アメリカ スリッパリーロック大学

 

みなさん、こんにちは。農学部2年の梶原みなもです。

20228月から約1年間、アメリカ・ペンシルべニア州のスリッパリーロック大学(SRU)に留学しています。時の流れは速いもので、もう帰国まで2か月を切りました。そんな私の学生生活を皆さんと共有しつつ、SRUの魅力をお伝えできればと思います。

 

留学のきっかけ

アメリカを選んだきっかけは、「The Bold type」というドラマでした。近年注目されている社会問題に直面した3人の女性が、彼女達なりに乗り越えていく内容です。そのような生き方がかっこいい!と思い、あこがれを抱きました。留学を視野に入れた動機はこんな感じの、結構漠然とした入りでした。

では、なぜSRUに留学しようと思ったのか。それは、自分の固定観念をうまく壊したかったからです。農学部を卒業した先の将来を想像したときに、よく挙げられる研究者にはなりたいとは思わず、何になりたいのかが全く想像できませんでした。その要因として、農学の知識を蓄えたままで応用力が欠けているために、自分のなりたいものが見つからないのではないかという考えにたどり着きました。固定観念は、専門を突詰めていくには役立ちますが、それを応用するには妨げになると考えました。アメリカの大学は、専攻に縛りがあまりありません。なので、この目的を果たすには最適だと思いました。

留学しようと思った理由は、勉学だけではありません。私は、アメリカ人の考え方や文化にも興味がありました。日本は小さな島国ですが、アメリカは、多民族国家であり、様々な人種の人々が一つの大きな国で共に生活しています。そのことに伴い、多くの社会問題を身近に感じることができます。日本人が抱えている問題が、アメリカ人ならどう捉えられるのか。情報量の多い環境で生活を共にすることで、日本になにかしら役立つ考え方を持ち帰られたらと思い、SRUに留学を希望しました。 

事前準備

・語学

SRUへの留学には、TOEFL ITP500点以上が必要でした。他の留学先よりも比較的手が届きやすいレベルなので、継続的に学習すれば達成できると思います。ギリギリの点数で通った私でも、何とか生きていけているので、語学力でそこまで心配する必要はないと思います。

・必要な手続き

出国前までに、留学先大学への必要書類の提出や、VISAの申請、予防接種等が必要でした。特に、VISAは大使館の面接日時が少なすぎるため、出国できてもアメリカに入国できない危機に陥る寸前でした。VISAの申請は早めにしたほうがいいです。

・奨学金

留学の条件に応じて、様々な奨学金制度がありました。ですが、私は民間の「業務スーパードリーム奨学金」という給付型奨学金を受給させていただきました。

留学生交流室の方から勧めて頂いたこちらの奨学金のおかげで、経済的な負担を大幅に減らすことができました。

・モチベーション

自分のモチベーションを保つために、短期研修プログラム(SUSAP)や、SRUと提携したimmersion programに参加していました。コロナの真っただ中だったため、すべてオンラインでしたが、得られるものは多くありました。他にも国際課主催のイベントにも積極的に顔を出していました。

留学に興味のある方は、参加してみることを強く推奨します。(回し者じゃないです。) 

生活

SRUは、ピッツバーグ空港から車で1時間半ほどの大きな大学です。繁華街からは離れていますが、大学から歩ける距離に食料雑貨品店や飲食店があるので生活に困ることはないと思います。気候は、北海道と同じくらいの緯度のため、佐賀よりも結構寒いです。

・授業

SRUの授業時間と頻度は、授業ごとに変わります。50分と75分授業は週2・3回ほどあるため、佐賀大学やよりも授業数は少なめです。ちなみに、春学期は水曜日を軸に線対称な時間割をつくることができました。奇跡的に。

SPRING 2023時間割

私は、留学目的であるアメリカの考え方を学び取りたかったので、興味のある専攻以外の授業を中心に選択しました。時間割を見て、なんで日本文化の授業?と感じた方もいるかもしれません。日本文化の授業をあえてとることで、アメリカの日本に対するイメージや捉え方を学ぶことができると考えたからです。日本の気づかなかった一面を知ったり、西洋と東洋のとらえ方の違いについて話し合うこともできました。

留年を始めから考えたくはなかったので、専攻の農学部と英語の授業を単位互換する計画を立てていました。そのため、農学と基本教養科目(秋学期に取得)の授業も少しだけ履修しました。

・大学生活

SRUは、日本に関連した授業とクラブ活動があるほど、日本に対して関心がある学生さんが多いです。そのため、日本語クラスのConversation groupという日本語を話すことを目的とした30分ほどのグループ活動のリーダーや、クラブの学生さんとの交流する機会がありました。

大学のイベントは、週に1度は何かしらのイベントがあり、大学生活に飽きることはなかったです。特に国際交流イベントでは、伝統衣装を着てファッションショーをしたり、日本のブースでは扇子に墨で名前を書いたりしました。(初挑戦で心臓バクバク。)

ファッションショー 集合写真 

休日は、主に大学から出ているバスや友達の車に乗せてもらい、ペンシルべニア州の観光をしていました。アメリカは車のスピードが速いので、車酔いに要注意。。

ピッツバーグでは、「お月見イベント」という日本文化を伝えるイベントがありました。周辺の学生さんがお月見に関する紙芝居や、着物体験、習字などの出し物を担当し、現地の方に日本文化を体感してもらいました。私は習字を習っていたので、習字のブースを担当しました。習字を教えた経験はなかったので少々苦戦しましたが、それぞれ自分なりに楽しんでもらえたようでとても嬉しかったです。 

お月見イベント ピッツバーグの学生さんと。

アメリカの特権かもしれないですが、1週間以上の長めの休みがちょこちょこあります。その休み期間を使ってニューヨークや、ボストンに初の一人旅行に行きました。

NY 年越しタイムズスクエア

ボストンの街並み。ここに住みたい!!

最後に

交換留学を経て、一番成長したと感じることは、適応力です。アメリカは、日本では考えられないことが頻繁に起こります。序盤は、動揺して落ち込んだりしていましたが、後半は楽観的に物事を考えられるようになりました。アメリカの人々は思ったより優しく、そのことが救いになることも幾度となくありました。積極的に話し合い、自分の意見をストレートに相手に伝えるとこが良しとされるアメリカ文化の影響で、自分の考えが明確になり、発言力もつきました。

伝えたいことが多すぎて長々となってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。「ツナガル留学日記」があるように、交換留学を経験している先輩はたくさんいらっしゃいます。留学を目指すうえで不安になったら、周囲の人や、経験された先輩方に聞いてみてください。この記事を通して、少しでもSRUに興味を持ったり、留学へ踏み出す一歩になれば本望です。


 

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