大学生なら挑戦しよう!@ミャンマー



*自己紹介*
ミンガラーバー!ミャンマーからこんにちは!経済学部経済学科2年の山口諒真です。
現在、大学を1年間休学して国際医療のNPOのインターン生として、5月~8月下旬までは東京の事務局でインターンを経験し、8月の下旬からミャンマーで活動をしています。以前から国際協力には興味があり、中学生の頃にテレビ番組「情熱大陸」でインターン先の団体が紹介されていたことをきっかけに、途上国で一生に一度くらいは働いてみたい!と強く思うようになりました。その為、私の留学は佐賀大学の交換留学でもなければ、海外で大学に通うわけでもありません。

 

入院中の子どもたちとの写真


*休学について*
休学をしてインターンすることに関して多少の迷いはありました。レールを外れる不安もあったし、何より自分自身に自信がありませんでした。休学は必ずしも良いものではないし、人に勧められるようなものでもありません。でも『一生に一度の人生だから後悔したくない』この思いが休学を決心した理由となりました。両親は心配していましたが、反対はしませんでした。自分の判断を尊重してくれる両親には感謝しないといけないし、将来しっかり恩返ししていきたいと思っています。

また、政府と民間企業の協働プロジェクト『トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム』の第一期生にも選抜していただいています。文科省での壮行会では下村文部科学大臣やソフトバンクの孫正義社長をはじめとした、社会の第一線で活躍している方々のお話をお聞きして留学へのモチベーションを高め、事前研修ではたくさんの同期の仲間や支援企業の方からアドバイスをいただくことで留学計画をより客観的に見直す良いきっかけになりました。奨学金(従来の国費留学の約2倍!返還不要!別途渡航費や授業料などの負担もあります!)や留学生間のネットワーク面でのサポートなど留学をより充実させるための多大なご支援をいただいています。こんなに充実した留学支援制度は日本初です!留学を考えている佐大生は必見です!
以下、『トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム』公式ホームページアドレス
https://tobitate.jasso.go.jp/


トビタテ!留学JAPAN壮行会@文科省

*ミャンマーでの生活*
ミャンマーでは、国内最大の商業都市ヤンゴンにある事務所とザガイン管区の慈善病院で活動しています。ヤンゴンの事務所と慈善病院はバスで10時間くらいかかるので移動が大変ですが、だいぶ慣れました。10時間バスに乗っても日本円で1100円くらいと非常に安いです、がシートベルトがなかったりと安全面にはかなり不安が残ります。

慈善病院での生活はなかなか過酷です。朝5時半から活動がはじまり、終わるのはその日の手術の進行状況にも左右されますが深夜0時を超えることも珍しくはありません。最初は本当にしんどかったです。医療現場という自分の未知の世界は分からないことばかりで戸惑うことも多々ありました。
 

慈善病院内には入院患者さんがたくさんいます


オペ室の様子
シャワーも洗濯も茶色い川の水で衛生環境は決してよいものではありません。最初は毎日のように巨大なじんましんが出たり、お腹を壊したりで非常につらい時期もありました。宿舎では共同生活をしており1部屋2~3人程度生活しています。自分1人ではないからこそ安心して生活することが出来ています。一緒に生活し活動している医師や看護師の方々は本当に優しく頼りになる方ばかりです。

もともとストレスを溜めこむ性格ではないのと、自分の判断で動いているので、それほど強いストレスを感じることはありませんが、病院の周りに娯楽施設などはなく、Wi-Fiもない環境のためストレス発散が難しいです。そのため早朝の交通が安全な時間帯にランニングをしたり、庭で縄跳びをするなど体を動かすことで気分転換を行っています。

*ミャンマーでの活動*
ミャンマーではインターン生として、日本とのコーディネート業務や短期ボランティア参加者様の対応等を行っています。もともとパソコン作業が大嫌いでしたが、インターンをしているとパソコンを使用する機会も多いため最近ではパソコン業務に拒絶反応は出なくなりました。短期ボランティア参加者様の対応は自分にとって非常に学べることがたくさんあります。20人以上の参加者の方をいかに上手くまとめるか、充実したボランティア活動を行っていただくにはどうしたらよいか等、まだまだ至らない点は多々ありますが日々学ばせていただいています。

また、もともとソーシャルビジネスに興味があったので自分自身の活動として、病院の入院患者さんとビーズアクセサリーを作って”make Smie“というブランドで販売しています。ミャンマーの医療制度は保険もなく、誰かが入院するとなれば一家総出で入院します。入院費がかかるもののその間に現金収入を得ることが出来ません。また、入院中は不安や痛みに耐えながら患者さんは過ごしています。このような環境の中で、少しでも入院中の負担を減らしてあげたい、少しでも患者さんが笑顔をつくれるようにという思いからこの事業をはじめました。売り上げの純利益で患者さんの金銭的な負担を軽減するために入院費の負担を行っています。入院ベッドの上で目を輝かせながらアクセサリーを作っている患者さんを見ていると自分まで笑顔になってしまいます。

アクセサリーの作り方をレクチャー中。みんな覚えが早いです


患者さんが作ったアクセサリー。製造者の名前入りです。

ありがたいことに現在、2週間の販売期間で65万チャットの売り上げが出ています。(教員の平均月収が15万チャット程度)65万チャットあれば患者さんが1300日入院することが出来ます。11月からはヤンゴンの学校や現地のNGOのショップ等で販売させていただけることが決定しています。今後この活動を通じて、よりたくさんの入院患者さんが笑顔になってくれれば嬉しいなと思っています。


デザインもどんどん増えてきています!


*言語のこと*
ミャンマーでの公用語はミャンマー語(ビルマ語)です。英語は一部の人にしか通じないため、普段の会話はミャンマー語で行われています。私はまだミャンマー語を十分には話すことが出来ないためコミュニケーションをとるのに苦労しています。例えば、1人で事務所にいるときにミャンマーの方から電話がかかってきたら相当焦ります。ミャンマー人スタッフの方の中には日本語が上手な人もいるので日本語で会話することもよくあります。
 

ミャンマー語は丸い文字が特徴です


*宗教のこと*
ミャンマー人の90%が仏教徒です。残りの10%にキリスト教徒、イスラム教徒などがあります。印象としては仏教が生活の一部にまで溶け込んでいて、純朴で敬謙な仏教徒の方が非常に多く感じます。仏教徒の方はシュエダゴン・パゴダ(有名な寺院、仏教の聖地)の前を車で通る時にはハンドルを握りながらを合わせたり、寝る時はシュエダゴン・パゴダの方には足を向けて寝ない人までいます。日本では宗教をほとんど意識することなく生活していましたが、ミャンマーに来てからは常に相手の宗教に配慮した行動をとるように心がけています。

 

天国のようなシュエダゴン・パゴダ
 

パゴダでお祈りする人々

*最後に*
留学をすると日本の良いところに気付くことが出来ます。
今まで当たり前だと思っていたことが海外(特に新興国?)では見事に打ち砕かれます。
また、自分がどれだけ周りの人に支えられているのか痛いほど分かります。
来年の3月には帰国する予定なので、残された時間はあと4ヶ月程しかありません。
この時間の中でどれだけのことが出来るか分かりませんがベストを尽くして
・どんな困難でも乗り越えていける自信
・未知の世界にも飛び込んでいける行動力
・そして、身近な人を笑顔にできる自分になる。
この3つを目標に残りのミャンマーでの活動を行っていきます。
 

エーヤワディー川の朝日

最後までお読み下さりありがとうございました。

経済学部経済学科2
山口 諒真

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