タイ・チェンマイ大学(理工学研究科 建築環境デザインコース 修士2年 末吉玲)

 こんにちは。

20258月より約5か月間、タイのチェンマイ大学に交換留学している理工学研究科 建築環境デザインコース 修士2年の末吉玲です。この日記を通じて、少しでもチェンマイや留学に興味を持ってもらえたら幸いです。 


|経緯

 私の留学目的は、主に修士研究の調査です。昨年8月に国際ワークショップの一環でチェンマイを訪れました。当時、チェンマイの街並みや現地の人々のあたたかさに魅力を感じました。その後、今年2月に、修士研究を本格的に進めるにあたって、研究のテーマについて指導教員である三島伸雄教授より、チェンマイ留学の打診を受けました。幼い頃から海外や異文化への関心があったため、二つ返事で留学を決意しました。


|留学準備

・語学

 留学の申請にあたって、語学力を証明するスコアの提出が求められます。留学先の大学によってTOEICなど語学試験による基準が設けられており、申請までにその基準を満たす必要がありました。私はTOEICを長らく受けておらず、申請直前に基準を満たすスコアを取得しました。留学を志望する方は、予め留学先のスコア基準を把握し、計画的な受験をお勧めします。語学試験に関する質問や対策については、留学生交流室で担当のかたが丁寧に教えて下さります。不安な方は是非。

・各種手続き

 留学準備期間では、多くの手続きがあります。特に、佐賀大学やチェンマイ大学へ提出する書類の準備に時間を要しました。志望理由書では、留学の目的や現地での学習目的を明確に記さなければなりません。この他にも、病院での受診が必要なものや指導教員に依頼するものがあるため、事前に連絡や予約など行う必要がありました。書類の提出が完了次第、ビザ取得のために、申請を行いました。このタイミングで、航空券の予約を行いました。幸い、今年からタイが電子ビザを開始したため、インターネット上でスムーズに申請を行うことができました。このほかにも、事前の講習や講義、海外保険の申し込みなどがありました。留学生交流室の方からの案内や連絡のおかげで、全ての手続きを期限内に行うことができました。

 

|チェンマイについて

チェンマイはタイ北部に位置し、バンコクに次ぐ規模を誇るタイ第2の都市といわれています。ここではランナー文化と呼ばれる独自の伝統が育まれており、街を歩くと、歴史ある建物や工芸、季節ごとの祭りなどを通じて、その文化が今も生活の中に息づいていることを感じます。旧市街には多くの寺院や史跡が残り、近代的な商業エリアにはおしゃれな店舗が立ち並ぶなど、古さと新しさが調和しています。近年は観光や教育の拠点としても発展し、「北方のバラ」と呼ばれる美しい街として親しまれていますが、現地の人々のあたたかさもチェンマイの大きな魅力の一つだと思います。また、現在は雨季で日本よりも涼しく、過ごしやすい印象です。



(左から)旧市街の寺院、近所の大型商業施設、週末に開催されるマーケット

 

|留学先の生活について

・大学

 研究留学のために講義はありません。大学生活では研究室に所属し、週一回のゼミに参加しています。毎週、調査や作業の進捗を報告し、教授と議論を重ねています。議論は基本的に英語で行われるため、日常生活で使用されない専門用語についても英語での理解が求められており、大変です。ゼミの中では聞き取れなかった部分は、録音し帰宅後に繰り返し聞きながら、理解を深めています。一方、8月には、佐賀大学の学生が数名訪れ、12月に行われる展示会に向けた短期間のワークショップに取り組みました。チェンマイ大学は敷地が広く、多くの学部棟をはじめ運動施設や食堂もあり、学生だけでなく地域の人々や観光客にとっても憩いの場となっています。中でも、私のお気に入りは建築学部棟です。円形の建物の中庭に聳え立つ大きな木に圧倒されますが、すごく居心地の良い空間です。

 

(左から)ワークショップの成果発表、建築学部棟の中庭、キャンパス内の湖

 

・休日

 休日は、家の近くでおしゃれな雑貨屋さんやカフェを見つけて時間を過ごすことが多いです。タイでも抹茶やタピオカが人気です。カフェでは抹茶ラテやES Yenと呼ばれるココナッツミルクが入ったタイスタイルのカフェラテをよく注文します。Grabと呼ばれる交通サービスを利用して旧市街の方へ出かける、などチェンマイを開拓しています。タイは植物王国のため、街中でも日本ではあまり見かけない植物を見ることができます。また、現地の学生が腰の重たい僕をバドミントンやご飯に誘ってくれます。会話は基本的に英語ですが、タイ語のフレーズも教えてもらいながらみんなと仲良くコミュニケーションをとっています。同じ研究室にはJonnyというとても愉快で優しいタイ人の親友がいます。彼のおかげで、毎日が充実しています。


(左から)研究室のみなさんと、ES Yen、親友のジョニー

 

・住まい

 私は、ニマンヘミンという大学や旧市街とのアクセスがとても良い場所に住んでいます。家賃は月8,500THB(40,000)で、大学の寮と比較すると少し高いですが、家具やプール、清掃サービス、24時間のセキュリティが完備されており、安心して暮らしています。コンビニやスーパーも行きやすく、食料や日用品の購入の際に立地の恩恵を実感します。入居日に近所のマーケットで購入した観葉植物を飾っています。癒しです。夕食は基本的にGrabの配達サービスを利用しています。


(左から)部屋、プール、マーケットで購入した観葉植物

 

・食生活

 タイ料理と聞くと、激辛料理やパクチーといった賛否分かれるものが多い印象ですが、美味しいものが多く、ご飯が日々の楽しみとなっています。基本的に、辛さの調整は可能で、カレーに蜂蜜をたっぷりかけるほどの甘党で辛いものが食べられない私でも食事が日々の楽しみの一つとなっています。推しはガパオライスとマンゴースティッキーライスです。この他にも、タイ料理やタイスイーツなどが手頃な価格で販売されているマーケットやムーガタと呼ばれるタイ独特のしゃぶしゃぶのようなものがあります。時折お腹が悲鳴を上げる時もありますが、それも含めて美味しさや発見の多い食事を楽しんでいます。


見た目も味も楽しめるタイ料理の数々

 

|最後に

 チェンマイに来てから、早2ヶ月が経ちました。この留学は指導教員である三島伸雄教授をはじめ、留学生交流室の方々や家族など、多くの支えの上に実現しています。そのことを胸に留め、留学を通して多くのことを学び、そして還元できるよう、研究に向き合いながら現地での日々を大切に過ごしていきたいです。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 




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