っていたので、何か困ったことがあったらすぐに相談することが大切だなと感じました。
今まで何もしてないわけではなく、授業や友達の研究室を訪問させてもらい実験をしたり、授業のプロジェクトで論文を検索して読んだりしたので0ではありませんでした。これから残りの2か月間、しっかり研究したいと思っています。
 
 
住居について
 
私は今ホームステイをしています。EBIには学生寮がないため、自分でアパートやホームステイ先を探す必要がありました。しかし自分で探すのは難しかったため、最終的にEBIの学生からホームステイ先を紹介してもらいました。家賃は3食込みで500€です。アパートの相場が450600€なので、とても安いです。(値段は交渉しました。)
家から学校まではバスと徒歩で約30分です。ホストファミリーはお父さん、お母さん、大学生の子供2人の4人家族で、全員英語を話せて、みんな家族のようにフレンドリーに接してくれます。日本語とフランス語を教えあったり、フランス料理を習ったり、とても楽しく快適に暮らしています。広い庭があり、野生のハリネズミが3匹住み着いています。
家の前で見つけた野生のハリネズミ

食事について
 
フランスの外食はすごく高いので、基本的に食事は家で食べます。EBIには学食がないため、昼食はサンドウィッチなど自分で持っていくか、家に帰って食べています。フランスの夜ご飯は2021時と遅めに食べるのが一般的なので慣れるまで少し辛かったです。基本的なメニューは野菜スープ、サラダ、メイン、パスタか米、デザートという感じです。マザーは料理が好きでケーキやパイなどのデザートも手作りします。ホストファミリーはみんなクレープが好きなので、毎週日曜日にクレープが出ます。料理を手伝うのもすごく楽しいです。
手作りのアップルパイ

留学生のための活動
 
EBIにはBD’EXPATという学生団体があります。佐賀大学のグローバルリーダーズのように、留学生のために様々なアクティビティを催してくれます。例えばエッフェル塔やベルサイユ宮殿観光、近隣大学の留学生と合同ピクニック、フランス料理教室、スペイン料理教室などです。どの活動もとても楽しく、いろんな人と出会う機会があり、充実しています。
また、留学生同士でディズニーランドに行く計画も立てています。今の私の楽しみです。
留学生全員で人文字PARIS


BD’EXPATのアクティビティで


さいごに
 
私はたくさんの人に助けてもらいこの充実した留学生活が送れていると思います。皆さんに助けてもらったように自分も恩返しできるよう成長したいと思います。この日記が少しでも留学を考えている方の役に立てると嬉しいです。英語が喋れなくても、挑戦することに意味があると実感しました。英語力に自信がない方でもどんどんチャレンジしてほしいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。








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