フィンランド ユバスキャラ大学



こんにちは。フィンランドのユバスキュラ大学に8月中旬から12月まで交換留学します経済学部3年の清田です。ユバスキュラは、ヘルシンキからバスで3時間半ほどかかる場所に位置しています。こちらは9月中頃から寒くなり、10月初めには雪が降った日もありました。フィンランドでのこれまでの生活を振り返ると、楽しいことももちろんですが、切羽詰まって大変だったこともあり、様々な経験が出来た1ヶ月半だったと思います。この日記が留学を検討している方に少しでもお役に立てれば幸いです。

(オルガンコンサートの様子。この同じ建物内でサマーコースを受けていました。)


1.留学の目的
まず私の主な留学の目的は英語のリスニングやスピーキングの能力を高めることで、フィンランドを選んだ理由は、フィンランドの人々が第二言語にも関わらずとても流暢に英語を話すので、そこから英語学習者として学べることがあると思ったから、そして次に、ユバスキュラ大学のEach One Teach Oneで言語交換をしたかったからです。
(写真:経済とITがメインの建物内にて)

2.授業
 

経済の専門科目は主にレクチャー形式で進められ、私がとっているIntroduction to Corporate Communicationでは毎回の授業までにテキストを30ページほど読む課題が出されています。レクチャーと言っても、教授の話を一方的に聞くだけではなく、ペアやグループで話し合う時間も設けられています。またこの授業はビデオが撮られていて、授業後に視聴することができます。聞き逃した箇所やわからなかった箇所を何度でも確認できるので大変助かっています。
10月下旬から始まる専門科目の授業は週3回開講され、わずか3週間で完結します。日本ではありえない速さのスピードで1つの講義が完結するので、毎回の課題の量が心配ですが、こなしていけるように今から少しずつテキストに目を通しておこうと思います。
上記の留学の目的でも述べた通り、EOTOは私がこの留学に期待していたコースです。EOTOではお互いの言語を教え合い、自主的に学習していくプロジェクトなので、特定の時間、場所が前もって決められているわけではありません。たいていカフェや大学のロビーで勉強することが多いです。私はフィンランド人のパートナーから英語を教わる代わりに日本語を教えています。パートナーの話す英語がとても早く聞こえて聞き返すことが多いですが親切に対応してくれますし、また自分の英語が本当にひどくても懸命に会話を続けようとしてくれるので、パートナーの心の広さに助けられています。パートナーはイベントにも積極的に誘ってくれて、11月にはその子の実家があるヨエンスーに行くことも計画しており、EOTOの学習時間外にも交流することが多いです。EOTOは好きな言語が学べる上に、交流を深めやすいので期待していた以上のものを得ることができ、とても有意義なプロジェクトです。
Climate strikeの様子
3.生活
 
衣類:
セール中のものを買うことが多いです。セール中だと、厚めのセーターでも€10以下で手に入れることもできます。
靴が濡れたためこちらで新たに調達したのですが、靴の生地が硬くてなかなか自分には合いませんでした。日本で履きなれた靴を余分に持って行った方が良いと思います。
10月ですが既に外は寒いのでニット帽や耳当て、ネックウォーマーをみんな身につけています。
 
食事:大学のカフェテリアは€2.6~で非常に安いです。外食すると学割も使えますが、10は優に超えるので家で作るようにしています。
 
住居: KOASという会社が運営するアパートに住んでいて、大学までは自転車で約20分かかります。部屋はかなり広く快適ですが、1つ注意しておいた方がいいと思ったことがあります。玄関のドアや自室のドアを閉めるだけで自動的にロックがかかってしまうので鍵を持たずにドアを閉めると締め出されます。締め出されたらルームメイトの帰りを待つか、4000円ほど払って業者に開けに来てもらうことになります。日本とは違う点なので気を付けるようにしています。
(自宅近くの湖。この景色は何時間でも見ていられます。)


4Friendship Family Program
ユバスキュラ大学が留学生に提供しているプログラムの中にFriendship Family Programというものがあります。このプログラムでは、大学が留学生とフィンランド人のファミリーをマッチさせて、現地のファミリーとの交流を通して留学生にフィンランド生活を体験してもらうことを目的としているようです。大学に申請する時期にこのプログラムに申し込むことができて、とても楽しみにしていたのですが、応募した生徒数が現地のファミリー数以上に多く、本当に残念なことに私はマッチさせてもらえませんでした。自分には提供されたファミリーがいないので詳しいことはわからないのですが、週に1度くらいのペースでファミリーと交流していくようです。フィンランドのとあるファミリーと知り合う機会は滅多にないので、ユバスキュラ大学に留学を考えている方にはぜひこのプログラムにも応募することをおすすめします。運良くファミリーが見つかれば、きっと貴重な体験になると思います。
(遠くてわかりにくいですが、バス停で並んでいる人達。フィンランドの方はパーソナルスペースを大事にするので前の人との間隔を広く取るようです。)



5.英語のレベルが低い自分が直面している現状
一番大変だと思うのがグループワークです。特にヨーロッパからの留学生の比率が高い時ハードルが一段と上がる気がします。非常に早く話す上、独特なアクセントが強い方もいるので、なかなか慣れないです。また急に口頭のみで(スライドがない)ディスカッションの指示があった時、テーマの意味を間違って認識していたので、グループで自分1人だけ全く違う内容のことを話していたこともありました。現在は、事前にトピックが与えられれば、考える時間があるので大体どうにか対処できるのですが、急にその場で配られた原稿を読んで、限られた時間の中でその内容について意見交換する場面は周りとの差をとても感じます。まずその原稿を読み終わる時間が周りと比べて非常に遅い上に、自分の意見もまとまらないまま話すので、グループの足を引っ張ってしまうという悲惨な状況です。未だに頭の中で考えながら話すので単語と単語の間隔が長くなってしまい、自分が幼稚園児みたいに話しているように感じます。日頃から自分の意見を発信したり、英語を話したりすることにあまり時間を割いてこなかったのでとても苦労しているところです。
それから他の留学生は、1つのテーマに関して話す量が自分とは比べ物にならないほど多いです。そのディスカッションのトピックにもよりますが、今まで考えたこともないような質問だとアイデアを出すのだけでも精一杯で、周りの留学生のように説得力のある話をする力が自分にはまだまだ足りないこと、そしてどんなことに対しても自分の意見を持つ必要性があることを日々思い知らされます。
大学内や講義で語学のレベルが自分よりはるかに高い留学生たちと関わることで、自分の英語のひどさは言うまでもないですが、英語学習に対する意識が低かったと現在反省しています。留学前から真剣に英語に取り組まなければいけなかったことを実際に追い詰められた状況になって、身に染みてわかりました。留学前にもっと真剣に英語に取り組んでおけば、課題を提出するために睡眠時間を大幅に削らなくて済んだかもしれないですし、もう少し心に余裕が持てたと思います。
 
6.おわりに
フィンランドで暮らしていると満員電車のように人混みの多い状況に出くわすことはほぼないのでストレスのかからない生活を送ることができます。こうした穏やかな国で留学できていることに日々感謝しています。自分にはまだまだやるべきことが山のように積み重なっていて毎日忙しく感じますが、少しでも英語力を伸ばすことを目指して日々の学習に励んでいきたいと思います。
ライトアップイベント期間の教会の中
大学近くのミュージアムは金曜日無料で見学できます。






 







コメント