オーストラリア ラトローブ大学

みなさん、こんにちは。教育学部4年の松本音希子です。 

 

 私はオーストラリアのメルボルンにあるラトローブ大学に2020年2月19日から10月26日まで留学していました。コロナウイルスの影響により対面で予定されていた授業が全てオンラインで実施されることになりましたが、やむを得ない理由があり帰国できず、そのままメルボルンに滞在し、授業が全て修了してから帰国しました。 

 

オーストラリアに留学したいと思っている人は少ないと思いますが、治安もとても良いですし、留学する環境はすごく良いと思うので、私の文章を見て少しでもオーストラリアに興味を持ってくれる学生が増えると嬉しいです。

 

  【留学のきっかけ】

 私は大学に入学した当初から海外留学したいという強い希望があり、毎日スコアをクリアするための勉強をしていました。最初はアメリカのスリッパリーロック大学に留学することを希望していましたが、大学2年生の夏にSUSAPでラトローブ大学に5週間短期留学したことをきっかけに、オーストラリアの多国籍文化に魅力を感じ、オーストラリアへの留学に変更し、勉強を進めました。 佐賀大学で3年次に教育実習を終え、日本における実際の教育現場を学んだ上で、オーストラリアに留学し、教育の違いや生徒の違いについても学びたいと思い留学を決意しました。 

 

【留学前の準備】

 1. 語学スコア オーストラリアは佐賀大学が提携している他の大学とは違いTOEFL-ITPのスコアが使えず、IELTSというオーストラリアやイギリス圏の大学に留学するために必要な語学スコアが必要です。IELTSは佐賀大学では受験することができないため、自分で予約したテスト会場に受験しにいかなければならず、受験費用も25000円、スコアにも2年間の有効期限付きと条件もかなり異なります。試験の内容としては、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングが実施され、試験時間も朝9時くらいからスピーキングの時間によっては夕方6時くらいになることもあります。問題形式に慣れれば、各分野の試験時間は1時間、スピーキングは15分と短めなのでTOEFLよりも集中しやすいと思います。ラトローブ大学に留学するためには、全ての分野で満点9.0中、6.0が必要になります。

 

 2. ビザ オーストラリアのビザはアメリカなどの他の国とは異なり東京や大阪にある大使館に行く必要はなく、全てオンラインで申請でき、必要事項を全て記入して不備がなければ10分ほどでビザを取得できます。しかし、入力すべき項目がかなり多く、25ページほどあるため、全ての項目を入力し終わるのに5時間ほどかかりました。時間に余裕がある時に申請することをお勧めします。 

 

【オーストラリア(メルボルン)について】

 1. 物価・生活費 日本と比べると物価はかなり高く、寮費と生活費を合わせて月15万円くらいが必要になります。コロナウイルスの影響で外出がほとんどできなかったため、友達と外食するとなるともう少しお金が必要になると思います。スーパーでも日本と比較して安いと感じた商品はチーズくらいで、それ以外の食品や日用品は日本の1.5倍〜2倍くらいだと思います。

 

2. 公共交通機関 メルボルンでは公共交通機関は日本と同じくらい発達していると思います。しかも、電車やトラムに関してはほとんど遅れがなく、トラムに関しては10分に一回のペースで次の便が来るので便利です。ただ、日本と同じように、バスは交通状況によってかなりの遅れが生じることがあります。しかも、日本のバスとは違って、停車地の車内案内が無いため、バスに乗った際は携帯などで位置情報を確認していないと乗り過ごすことがあるので注意が必要です。

 

 3. 気候 オーストラリアは南半球に位置しているため、日本とは逆の気候になります。一年を通して日較差が大きいため、日中は半袖でも暑いくらい気温が上がることがありますが、夕方になると長袖の上着を着ても寒く感じることがあるため、出かける時は昼と夜の気温の両方を確認する必要があります。冬は雪が降ることはありませんが、風がかなり冷たく、ダウンジャケットが必須です。また室内に干していた洗濯物が3時間ほどで乾いてしまうほどかなり乾燥しているため、寝る時は濡れたタオルを部屋に干す、マスクをして寝るなど、乾燥対策が必須です。 

 

シティの街並み Part 1  

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

シティの街並み Part 2 

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

シティの街並み Part 3 

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。

 

 4. カフェ メルボルンはカフェの街と言われるほど、カフェが沢山あり、しかもほとんどのお店で美味しいコーヒーが飲めます。コンビニやファストフード店など日本では機械で淹れたコーヒーが主流ですが、メルボルンではバリスタがスチームしたミルクを使用したコーヒーを低価格で飲むことができます。コーヒーの味もカフェによってかなり違うので飲み比べて見るのもメルボルンを楽しむ一つの方法だと思います。

 


 大学内のカフェで店員さんと 

 ※この写真はロックダウン前に撮影したものです。

 

 【ラトローブ大学について】 

私が留学したラトローブ大学はシティからバスやトラムで約1時間、電車で約40分のところに位置しており、大学から歩いて15分くらいのところにスーパーやレストランが集まった施設があるため、生活するには便利な場所に位置しています。キャンパス内を巡回するバスがあるほどキャンパス自体がとても広く、教育・ビジネス・医学・芸術・サイエンスなど様々な学部があり、大学内だけでもカフェやレストランが合わせて10軒以上あります。スポーツセンターでは様々な運動を楽しむことができ、メディカルセンターもあるため、キャンパス内だけで様々なサービスが受けられます。

 

 【授業について】

 留学前は教育学のみを履修しようと考えていましたが、私の語学力の関係で履修できる教育に関する授業が少なかったため、教育の授業に加えて、マーケティング、コニュニケーション、ジャーナリズムに関する授業を履修しました。全部の授業に共通して言える魅力は授業を担当する先生です。特別支援に関する授業に関しては、先生が特別支援学校で校長先生をされていたり、ジャーナリズムの授業に関しては、先生が実際にニュースライティングの現場で働いている・ラジオパーソナリティーをしているため、現場の空気感を味わうことができたり、授業の内容に説得力があって1時間1時間の授業がとても濃い内容でした。1学期間に4つの授業を履修し、ほとんどの授業がレクチャーとチュートリアルという2つの分野があります。レクチャーでは日本でいうと大人数の学生に対し、ホールなどで行われる講義形式のようなもので、先生の話を聞くというものです。レクチャーの次に行われるチュートリアルでは、レクチャーを受講する学生を10〜20人の少人数のグループに分けて、ディスカッションや発表を主とした演習形式で行われるものがあります。時間的に言うと、レクチャーは1時間程度、チュートリアルは1〜2時間程度行われます。課題に関しては、ほとんどの授業が学期を通して3つの課題が課され、一つの課題で1500語のエッセイやレポートを提出する課題が課されます。 

 

【寮について】

 ラトローブ大学は今年新しくできた寮を含めて、4つの大きな寮棟があります。寮費も月8万円と高めで、私はシングルベット、テーブル、椅子、クローゼット付きのプライベートルーム、共用のバス・トイレ・キッチン、ランドリー付き、自分で食事を用意する寮に住んでいました。クワイエットルームという静かな環境で住みたい人向けの部屋もありますが、私が住んでいたメンジーズという建物はクワイエットルームが完備されておらず、毎日夜中3時くらいまで寮生がパーティーを行うほど騒がしいところに住んでいました。十分な睡眠時間を確保したい人はメンジーズ以外の棟に泊まることをお勧めします。コロナウイルスの影響で寮に住んでいる人はほとんどいませんでしたが、寂しいのが苦手、英語を話す機会を増やしたいと思う人は寮に住むのが良いと思います。 

 

【オーストラリアでの思い出】 

本当に限られた時間だけでしたが、日本語クラブ「HAKAMA NAKAMA」の友達の家でパーティーをしたり、シティでご飯を食べたり、ハイキングをしたり、海に出かけたりすることができました。また、ロックダウン中には、大学内のカフェに毎日通って店員さんと仲良くなることができました。 

 

日本語クラブ「HAKAMA NAKAMA」の友達の家でパーティー 

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

シティでのウェルカムパーティー

 ※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

3時間くらいドライブして海へ 

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

友達とハイキング・最高の眺め 

※この写真はロックダウン前に撮影したものです。 

 

【最後に】 

コロナウイルスの影響で出発前に想像していた留学とは異なる結果になってしまいましたが、危機的な状況になった時にオーストラリア政府がどのような対策をするのかということを身をもって体感することができました。メルボルンは日本よりも制限が厳しく、警戒レベルが4に引き上げられ、外出も5km圏内・一日2時間までとかなり厳しい状況下にありましたが、勉強により集中しやすい環境ができたのでよかったと思います。佐賀大学からオーストラリアに交換留学した人は少なかったため、留学までにどんな準備をすべきか不安なことがたくさんありましたが、留学して改めてメルボルンの良さに気づくことができました。

コメント